売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E03945 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日時点において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

 当第3四半期連結累計期間における国内経済は、新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴い、社会経済活動の正常化が進む一方で、物価上昇や急速な為替変動等、先行きは依然として不透明な状況が続いております。

 こうした中、当社企業グループでは、首都圏及び国内主要都市におきまして、不動産活用における建設から不動産賃貸及び売買の仲介、不動産管理までワンストップのサービス提供とともに、関連する各事業間での連携を図りながら、お客様とともに安定的かつ持続的な成長及び事業展開を目指してまいりました。

 その結果、当社グループの安定収益基盤となります不動産管理物件数は、2023年12月末現在、アパート・マンション管理戸数147,713戸、月極駐車場台数99,540台、時間貸駐車場「ナビパーク」の運営は53,296台、企業の社宅管理代行業におきましては住宅105,243戸、駐車場14,375台(受託企業数452社)を受託、これに分譲マンション管理戸数4,073戸、24時間緊急対応サービス「アクセス24」受託戸数651,420戸を加えますと、住宅908,449戸、駐車場167,211台となり、ビル・施設管理件数は2,619件となっております。

 不動産営業店舗「ピタットハウス」は、2023年12月末現在で全国634店舗のネットワーク(スターツグループ店113店舗、ネットワーク店521店舗)となっております。高齢者支援・保育施設につきましては、2023年12月末現在124事業所を運営しており、首都圏エリアにおきまして5事業所の開設を準備しております。

 2023年12月には国内9カ所目のホテルとして「ホテル エミオン 札幌」(北海道札幌市北区:客室数295室)を開業いたしました。

 海外拠点におきましては、2023年12月末現在で世界21カ国、34都市(国と地域を含む)において、海外進出を図る日本企業のオフィスや駐在員の社宅の仲介、工場等の売買仲介、レンタルオフィス・サービスアパートメント・ホテルの運営等、各国のニーズに合わせたサービスの提供を行っております。

 当第3四半期連結累計期間の業績は、不動産管理事業におきましては管理物件数の増加に伴い管理手数料収入及びメンテナンス売上、時間貸駐車場「ナビパーク」などの賃貸事業売上が順調に推移し、売買仲介事業におきましても取扱高が堅調に推移いたしました。出版事業におきましては「スターツ出版文庫」原作の映画「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」の大ヒットに伴い関連書籍の販売も好調に推移し、「オズのプレミアム予約」につきましても利用者数が順調に推移いたしました。ホテル・レジャー事業におきましてもレジャー需要が回復してまいりました一方で、分譲不動産事業におきましては前第3四半期連結累計期間に「スターツプロシード投資法人」へ賃貸住宅6棟の譲渡を行いました結果、売上高は1,634億83百万円(前年同期比2.6%減少)、営業利益は210億68百万円(前年同期比3.2%増加)、経常利益は224億23百万円(前年同期比2.6%増加)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は145億69百万円(前年同期比0.8%増加)となりました。

 

 当社グループ図及びセグメントの業績は次のとおりであります。

 

※画像省略しています。

 

■スターツ海外ネットワーク/21ヵ国(※)34都市

(※)国と地域を含む

※画像省略しています。

 

①建設事業

 建設事業におきましては、資産運用及び資産継承のコンサルティングとして創業から変わらぬ地域密着営業を行っており、賃貸住宅をはじめ商業ビル・ホテル・高齢者支援施設・保育施設・物流倉庫などグループの総合力を活かした豊富なコンテンツによる土地有効活用の提案とともに、既存建造物のリファイン建築や免震化にも取り組んでおります。

 社会インフラとして普及に注力しております『免震構造の建物』におきましては、地域特性を踏まえ『土地・所有者・入居者』すべてに最適な土地活用を提案してまいりました結果、累計受注棟数は2023年12月末現在では611棟となりました。

 当第3四半期連結累計期間の業績は、工事が順調に進捗いたしましたが、建築資材価格の高騰及び労務費上昇の結果、売上高539億78百万円(前年同期比3.5%増)、営業利益46億31百万円(前年同期比18.0%減)、受注残高は1,185億37百万円(前年同期比3.6%減)となりました。

 

②賃貸仲介事業

 賃貸仲介事業におきましては、管理物件数の増加に伴い、仲介手数料及び更新手数料が堅調に推移いたしました。また、新規CMの作成や更なる顧客満足度追及のため、社員研修や店舗改修等を行ってまいりました結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高50億21百万円(前年同期比1.0%増)、営業利益10億53百万円(前年同期比13.9%減)となりました。

 

③売買仲介事業

 売買仲介事業におきましては、地域密着営業による事業用資産のコンサルティングや募集管理と合わせた購入・買換えの提案を推進するとともに、不動産売却サポートサービス「マイホームオークション」を積極的に活用し、売主・買主双方に透明性の高い取引を推進してまいりました結果、仲介手数料及び取扱高は堅調に推移いたしました。

 当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高56億39百万円(前年同期比12.8%増)、営業利益21億44百万円(前年同期比53.5%増)となりました。

 

④不動産管理事業

 不動産管理事業におきましては、管理物件数の増加に伴い、管理手数料売上及びメンテナンス売上が堅調に推移するとともに、賃貸事業売上も順調に進捗いたしました。また時間貸駐車場「ナビパーク」における駐車場料金のスマホアプリ決済開始や、社員の修理修繕の技術力向上を目指し、「スターツテクニカル研修センター」をオープンするなど、お客様のニーズに合わせ、提供するサービスの品質向上にも努めてまいりました結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高668億25百万円(前年同期比4.0%増)、営業利益94億57百万円(前年同期比7.8%増)となりました。

 

⑤分譲不動産事業

 分譲不動産事業におきましては、「スターツプロシード投資法人」へ賃貸住宅1棟の譲渡、分譲マンション「ア

ルファグランデ成田八番街」(千葉県成田市)や新築分譲戸建「クラシードゆりのき台Ⅲ」(千葉県八千代市:総戸数3戸)及び「クラシード葛西Ⅸ」(東京都江戸川区:総戸数2戸)の販売を進めてまいりましたが、前第3四半期連結累計期間におきましては「スターツプロシード投資法人」へ賃貸住宅6棟の譲渡を行いましたため、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高20億1百万円(前年同期比87.6%減)、営業損失1億25百万円(前年同期営業利益8億65百万円)となりました。

 なお、当第3四半期連結累計期間における契約残高は、新築分譲マンション「アルファグランデ越谷レイクタウン」(埼玉県越谷市:総戸数39戸)や新築分譲戸建「クオンガーデン文京千石」(東京都文京区:総戸数2戸)の販売開始により、既に販売が完了しております「アルファグランデ日暮里」(東京都荒川区:総戸数44戸)等と合わせまして、62戸35億72百万円となりました。

 

⑥出版事業

 出版事業におきましては、会員数400万人超を有する女性向けウェブサイト「オズモール」の成功報酬型送客サービス「オズのプレミアム予約」では、レストラン予約を中心に利用者数が増加しております。また、2023年12月に公開された映画「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」の大ヒットに伴いまして、原作の販売が累計100万部を超えるなど書籍の販売も伸長いたしました結果、当第3四半期連結累計期間の業績、売上高57億37百万円(前年同期比24.4%増)、営業利益16億46百万円(前期比56.3%増)となりました。

 

⑦ホテル・レジャー事業

 ホテル・レジャー事業におきましては、新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5類となるなど社会活動の正常化が進み、国内レジャー需要が好調に推移いたしました結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高92億16百万円(前年同期比39.7%増)、営業利益10億88百万円(前年同期比515.8%増)となりました。

 2023年12月には国内9カ所目のホテルとして「ホテル エミオン 札幌」(北海道札幌市北区:客室数295室)を開業いたしました。

⑧高齢者支援・保育事業

 高齢者支援・保育事業におきましては、グループホーム「きらら府中中河原」(東京都府中市)、グループホーム「きらら高砂」(東京都葛飾区)を開設いたしました。グループホーム等入居系施設の入居率維持に努めながらも、品質向上のための育成研修の実施や、既存事業所の処遇改善及び新規事業所開設による人件費等の増加により、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高86億42百万円(前年同期比3.7%増)、営業利益4億14百万円(前年同期比15.8%減)となりました。

 

⑨コンサルティング事業

 コンサルティング事業におきましては、不動産管理信託報酬、住宅ローン手数料及び少額短期保険契約件数が堅調に推移しております。当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高57億70百万円(前年同期比11.4%増)、営業利益11億5百万円(前年同期比17.7%増)となりました。

 

⑩物販・文化事業

 物販・文化事業におきましては、カードキーシステム「シャーロック」シリーズの製造・販売、美術館の運営を行っております。当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高6億50百万円(前年同期比2.2%増)、営業利益1億59百万円(前年同期比117.9%増)となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末と比べて48億96百万円の資金を使用し、735億88百万円の残高となりました。

 当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは、建設工事代金等の売上債権の増加61億13百万円、販売用不動産等の棚卸資産の増加72億21百万円、法人税等の支払97億16百万円の一方で、税金等調整前四半期純利益223億28百万円、減価償却費42億57百万円等により48億54百万円の資金を獲得(前年同四半期は187億95百万円の資金を獲得)いたしました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは、「ホテル エミオン 札幌」や「ホテル コメント 横浜関内」等の建設及び賃貸不動産等の取得等により153億円の資金を使用(前年同四半期は82億91百万円の資金を使用)いたしました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは、剰余金の配当48億83百万円の一方で、「ホテル エミオン 札幌」等のプロジェクト資金の銀行借入により52億16百万円の資金を獲得(前年同四半期は29億95百万円の資金を使用)いたしました。

 

(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(4)資産、負債、純資産に関する分析

 当第3四半期連結会計期間末の総資産額は3,089億87百万円となり、前連結会計年度末と比較し158億87百万円増加いたしました。これは、主に販売用不動産及び有形固定資産の増加によるものであります。

 負債総額は1,538億35百万円となり、前連結会計年度末と比較し58億21百万円増加いたしました。

 純資産額は1,551億51百万円となり、前連結会計年度末と比較し100億65百万円増加いたしました。これは、主に利益剰余金の増加によるものであります。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

 該当事項はありません。