売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E30443 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、社会経済活動の正常化が進み、景気は回復基調となりました。一方で、原材料価格やエネルギー価格の上昇が続くなど、先行きは依然として不透明な状況となっております。

物流業界におきましては、消費貨物量が軟調に推移したことに加え、労働力確保のためのコスト上昇、物流の2024年問題におけるドライバー不足が懸念されるなど、依然として厳しい経営環境が続いております。

このような環境のもと当社グループは、コアとなるEC物流、低温食品物流、医薬・医療物流の各ドメインにおける業容拡大と、深刻化する人材及び稼働車両不足の状況下における事業拡大に資する人材の確保・育成、DX化の推進と適用による省人化・省力化、生産性向上に努めております。また、更なる事業拡大のため、経営資源を適正に配分し、成長事業への集中投資と低収益事業の再生・再編による経営の効率化を図るとともに、ESG経営にも積極的に取り組み、経済価値を最大化すると同時に社会的価値の創出を目指してまいります。

以上の結果、当社グループの当第3四半期連結累計期間における経営成績は、売上高150,128百万円(前年同四半期比12.6%増)、営業利益11,573百万円(同33.7%増)、経常利益12,066百万円(同32.9%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益7,436百万円(同18.5%増)の増収増益となりました。

 

セグメント別の業績は次のとおりです。

 

① 物流事業

<輸配送事業>

(ラストワンマイル事業)

 ラストワンマイル事業においては、新規配送エリア獲得及び稼働台数の拡大が業績に寄与した結果、売上高は28,656百万円(前年同四半期比6.5%増)となりました。

(EC常温輸配送事業)

 EC常温輸配送事業においては、成長するEC需要に対応する全国向け幹線輸送の増加が業績に寄与した結果、売上高は46,095百万円(前年同四半期比7.4%増)となりました。

<3PL事業>

(EC常温3PL事業)

 EC常温3PL事業においては、大型物流センターの通期稼働及び新規物流センターの開設に加え、㈱M・Kロジの連結子会社化が寄与した結果、売上高は40,592百万円(前年同四半期比29.6%増)となりました。

(低温食品3PL事業)

 低温食品3PL事業においては、前期開設した物流センターをはじめ、既存物流センターにおける業務拡大や新たなスーパーマーケットの業務獲得が寄与した結果、売上高は16,593百万円(前年同四半期比11.1%増)となりました。

 

 

(医薬・医療3PL事業)

 医薬・医療3PL事業においては、主要取引先であるドラッグストアをはじめとする既存取引先にて、医薬品や化粧品等の主力商品を中心に出荷物量の増加が業績に寄与した結果、売上高は16,277百万円(前年同四半期比5.5%増)となりました。

 

 以上の結果、物流事業における売上高は148,214百万円(前年同四半期比12.7%増)の増収となりました。

 

 利益面では、新規物流センターの安定稼働に係る一時的な先行費用が影響したものの、積極的な事業拡大に伴う増収効果、日次決算マネジメントによる生産性向上に努めた結果、物流事業におけるセグメント利益(営業利益)は11,540百万円(前年同四半期比38.3%増)の増益となりました。

 

② その他

ファイズホールディングス㈱における情報システム事業の拡大及び㈱アズコムデータセキュリティのBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)に係る案件開発に努めたものの、人件費をはじめとする各種コストの上昇が影響した結果、売上高は1,913百万円(前年同四半期比7.3%増)、セグメント利益(営業利益)は285百万円(同3.9%減)の増収減益となりました。

 

 

 

(2) 財政状態の分析

 当第3四半期連結会計期間末の総資産は、135,075百万円となり、前連結会計年度末に比べ23,047百万円増加いたしました。流動資産は73,633百万円となり、19,069百万円増加いたしました。この主な要因は、現金及び預金が12,649百万円、受取手形及び売掛金が5,308百万円増加したことであります。また、固定資産は61,442百万円となり、3,978百万円増加いたしました。この主な要因は、建物及び構築物(純額)が2,347百万円、投資有価証券が921百万円増加したことであります。

 負債につきましては、79,159百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,293百万円増加いたしました。流動負債は33,906百万円となり、3,998百万円増加いたしました。この主な要因は、支払手形及び買掛金が2,835百万円増加したことであります。また、固定負債は45,252百万円となり、1,294百万円増加いたしました。この主な要因は、長期借入金が976百万円増加したことであります。

 純資産につきましては、55,916百万円となり、前連結会計年度末に比べ17,754百万円増加いたしました。この主な要因は、公募増資及び第三者割当増資に伴い、資本金及び資本剰余金がそれぞれ6,447百万円増加したことによるものであります。その他として、利益剰余金が4,060百万円増加したことであります。

 

(3) 経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更及び新たに生じた問題はありません。

 

(5) 研究開発活動

 該当事項はありません。

 

 

(6) 主要な設備

前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設等について、当第3四半期連結累計期間において完了したものは次のとおりであります。

会社名

事業所名

(所在地)

セグメントの名称

設備の内容

投資総額

(百万円)

資金調達方法

完了年月

日本物流開発㈱

土浦営業所

(茨城県土浦市)

物流事業

物流センター設備

2,950

借入金及び

自己資金

2023年6月

 

前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設等について、当第3四半期連結累計期間において著しい変更があったものは次のとおりであります。

会社名

事業所名

(所在地)

セグメントの名称

設備の内容

投資予定額

資金調達

方法

着手

年月

完了予定年月

完成後の増加能力

総額

(百万円)

既支払額(百万円)

提出会社

AZ-COM Matsubushi A棟

(埼玉県北葛飾郡松伏町)

(注)1

物流事業

物流センター設備

31,294

9,932

増資資金、転換社債、借入金及び自己資金

2020年

10月

2025年

6月

物流能力の向上

㈱丸和運輸機関

アズコム

MC名古屋センター

(愛知県名古屋市)(注)2

物流事業

物流センター設備

2,480

増資資金

2023年

10月

2024年

4月

物流能力の向上

アズコム

MC九州

センター(仮称)

(福岡県糟屋郡久山町)

(注)3

物流事業

物流センター設備

2,400

増資資金

2024年10月

2025年4月

物流能力の向上

(注)1.AZ-COM Matsubushi A棟の物流センター設備につきましては、計画の見直しに伴い、事業所名をAZ-COM

     Matsubushi(仮称)からAZ-COM Matsubushi A棟、投資予定額の総額を土地7,665百万円から建物を含め

     31,294百万円、資金調達方法に増資資金を追加、完了予定年月を未定から2025年6月に変更しており

     ます。

   2.アズコムMC名古屋センターの物流センター設備につきましては、計画の見直しに伴い、事業所名を新

     東海物流センター(仮称)からアズコムMC名古屋センター、投資予定額の総額を2,621百万円から

     2,480百万円、資金調達方法を借入金及び自己資金から増資資金、完了予定年月を2024年1月から2024

     年4月に、それぞれ変更しております。

   3.アズコムMC九州センター(仮称)につきましては、新たに開発を計画している施設として、上表に追

     加しております。