株式会社ロイヤルホテル

ブランドなど:リーガロイヤルリーガプレイス
サービス業ホテルスタンダード

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E04540 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものです。

 

(1) 経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症が5類感染症へと移行され、経済活動が正常化し回復の兆しが見られました。一方、長期化するウクライナ情勢や円安による原材料・エネルギー価格の高騰等、依然として先行き不透明な状況が続いております。

ホテル業界におきましては、インバウンド需要の増加や経済活動の正常化などによる人流の回復により、消費動向には持ち直しの動きが見られるものの、原材料費・光熱費をはじめとした各種コストの上昇により、引き続き厳しい事業環境下に置かれております。

こうした環境下、当社グループは2023年3月31日に実施したリーガロイヤルホテル(大阪)の土地、建物の信託受益権等の譲渡、ベントール・グリーンオーク・グループとの資本業務提携後も、「生産性と業務効率の向上」を柱に、「ホテルビジネスの再構築」、「マーケティング力の強化」、「人事運営の改革」に取り組んでまいりました。

「ホテルビジネスの再構築」の一環として、2023年4月に京都市内に3軒目となる新ホテル「リーガプレイス京都 四条烏丸」を開業いたしました。地下鉄「四条」駅から徒歩2分と交通利便性に優れ、観光・ビジネスの拠点として便利な宿泊主体型のホテルです。また、同月に外部出店レストランとして、大阪大学中之島センター内に「カフェテリア・アゴラ」、「サロン・アゴラ」をオープンいたしました。

2023年9月には沖縄県北谷町美浜のホテルへの新規出店を発表いたしました。沖縄県内で2軒目となる当ホテルは、当社グループでは初のコンドミニアムタイプのホテルとなり、2026年春の開業を予定しております。当社の培ったホテル運営ノウハウを活かし、観光のお客様の拠点として、また地域のお客様の憩いの場として、当社ならではの上質なおもてなしをお届けいたします。

「マーケティング力の強化」の一環として、2021年4月から開始した会員サービス「リーガメンバーズ」においては、販売促進の施策を当社グループ全体で展開し、2023年12月には会員数が33万人を突破いたしました。

「人事運営の改革」については、全社員を対象としたベースアップを行い、処遇の改善を実施いたしました。さらに、より働きやすい職場づくりのため「健康経営戦略マップ」を策定、従業員のワークライフマネジメント支援策を実施すると共に、ダイバーシティ推進を主な目的としたプロジェクトチームを発足させ、様々な新しい取り組みを推進してまいりました。従業員が自分らしく快適に働くための取り組みとして2023年9月より制服着用義務のない従業員を対象にオフィスカジュアルを導入いたしました。さらに、制服を着用するサービス部門を対象に2023年11月からはジェンダーレスを目的に男女別の『身だしなみ基準』を撤廃する等、同基準の大幅な改定を実施いたしました。また、インバウンドを始めとした回復基調にある需要を最大限取り込むため、新規採用・中途採用・外国人採用等の活動を強化いたしました。

このように、今後の収益拡大施策を進めながら足元の需要回復に対応し、収益の改善に注力してまいりましたが、リーガロイヤルホテル(大阪)の土地、建物の信託受益権等の譲渡と同時に運営受託契約を締結したことにより収益構造が大きく変化したため、当第3四半期連結累計期間の売上高は、15,466百万円と前年同期比3,717百万円(19.4%)の減収となりました。

損益面では、営業利益635百万円(前年同期は営業損失2,385百万円)、経常利益674百万円(前年同期は経常損失1,503百万円)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は662百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失1,588百万円)となりました。

 

 

生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。

なお、当社グループにおきましては、インバウンド需要の増加や消費動向の持ち直し等により客室、宴会、食堂部門の売上高は増加いたしましたが、リーガロイヤルホテル(大阪)の土地、建物の信託受益権等の譲渡と同時に運営受託契約を締結したことにより収益構造が大きく変化したため、同ホテルの客室、宴会、食堂部門分の売上高が減少しております。

 

(部門別売上実績)

部門

当第3四半期連結累計期間

(自 2023年4月1日

至 2023年12月31日)

金額(百万円)

前年同期増減率(%)

客室

5,527

△7.7

宴会

3,588

△41.7

食堂

2,140

△44.3

その他

4,210

31.7

合計

15,466

△19.4

 

(注) 受注生産は行っておりません。

 

(2) 財政状態の状況

当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ215百万円減少し31,889百万円となりました。内訳では流動資産が同175百万円減少し17,130百万円となりました。固定資産は同40百万円減少し14,759百万円となりました。

当第3四半期連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ838百万円減少し12,324百万円となりました。これは未払消費税等が878百万円減少したこと等によります。

当第3四半期連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末に比べ622百万円増加し19,565百万円となりました。これは親会社株主に帰属する四半期純利益の計上等によります。これにより自己資本比率は、前連結会計年度末の59.0%から61.4%になりました。

 

(3) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、2023年3月にリーガロイヤルホテル(大阪)の土地、建物の信託受益権等の譲渡により適切な資金を確保することができました。健全な財政状況を目指し、安定的な営業キャッシュ・フローの創出により長期安定資金を確保する方針としております。

資金計画につきましては、基本的に営業活動により得られた資金を有効活用し、設備投資等に充当しております。

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(5) 研究開発活動

特記事項はありません。