売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E02727 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

①経営成績

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の分類見直しによる経済活動の正常化が加速し、雇用・所得環境の改善、インバウンド需要の増加等を背景に、景気は緩やかな持ち直しが持続しました。一方で、不安定な為替相場や原材料価格の高騰など、景気の先行きは依然不透明な状況が続いております。

このような環境のもと、現在遂行しております中期経営計画(2022年4月~2027年3月期)につきましては、事業構造改革に向け「シャルレビジネス事業の再生」として、働き方やライフスタイルが多様化する外部環境の変化を見極めつつ、事業再生に向けたビジネス環境の整備や魅力ある商品開発、企業ブランディングなど、各事業戦略に取り組みました。

「新規事業開発による新たな柱の創造」におきましては、国内では、ウルトラファインバブル技術製品等製造販売事業における営業体制の強化及び新製品の開発に取り組むとともに、M&A・提携等による新事業の開発は、中期経営計画のブラッシュアップにより再構築を行っております。海外では、ベトナムでの販売代理店の拡大や台湾での自社ECサイト等での販売及び認知度向上に向けた取り組みを推進いたしました。

なお、2023年10月30日開催の取締役会において、当社従業員の働き方改革推進強化の一環と、組織の風土改革や施設維持管理コストの効率化などを目的に、現在の本社ビル(神戸市須磨区)からシャルレポートアイランドビル(神戸市中央区)に本社を移転することを決議しております。また、現在の本社ビルの土地・建物については売却に向けて検討中であります。本社移転にともなう業績への影響は現在精査中であり、詳細が分かり次第、速やかに開示いたします。

報告セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。

(レディースインナー等販売事業)

品目別売上高

前第3四半期連結累計期間

(自  2022年4月1日

至  2022年12月31日)

当第3四半期連結累計期間

(自  2023年4月1日

至  2023年12月31日)

増減率

(%)

 衣料品類(百万円)

6,592

6,954

5.5

 化粧品類(百万円)

1,531

1,657

8.3

 健康食品類(百万円)

686

751

9.5

 その他(百万円)

461

308

△33.1

合計(百万円)

9,272

9,673

4.3

営業施策面におきましては、コロナ禍により中止や縮小を余儀なくされておりました、ビジネスメンバー向けのインセンティブ付コンテスト「シャルレライジングコンテスト2023」を9月~11月にかけて実施し、ビジネスメンバーの活動をサポートするとともに、販売意欲の喚起に繋げました。ビジネスメンバー育成に関しましては、オンライン説明会と対面による説明会の併用により、開催数や動員数が増加し、結果としてビジネスメンバー育成数が増加しておりましたが、前述のコンテスト実施により販売活動へ注力したことなどにより育成数の伸びは鈍化しました。

商品面におきましては、衣料品類では、新定番商品として、4月に皮膚の動きにフィットする当社独自の特許技術を用いたブラジャーやガードル、9月には簡単に装着でき腰まわりを無理なくサポートする腰ケア商品を発売し、高い商品評価により好調に推移いたしました。また、11月には血行の促進が期待できる「アース繊維®」を使用し、着用することにより何気ない日常生活の中から健康をサポートする商品(ボディーウォーマーやアイマスク等)を数量限定で発売いたしました。

化粧品類では、当社での化粧品ブランド発売20周年を記念した特別限定商品の発売とともに、販促キャンペーンを実施し、好調に推移いたしました。

健康食品類では、健康的な毎日の生活に貢献する商材として、8月にさつまいも発酵クエン酸を原料とした希釈タイプの清涼飲料水「黒こうじの恵み」、12月に黒しょうがと高麗人参などの天然由来の成分を配合した、しょうが湯「ほっと黒しょうが」を数量限定で発売いたしました。

以上の取り組みに加え、6月より主要定番商品において、原材料価格やエネルギー資源の高騰などによる価格改定を実施したことによる、一時的な駆け込み需要の発生が売上の増加に大きく影響いたしました。また、6月以降その反動がみられたものの、当第3四半期連結累計期間の売上高は、96億73百万円(前年同四半期比4.3%増)と増収となりました。

セグメント利益は、売上高の増加や固定費削減の効果もあり、5億50百万円(同73.6%増)と大幅に増加しました。

(ウルトラファインバブル技術製品等製造販売事業)

営業施策面におきましては、美容への作用が期待できる節水シャワーヘッドの各種展示会への出展や卸売先の新規開拓などに継続して取り組み、OEM製品の生産やホテルや美容室などの事業者向け販路の拡大に向けた取り組みも継続しております。

製品面におきましては、ウルトラファインバブル技術を活用し、消費者の嗜好に合わせた新規製品の開発や卸売先のオリジナル製品の開発などを進めるとともに、各方面と協働し異分野での技術転用の可能性についても研究開発に引き続き取り組んでまいります。

以上のような取り組みを行いましたが、シャワーヘッド市場における新規参入事業者の増加などによる競争はさらに進行しており、特にEC販売における価格競争は激化していることから、売上高は7億4百万円(同29.6%減。セグメント間の内部取引高を含む)と大幅な減収となりました。

セグメント利益は、前連結会計年度に原材料高騰が課題であった、真鍮部品・金属切削加工事業を新設分割し株式譲渡したことにより利益率が改善し、1億57百万円(同44.0%増)となりました。

 

これらの結果、当第3四半期連結累計期間における当社グループの経営成績につきましては、売上高は103億65百万円(同1.2%増)、営業利益は6億59百万円(同74.8%増)、経常利益は7億13百万円(同71.4%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は6億62百万円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失4億44百万円)となりました。

 

②財政状態の状況

当第3四半期連結会計期間末における総資産は、投資有価証券の増加9億89百万円、商品及び製品の減少5億16百万円、流動資産のその他の減少3億23百万円等により、前連結会計年度末に比べ72百万円増加し、205億58百万円となりました。なお、流動資産のその他の減少の主な要因は、未収還付法人税等の減少1億95百万円、未収消費税等の減少1億44百万円等によるものであります。

負債は、賞与引当金の減少1億75百万円、買掛金の減少1億55百万円、事業整理損失引当金の減少73百万円等により、前連結会計年度末に比べ4億71百万円減少し、22億7百万円となりました。

純資産は、剰余金の配当1億26百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益6億62百万円の計上により、前連結会計年度末に比べ5億44百万円増加し、183億50百万円となりました。

以上の結果、自己資本比率は89.3%(前連結会計年度末は86.9%)となりました。

(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当第3四半期連結累計期間において、当社グループの会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定について重要な変更はありません。

(3)経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありませんが、当社グループの現況は、ポストコロナ社会における消費行動や生活様式の多様化、国際情勢の影響によるエネルギーや原材料価格の高騰などにより、当社グループを取り巻く事業環境が大きく変化したことにより、中期経営計画策定時における前提との間に乖離が生じております。加えて、昨今のサステナビリティやデジタル化に向けた取り組みが、益々重要性を増している社会・経済動向を踏まえ、来る2025年11月に創業50周年を迎える時期を好機と捉え、現在推進している中期経営計画をよりブラッシュアップさせることとし、グループビジョンの策定と現行のグループ中期経営計画を見直します。なお、新たなグループビジョン、中期経営計画につきましては、2024年5月頃に公表を行う予定です。

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

(5)研究開発活動

該当事項はありません。

(6)経営成績に重要な影響を与える要因

当第3四半期連結累計期間において、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因について重要な変更はありません。

(7)資本の財源及び資金の流動性についての分析

当第3四半期連結累計期間において、当社グループの資本の財源及び資金の流動性について重要な変更はありません。