株式会社廣貫堂

医薬品医薬品

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E00959 Japan GAAP


3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当中間連結会計期間における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

①財政状態及び経営成績の状況

 当中間連結会計期間における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による行動制限が世界的に緩和に向かい、我が国におきましても感染症法上の位置付けが「2類相当」から「5類感染症」へ移行したことに伴い、長く続いた経済・社会活動に対する制限が緩和され、概ね正常化に至っております。

 その一方、地政学的リスクの高まりによる原材料価格の高騰、世界的な金融引締めに伴う影響による景気の下振れリスク、物価上昇の家計や企業への影響など、依然として先行き不透明な状況が続きました。

このような環境のもと、広貫堂グループの企業理念を実現するべく、長期経営計画「Vision2030」の当初3年間の第一次中期計画(2021-2023年度)を基軸に、積極的な事業活動を実施致しましたが、原材料・資材費や光熱費の高騰を主要因としたコスト増を主因に赤字決算を余儀なくされました。各主要部門の業況は以下の通りです。

CDMO事業では、既存受託製品、新規受託製品とともに堅調に推移致しました。

ヘルスケア事業においては、前年同期とほぼ同等に推移致しました。

配置事業では、引き続き市場のシュリンクが続いている状況であります。

このような事業活動の結果、当中間連結会計期間における連結経営成績は以下のとおりとなりました。

売上高

7,639,737

千円

〔前年同期

7,317,983

千円  前年同期比

4.4

%増〕

営業損失(△)

△200,667

千円

〔前年同期

△288,744

千円  前年同期比

% 〕

経常損失(△)

△200,521

千円

〔前年同期

△429,299

千円  前年同期比

% 〕

親会社株主に帰属する中間純損失(△)

△240,499

千円

〔前年同期

△758,861

千円  前年同期比

% 〕

 

 

当社事業は、a.医薬品等配置卸販売事業、b.ヘルスケア事業、c.CDMO事業、d.グローバル事業、e.リテール事業、f.その他事業に分類されます。

a.医薬品等配置卸販売事業におきましては、配置市場の縮小傾向が続き、共同会社への売上高は381,624千円となり、昨年同期と比べ15,226千円(3.8%)減少しました。

b.ヘルスケア事業におきましては、売上高は1,597,645千円となり、前年同期に比べ57,784千円(3.5%)減少しました。

c.CDMO事業におきましては、新規受託品目の獲得や既存受託製品の受注も堅調に推移した結果、売上高は4,929,047千円となり、前年同期に比べ218,556千円(4.6%)増加となりました。

d.グローバル事業におきましては、大韓民国、香港、シンガポール及びマレーシア等の売上高は531,197千円となり、前年同期と比べ29,135千円(5.8%)増加しました。

e.リテール事業におきましては、売上高は14,195千円となり、前年同期と比べ7,547千円(34.7%)減少しました。

f.その他事業におきましては、医薬品事業部の売上高は6,448千円、ITソリューション事業他の売上高は179,578千円、合計で186,027千円となり、前年同期と比べ154,620千円(492.3%)増加しました。

 

②キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より、864,008千円増加し、当中間連結会計期間末には、2,216,289千円となりました。

当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果獲得した資金は、235,599千円(前年同期は62,038千円の支出)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失が200,521千円、減価償却費が648,181千円、売上債権の増加が998,179千円、棚卸資産の増加が240,877千円、仕入債務の増加が471,751千円、未払又は未収消費税等の増減額が645,795千円となった為です。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果支出した資金は、229,096千円(前年同期は856,184千円の支出)となりました。これは主に、有形及び無形固定資産の取得による支出が273,689千円あったこと等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果獲得した資金は、846,830千円(前年同期は862,814千円の獲得)となりました。これは主に、長期借入による収入1,000,000千円、長期借入金の返済による支出118,500千円、リース債務の返済による支出33,153千円によるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

  当中間連結会計期間の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当中間連結会計期間

(自 2023年4月1日

 至 2023年9月30日)

前年同期比(%)

医薬品事業(千円)

6,227,510

106.5

 

b.受注実績

 当中間連結会計期間におけるCDMO部門における受注実績は次のとおりであります。
なお、 その他事業部門については見込み生産を行っております。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

医薬品事業

5,468,815

117.5

3,071,055

121.3

(注)金額は販売価格により計算したものであります。

 

c.販売実績

 当中間連結会計期間における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当中間連結会計期間

(自 2023年4月1日

  至 2023年9月30日)

前年同期比(%)

医薬品事業(千円)

7,639,737

104.4

(注)当中間連結会計期間及び前中間連結会計期間における主な相手先別の販売実績並びに総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前中間連結会計期間

当中間連結会計期間

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

武田テバ薬品㈱

1,336,328

18.3

1,237,792

16.2

シオノギファーマ㈱

871,420

11.9

840,712

11.0

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

当社グループに関する財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は原則として連結財務諸表に基づいて分析した内容であります。

なお、文中の将来に関する事項は、半期報告書提出日(2023年12月27日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

当社グループの中間連結財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。なお、前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容」中の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

また、当社グループの当中間連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5[経理の状況]の中間連結財務諸表の「中間連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

②当中間連結会計期間の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当中間連結会計期間において連結売上高は7,639,737千円(前年同期比4.4%増)、経常損失は200,521千円(前年同期は429,299千円の損失)、親会社株主に帰属する中間純損失は240,499千円(前年同期は758,861千円の損失)となっております。

以下、中間連結損益計算書に重要な影響を与えた要因について分析します。

a.売上高の分析

当中間連結会計期間の売上高の分析とそれらの要因につきましては「第2[事業の状況]3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」のとおりであります。

b.販売費及び一般管理費の分析

当中間連結会計期間における販売費及び一般管理費については、810,712千円(前年同期比10.1%減)となりました。前中間連結会計期間と比較し、人件費50,598千円減少(前年同期比11.2%減)、営業経費44,947千円減少(前年同期比11.1%減)、減価償却費4,384千円増加(前年同期比10.0%増)となりました。

c.親会社株主に帰属する中間純損失

当中間連結会計期間における親会社株主に帰属する中間純損失については、240,499千円(前年同期は758,861千円の損失)となりました。

③資本の財源及び資金の流動性についての分析

a.キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間の現金及び現金同等物の期末残高は2,216,289千円であり、前連結会計年度末に比べ864,008千円増加いたしました。当中間連結会計期間の各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因につきましては「第2[事業の状況]3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」のとおりであります。

 

b.資金需要について

当社グループは、事業活動のために必要と考える資金の確保、流動性の維持及び健全な財政状態を目指し、安定的な営業キャッシュ・フローの創出、幅広い資金調達手段の確保に努めております。

今後の資金使途につきましては、有利子負債の圧縮や内部留保により財務体質の強化を図る一方、生産設備の増強や研究開発の充実・強化に取り組むことで将来キャッシュ・フローの創出につなげ、資本効率の向上を図ってまいります。