売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E38215 


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

 当第3四半期連結累計期間における我が国の経済は、新型コロナウイルス感染症が克服されていく中、社会経済活動の正常化が進みインバウンドを含む人流も回復し、国内外の需要や経済活動に活気を取り戻しつつあります。

 一方で、ウクライナ情勢を含む地政学リスクの長期化に加え、中東情勢が緊迫化するなど不安定な状況は継続し、資源や資材価格を含む原材料やエネルギー価格の高騰、また円安進行が続くような金融資本市場の変動があり、我が国の景気の先行きへの影響には引き続き注意が必要な状況が継続しております。

 

 このような事業環境のもと、当第3四半期連結累計期間においては、メディカルプラットフォーム事業の主力事業である「Medical DOC」については顧客事業所数が引き続き堅調に推移いたしました。スマートクリニック事業の「NOMOCaシリーズ」「CLINIC BOT」に加え、第2四半期に導入した新サービスの「NOMOCa AI chat」が7月の販売開始以降、継続的に反響を得ております。こちらのサービスはお客様のクリニックのFAQデータやWEBサイト情報をもとに、ChatGPTを搭載することで、複雑な質問に口語体で自然にAI chatbotが受け答えします。本サービスは当社のスマートクリニック事業が掲げるビジョンに沿っており、今後も拡大することを期待しております。

 また、当社の成長ドライバーである人員においては、第1四半期に入社した新卒約50名の教育・育成に積極投資を継続しつつ、同時に即戦力となりえる人員の採用を継続的に行い、前年と同様に人的資本に対しては強化傾向にあります。このような人員が当社グループの主力事業のオーガニック成長に貢献するよう補強を続け、また、非連続的な成長の創出にも積極的に取り組むため、新事業・新サービス・新商材に向けた事業提携も引き続き検討を進めております。

 

 セグメントごとの経営成績を示すと、以下のとおりです。

①メディカルプラットフォーム事業

 メディカルプラットフォーム事業においては、医療メディアであるMedical DOCを中心に、医療機関と患者様への適切な医療情報のマッチングを実現しております。当メディアでは、月間PV数は継続して伸長しており、10月には過去最高の1,350万超の月間PV数を獲得し、四半期平均でも過去最高の約1,280万PVまで推移を伸ばすことに成功しました。当第3四半期連結累計期間では、第2四半期から導入を開始したMedical DOCの中でも各治療や診療科目に特化した特化型サイトを追加で複数開設しました。当特化型サイトでは、各治療において基準を満たし、豊富な治療経験を持つ信頼のできるプロフェッショナルドクターの医療機関を紹介するサービスとして提供しております。超高齢化社会を迎えた現代の日本において健康寿命増進という社会課題を解決すべく、利用者の皆様により一層適切な情報へアクセスいただくことを目的としております。利用者に求められるコンテンツの掲載ができていることから、月間PV数の増加を背景に顧客事業所数が伸長し増収となり、当第3四半期連結累計期間の契約件数は2,871件となりました。

 この結果、セグメント売上高は4,032,589千円(前年同四半期比46.6%増)、セグメント利益は2,193,183千円(前年同四半期比49.7%増)となりました。

 

②スマートクリニック事業

 スマートクリニック事業においては、主に、クリニックの業務効率化を進め、医療人材不足への対応・不要な医療事務業務の撲滅・患者さんの待ち時間短縮を目指しサービス開発を進めて参ります。第2四半期から販売を開始した「NOMOCa AI chat」はクリニックの受付業務の1つである「電話業務」にかかる時間やコストを削減し、医療DX化により、ヒトからAIへタスクシフトすることでスタッフの余裕ある時間を生み出し、更には患者様の利便性を向上することを目的としている取り組みになります。サービスの提供を開始してから医療機関からは継続的なニーズの獲得ができており、リリースからわずか3カ月で累計100件以上の契約件数まで成長し医療DX推進に貢献しています。

 このような新たなサービスも含め、医療機関の事務業務量の課題を解決しつつ、「多くの待ち時間と短い診察時間」という不満を医療DXの推進を通じて解決することを引き続き目指します。

 この結果、セグメント売上高は1,650,858千円(前年同四半期比22.5%増)、セグメント利益は313,451千円(前年同四半期比7.2%増)となりました。

 

 これらの結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は6,104,436千円(前年同四半期比35.9%増)となり、営業利益は1,471,177千円(前年同四半期比38.9%増)、経常利益は1,475,411千円(前年同四半期比42.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は947,444千円(前年同四半期比47.7%増)となりました。

 

(2)財政状態の状況

(資産)

 当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末と比べ1,236,728千円増加し、6,651,651千円となりました。これは主に現金及び預金が786,855千円増加したこと、売掛金が384,560千円増加したことによるものであります。

(負債)

 当第3四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ97,069千円増加し、1,465,119千円となりました。これは主に1年内返済予定の長期借入金が41,984千円増加したこと、契約負債が34,118千円増加したこと、長期借入金が26,395千円増加したことによるものであります。

(純資産)

 当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,139,658千円増加し、5,186,532千円となりました。これは主に新株発行により資本金が11,500千円、資本剰余金が11,500千円増加したことや、親会社株主に帰属する四半期純利益947,444千円を計上したことにより利益剰余金が増加したことによるものであります。

 

(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(4)経営方針・経営戦略等

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費の金額は38,336千円であり、セグメント別の内訳はメディカルプラットフォーム事業が25,727千円、スマートクリニック事業が12,481千円となっております。

 尚、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(7)従業員数

 当第3四半期連結累計期間において、主として新卒採用を中心に従業員数が増加し、358人となりました。

 

(8)経営成績に重要な影響を与える要因

 当第3四半期連結累計期間において、新たな経営成績に重要な影響を与える要因、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した経営成績に重要な影響を与える要因についての重要な変更はありません。

 

(9)資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループの資本の財源及び資金の流動性についての分析に重要な変更はありません。