E04560 Japan GAAP
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
日本政府観光局(JNTO)によると、2023年1月から9月の訪日外客数はコロナ禍前の2019年同期間と比べて71%の水準となり、当社グループの主要顧客であるインバウンド市場の需要が前年同期と比べて大幅な回復となりました。また、国内市場においても観光需要の回復が継続しました。
このような状況の中、当社グループでは当第3四半期連結累計期間におけるインバウンドの宿泊人員が2019年同期比90%の約128万人となるなど、需要を確実に捉え各事業とも宿泊部門においてADR(客室単価)、稼働率が前年同期比で大きく伸長しました。
また7月には、建て替えを行っていた「箱根ホテル小涌園」の営業を5年半ぶりに再開し、あわせて「箱根小涌園ユネッサン」のリニューアルを実施しました。
これらの結果、当社グループ全体の売上高は前年同期比16,219百万円増収の45,556百万円、営業利益は前年同期比8,092百万円増益の3,715百万円、経常利益は前年同期比8,521百万円増益の4,325百万円となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は、ホテル鳥羽小涌園跡地の売却による特別利益を計上したことや、遊休施設撤去費用の引当処理に伴う特別損失の発生等により4,630百万円となりました。
業績の概要は以下の通りです。
(単位:百万円)
セグメント別の概況については以下のとおりです。
セグメント別売上高・営業利益 (単位:百万円)
(注)調整額は、セグメント間取引消去によるものです。
WHG事業では、東京・大阪を中心にインバウンド宿泊者数が増加しました。特に旗艦施設の「新宿ワシントンホテル」および「ホテルグレイスリー新宿」をはじめとして東京都内施設のADRが大きく上昇し、同事業全体では前年同期比で売上高は12,120百万円増収の25,923百万円、営業利益は6,597百万円増益の3,466百万円となりました。
ラグジュアリー&バンケット事業では、「ホテル椿山荘東京」が全部門で前年同期比増収となりました。宿泊部門では高単価であるスイートルームの稼働増などにより、ADRが上昇しました。また、宴会部門では法人利用が前年同期と比べて増加しました。これらにより同事業全体では前年同期比で売上高は2,386百万円増収の12,265百万円、営業利益は1,107百万円増益の419百万円となりました。
リゾート事業では、7月に開業した「箱根ホテル小涌園」にて当第3四半期連結会計期間(7月~9月)の稼働率が88%となるなど、順調な滑り出しとなりました。「箱根小涌園ユネッサン」では流れるプールを新設するなどのリニューアル効果のほか、「箱根ホテル小涌園」開業により入場人員が前年および2019年から増加しました。「箱根小涌園 天悠」においてもインバウンド集客などにより平日利用が増加し、稼働率が前年同期比で上昇しました。同事業全体では前年同期比で売上高は1,994百万円増収の5,995百万円、営業利益は439百万円増益の76百万円となりました。
(資産・負債の状況)
当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末比3,578百万円減少の96,384百万円となりました。現金及び預金が6,689百万円減少するなど流動資産が6,397百万円減少し、箱根小涌園再開発に伴う新規取得等により固定資産が2,819百万円増加しました。
負債は、借入金の返済等により、前連結会計年度末比8,137百万円減少の69,085百万円となりました。
(純資産の状況)
純資産は、前連結会計年度末比4,559百万円増加の27,299百万円となりました。A種優先配当金の支払い等により資本剰余金が602百万円減少した一方、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により利益剰余金が4,630百万円増加しました。
当第3四半期連結累計期間に係る四半期連結キャッシュ・フロー計算書を作成しておりませんので、記載を省略しております。
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更は行っておりません。
当第3四半期連結累計期間において、優先的に対処すべき事業上および財務上の課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。
該当事項はありません。
前連結会計年度末において計画中であった主要な設備のうち、当第3四半期連結累計期間に完了したものは、次のとおりであります。
新設
リゾート事業におきまして、2023年7月に箱根ホテル小涌園を新規開業いたしました。