E01209 Japan GAAP
(1)経営成績等の状況の概要
当中間連結会計期間における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、前中間連結会計期間において行われた企業結合に係る暫定的な会計処理が前連結会計年度に確定しており、前中間連結会計期間の関連する主要な経営指標等については、暫定的な会計処理の確定による取得原価の当初配分額の重要な見直しが反映された後の金額によっております。
① 財政状態及び経営成績の状況
当中間連結会計期間におけるわが国経済は、経済活動の正常化が進み、個人消費及び企業収益は緩やかな回復の基調が見られました。一方、ロシア・ウクライナ情勢の長期化や、世界的な金融引き締めによる景気の下振れリスクが懸念され、円安や資源価格の高騰など、先行きは依然として不透明な状況が続いております。
医療業界におきましては、社会保障費が増大する中、国の医療費適正化策として、薬価を含めた全体での診療報酬のマイナス改定や在院期間短縮による病床稼働率の低下、消費税負担等により、大病院の業績が厳しくなっています。新型コロナウイルス感染症は、第1四半期には5類感染症に移行となり、病床確保目標の切り下げと併せて病床確保料も減額されました。しかし、飯塚病院の診療現場では7月以降も院内クラスター発生による診療制限が発生し、引続き入院患者数の落ち込みなどにより医業損益は大きな影響を受けました。なお、上半期まではコロナ病床の確保に伴う医業収益の減少分については、新型コロナウイルス感染症関連の病床確保料により賄われている状況であり、今後補助金に頼らない運営のため、患者数の回復が急務となっています。セメント業界におきましては、前年を下回る需要となっており、当社グループの販売エリアにおきましても、同様に厳しい状況にあります。建設市場におきましては、公共建設投資は高水準で推移しており、民間投資については、持ち直しの動きがみられますが、資材価格等の上昇が懸念されています。
以上の結果、当中間連結会計期間の業績は、売上高は191,663百万円(前年同期比58,322百万円、43.7%増)、営業利益は6,094百万円(前年同期比3,625百万円、146.8%増)、経常利益は16,043百万円(前年同期比6,628百万円、70.4%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は9,204百万円(前年同期比3,638百万円、65.4%増)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。なお、セグメント間の取引については相殺消去しております。
イ セメント事業
売上高は12,933百万円(前年同期比2,012百万円、18.4%増)、セグメント損失(営業損失)は991百万円(前年同期もセグメント損失(営業損失)1,107百万円)となりました。
ロ 医療関連事業
売上高は21,216百万円(前年同期比1,591百万円、8.1%増)、セグメント損失(営業損失)は1,589百万円(前年同期もセグメント損失(営業損失)2,547百万円)となりました。
ハ 商社・流通事業
売上高は6,702百万円(前年同期比1,469百万円、28.1%増)、セグメント利益(営業利益)は213百万円(前年同期比101百万円、91.5%増)となりました。
ニ 人材・教育事業
売上高は11,440百万円(前年同期比286百万円、2.6%増)、セグメント利益(営業利益)は357百万円(前年同期比238百万円、40.0%減)となりました。
ホ 情報・ソフト事業
売上高は24,004百万円(前年同期比9,170百万円、61.8%増)、セグメント利益(営業利益)は5,488百万円(前年同期比3,117百万円、131.5%増)となりました。
ヘ 建築土木事業
売上高は110,736百万円(前年同期比43,529百万円、64.8%増)、セグメント利益(営業利益)は1,254百万円(前年同期比461百万円、26.9%減)となりました。
ト その他事業
売上高は4,630百万円(前年同期比261百万円、6.0%増)、セグメント利益(営業利益)は1,343百万円(前年同期比34百万円、2.7%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前中間純利益16,250百万円、減価償却費3,824百万円、持分法による投資損益△3,369百万円、為替差損益△2,798百万円、売上債権の増減額24,975百万円、仕入債務の増減額△2,558百万円、その他の流動資産の増減額△2,598百万円、法人税等の支払額△5,362百万円等により、27,669百万円の収入(前年同期は192百万円の支出)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出△3,385百万円、投資有価証券の取得による支出△11,001百万円、投資有価証券の売却による収入4,907百万円、関係会社株式の取得による支出△1,537百万円等により、10,452百万円の支出(前年同期は9,429百万円の支出)となりました。また、財務活動によるキャッシュ・フローは、長期・短期借入金の増減の影響、非支配株主への配当金の支払額等により、7,550百万円の収入(前年同期は41,970百万円の収入)となりました。
当中間連結会計期間末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末から25,593百万円増加し、127,915百万円となりました。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
④ 生産、受注及び販売の実績
イ 生産実績
当社グループについては、提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、記載しておりません。
ロ 受注実績
当社グループについては、受注生産形態をとらない製品が大半であるため、記載しておりません。
ハ 販売実績
当中間連結会計期間における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当中間連結会計期間 (自 令和5年4月1日 至 令和5年9月30日) |
前年同期比(%) |
セメント事業(百万円) |
12,933 |
118.4 |
医療関連事業(百万円) |
21,216 |
108.1 |
商社・流通事業(百万円) |
6,702 |
128.1 |
人材・教育事業(百万円) |
11,440 |
102.6 |
情報・ソフト事業(百万円) |
24,004 |
161.8 |
建築土木事業(百万円) |
110,736 |
164.8 |
その他事業(百万円) |
4,630 |
106.0 |
合計(百万円) |
191,663 |
143.7 |
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 総販売実績に対し10%以上に該当する販売先はありません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間末現在において判断したものであります。
また、前中間連結会計期間において行われた企業結合に係る暫定的な会計処理が前連結会計年度に確定しており、前中間連結会計期間の関連する主要な経営指標等については、暫定的な会計処理の確定による取得原価の当初配分額の重要な見直しが反映された後の金額によっております。
① 当中間連結会計期間の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ 財政状態の分析
|
前連結会計年度 (令和5年3月31日) |
当中間連結会計期間 (令和5年9月30日) |
増減 |
総資産額(百万円) |
544,120 |
568,961 |
24,840 |
純資産額(百万円) |
165,330 |
184,259 |
18,928 |
自己資本比率(%) |
17.2 |
19.8 |
2.6 |
1株当たり純資産額(円) |
30,409.26 |
36,630.48 |
6,221.22 |
当中間連結会計期間末における総資産額は、現金及び預金が増加したこと、繰延税金資産が減少したこと等により前連結会計年度に比べ24,840百万円増加し、568,961百万円となりました。
当中間連結会計期間末における純資産額は、親会社株主に帰属する中間純利益等により利益剰余金が9,126百万円増加、その他の包括利益累計額が10,098百万円増加、非支配株主持分が180百万円減少したこと等により前連結会計年度に比べ18,928百万円増加し184,259百万円となりました。
ロ 経営成績の分析
|
前中間連結会計期間 (自 令和4年4月1日 至 令和4年9月30日) |
当中間連結会計期間 (自 令和5年4月1日 至 令和5年9月30日) |
前年同期比(%) |
売上高(百万円) |
133,341 |
191,663 |
143.7 |
営業利益(百万円) |
2,469 |
6,094 |
246.8 |
経常利益(百万円) |
9,414 |
16,043 |
170.4 |
税金等調整前中間純利益 (百万円) |
9,660 |
16,250 |
168.2 |
親会社株主に帰属する中間純利益 (百万円) |
5,565 |
9,204 |
165.4 |
当中間連結会計期間における売上高は、前年同期に比べ58,322百万円増加し191,663百万円となりました。この増加は主に、情報・ソフト事業及び建築土木事業の売上高増加によるものであります。セグメント別の売上高については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
経常利益は、前年同期に比べ6,628百万円増加し16,043百万円となりました。
親会社株主に帰属する中間純利益は、前年同期に比べ3,638百万円増加し9,204百万円となりました。
これらの増加は、主に営業損益が増加したこと、持分法による投資利益が増加したこと等の影響によるものであります。
② 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、診療材料の購入のほか、各種材料や商製品の購入、人件費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、金融商品購入等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金、設備投資や長期運転資金はいずれも自己資金及び金融機関からの借入を基本としております。
キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。