E04320 Japan GAAP
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
当第3四半期連結累計期間の世界経済は、ウクライナ情勢の長期化に伴う資源・エネルギー価格の高止まりや、中国の景気回復の遅れなど、先行き不透明な状況が続きました。わが国においては、個人消費の持ち直しなど、緩やかな回復となりました。
このような状況下、当社グループは第7次中期経営計画フェーズ1の最終年度となり、グループ一丸で取り組みを進めております。物流事業においては、前期の海上、航空運賃高騰の反動減による影響が大きく、取り扱い物量も伸び悩みとなりましたが、倉庫業務は第3四半期においても引続き堅調に推移しました。旅行事業では業務渡航、団体旅行ともに回復基調が継続しました。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は前年同期比18.8%減の123,890百万円、営業利益は前年同期比39.5%減の6,396百万円、経常利益は前年同期比34.3%減の7,590百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比33.9%減の5,422百万円となりました。
セグメントの業績は以下のとおりとなります。
セグメントの業績
① 物流事業
[日本]
日本では、年末商戦に向けた荷動きの活発化や倉庫需要が堅調に推移するなど、第3四半期も概ね計画通りで推移しました。航空輸出では、北米等での在庫調整の影響など取り扱いは伸び悩みましたが、輸入では、医薬品や食品等が堅調に推移しました。海上輸出では、機械・設備等の取り扱いが堅調となり、輸入は機械、雑貨等が好調に推移しました。
[アジア]
アジアでは、全体的に自動車関連貨物の取り扱いの回復が遅れるなど低調な動きとなりました。国別で見ますと、タイにおいて内需低迷の影響もあり航空貨物の取り扱い物量が減少したことなどが収益に影響し、前期比で大きく減少となりました。一方で、ベトナムでは雑貨等の取り扱いが堅調に推移し、第3四半期に入りインド国内配送業務が好調となるなど、アジア地域の収益下支えとなりました。
[中国]
中国では、景気回復の遅れの影響等により海上・航空貨物取り扱いの低調が続き、価格競争の激化等の影響を受け収益力が低下しました。地域別では、常熟において海上輸出コンテナの取り扱い等が収益に寄与しました。
[米州]
米州では、自動車関連貨物が第3四半期においても引続き堅調な取り扱いとなりました。国別では、米国、カナダにおいて、自動車関連貨物のほか食品関連の取り扱いが好調に推移しました。メキシコでも、第3四半期に入り自動車関連貨物の取り扱いに回復の兆しが見られました。
[欧州]
欧州では、総じて荷動きの低調が続き収益は伸び悩みのまま推移しました。国別では、ポーランドにおいて、倉庫事業が堅調に推移しましたが、ドイツで家電製品や自動車関連貨物の取り扱いが低調となるなど、全体的に勢いにかける動きとなりました。
この結果、売上高は前年同期比20.4%減の117,447百万円、セグメント利益(営業利益)は前年同期比46.6%減の5,332百万円となりました。
② 旅行事業
主力業務である業務渡航の取り扱いは回復基調が継続し、団体旅行の取り扱いが収益に貢献しました。
この結果、売上高は前年同期比36.7%増の5,632百万円、セグメント利益(営業利益)は475百万円(前年同期セグメント損失(営業損失)11百万円)となりました。
③ 不動産事業
管理費等のコスト上昇があったものの、京浜地区等における賃貸不動産が前年並みに推移しました。
この結果、売上高は前年同期比1.3%増の1,120百万円、セグメント利益(営業利益)は前年同期比2.5%減の578百万円となりました。
資産、負債及び純資産の状況
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、神奈川埠頭危険物倉庫の竣工により建物及び構築物が増加したことや、保有する上場株式の株価上昇により投資有価証券が増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ5,807百万円増の159,070百万円となりました。
負債は、短期借入金や未払法人税等が減少した一方で、長期前受金や繰延税金負債が増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ141百万円増の68,141百万円となりました。
純資産は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上による利益剰余金の増加や、為替の変動による為替換算調整勘定の増加等により、前連結会計年度末に比べ5,666百万円増の90,929百万円となりました。自己資本比率は、前連結会計年度末より1.5ポイント増の55.1%となりました。
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略及び対処すべき課題について重要な変更並びに新たに生じた課題はありません。