売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E04826 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績の状況

はじめに、2024年1月1日に発生しました令和6年能登半島地震により、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。

当社グループにつきましては、被災地域におけるたんぽぽ薬局の店舗設備が一部損壊するなどの影響があったものの、人的支援・物的支援の継続により、年初からすべての店舗で営業ができており、被災地域の患者さまへの薬剤供給が滞ることのないよう努めております。また、国や各業界団体等からの要請に応じて、たんぽぽ薬局の人員を被災地域へ派遣しているほか、シルバー事業の近隣営業拠点から福祉避難所へ介護ベッドの提供などを行っております。

引き続き、医療・介護サービスの安定供給の一端を担う企業グループとして、被災地域の医療体制の維持に向けた最大限の支援を続けてまいります。

当第3四半期連結累計期間(2023年4月1日~2023年12月31日)における当社グループは、2025年3月期までを計画期間とする中期経営計画「Challenge for the new stage!」に掲げる各種施策の推進に取り組むことで、より一層の事業成長を図ってまいりました。利益面については、各種コスト高や人手不足による影響など中期経営計画策定時点の想定と大きく異なる状況が生じておりますが、リネン類の洗濯工場における生産性向上や間接部門における業務改善の推進、お客様への適正価格でのサービス提供などにより最大限の収益確保と従業員一人当たりの付加価値向上に努めることで、中期目標の達成を目指し取り組んでおります。

2023年10月には、関東エリアの新たな基幹工場となる埼玉工場(埼玉県毛呂山町)が稼働を開始いたしました。当工場の稼働により、健康生活サービスにおいて工場立ち上げに係る一時費用や減価償却費が発生しておりますが、関東エリアにおける病院関連事業とシルバー事業の生産効率の向上及び事業拡大に取り組むことで、中長期でのさらなる成長につなげてまいります。

また、コロナ禍でも当社グループの成長をけん引してきたシルバー事業の介護用品レンタルや、病院関連事業の戦略商品「入院・入居セット」が引き続き好調に推移していることに加え、コロナ禍で厳しい環境が続いていた宿泊施設向けの寝具・リネンサプライ事業についても、観光需要の拡大に伴い順調に回復しております。さらに、人手不足を背景にリネンサプライ事業者向けの省人化設備や、手間をかけずに清潔を保つトイレ周り商品などの需要が拡大しており、「清潔と健康」をテーマとした当社グループの各事業において、お客様の課題解決に資するサービスの提供に注力しております。

 

これらの結果、当第3四半期連結累計期間における当社グループの経営成績につきましては、売上高103,418百万円(前年同四半期比5,971百万円増、6.1%増)、営業利益5,866百万円(前年同四半期比307百万円増、5.5%増)、経常利益6,146百万円(前年同四半期比411百万円増、7.2%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益4,127百万円(前年同四半期比272百万円減、6.2%減)となり、売上高は過去最高を更新いたしました。

 

[セグメント別状況]

①  健康生活サービス

シルバー事業の介護用品レンタルや、病院関連事業の戦略商品である「入院・入居セット」の売上が好調に推移したこと、また新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けていた寝具・リネンサプライ事業の売上が観光需要の拡大に伴うホテル・旅館稼働率の回復により伸長したことに加え、クリーニング設備製造事業の売上が人手不足に起因する省人・省力化設備への投資意欲の高まりにより大幅に伸長したことから、前年同四半期比増収となりました。利益面につきましては、増収効果のほか、エネルギー価格高騰に対応したお客様との契約内容の見直しやエネルギー原単位改善等生産性向上に努めたことによる利益貢献はあるものの、コロナ禍の収束により需要が回復したことに伴うレンタル資材費の増加、事業拡大のための人件費の増加、10月から稼働した埼玉工場に係る一時費用及び減価償却費等により前年同四半期比減益となりました。

売上高

53,452百万円

(前年同四半期比  3,274百万円増、

6.5%増)

営業利益

4,667百万円

(前年同四半期比     98百万円減、

2.1%減)

 

 

②  調剤サービス

当期5店舗の出店により、154店舗の事業展開となりました。

前期に出店の4店舗を含めた新店効果による処方箋枚数の増加及び処方箋単価の上昇により前年同四半期比増収となりました。また、患者さまの利便性向上及び裾野拡大のためのLINEミニアプリの登録者数は約9万人となり順調に増加しております。利益面につきましては、薬剤師による在宅訪問サービスや、医療機関、介護福祉施設、地域包括支援センター等との連携など、かかりつけ機能の強化に継続的に取り組むことで技術料売上が増加し、前年同四半期比増益となりました。

売上高

38,922百万円

(前年同四半期比  2,048百万円増、

5.6%増)

営業利益

2,022百万円

(前年同四半期比    203百万円増、

11.2%増)

 

 

③  環境サービス

ビル清掃管理事業が、感染対策など付加価値の高いサービスへの需要が引き続き高まる一方、コロナ病棟受託業務の減少などにより減収となったことに加え、太陽光発電の出力制御により太陽光事業が減収となりましたが、リースキン事業において非連結子会社を吸収合併したことにより、前年同四半期比増収となりました。利益面につきましては、リースキン事業における非連結子会社1社、連結子会社1社を吸収合併したことによる業務集約、効率化等の統合効果が利益に貢献しました。また、ビル清掃管理事業においては、工程改善に加え、前期に発生した新規事業所立ち上げに係る一時費用等がなくなったことにより収益性が改善したほか、前期には不動産事業においても不動産売却に伴う一時的な費用の計上があったことから、前年同四半期比増益となりました。

売上高

10,913百万円

(前年同四半期比    661百万円増、

6.5%増)

営業利益

1,041百万円

(前年同四半期比    208百万円増、

25.0%増)

 

 

(2) 財政状態の分析

①  資産

当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末の110,785百万円から3,270百万円増加し、114,056百万円となりました。これは、現金及び預金が6,457百万円、建設仮勘定(有形固定資産「その他」)が2,457百万円減少したものの、建物及び構築物が4,072百万円、受取手形及び売掛金が2,246百万円、機械装置及び運搬具が2,060百万円、投資有価証券が1,694百万円、棚卸資産が1,039百万円、土地が722百万円増加したことが主な要因となっております。

②  負債

当第3四半期連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末の28,562百万円から909百万円増加し、29,471百万円となりました。これは、賞与引当金が1,116百万円減少したものの、支払手形及び買掛金が542百万円、未払金(流動負債「その他」)が1,336百万円増加したことが主な要因となっております。

③  純資産

当第3四半期連結会計期間末の純資産合計は、前連結会計年度末の82,223百万円から2,361百万円増加し、84,584百万円となりました。これは、配当金の支払いによる減少が2,254百万円あったものの、親会社株主に帰属する四半期純利益4,127百万円、その他有価証券評価差額金488百万円を計上したことが主な要因となっております。

この結果、自己資本比率は73.6%(前連結会計年度末比0.1%減)となりました。

 

(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(4) 研究開発活動

特記すべき事項はありません。