株式会社ミツトヨ

精密機器電子機器

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E02300 Japan GAAP


3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

  当中間連結会計期間における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状況、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

①経営成績等の状況の概要

 当中間連結会計年度における世界経済は、およそ3年に及んだ新型コロナウィルス感染症による各種規制が解除され社会経済活動は日常を取り戻しつつある一方、混迷を深めるウクライナ情勢や長期化する米中対立などの不確実性は継続しております。また、インフレ抑制のため多くの国で金融引き締めが行われており、依然として経済の先行きは不透明な状況にあります。

 このような状況下、当社の主要海外市場では米国と欧州は自動車のEVシフトなどクリーンエネルギー分野における設備投資が堅調でありましたが、中国では個人消費の停滞と不動産市場の悪化により経済は低調でありました。日本国内では電子部品の供給不足は解消されつつあるものの資材価格の高騰や輸出需要の減少が製造業全体の下押し要因となっております。しかしながら、これから回復が見込まれる半導体業界や航空機業界からの引き合いも増えており、更なる市場開拓に注力しております。

 

 係る状況の中、当社の業績は当中間連結会計年度の売上高は70,576百万円(前年同期比13.7%増)、経常利益6,626百万円(同71.7%増)、親会社株主に帰属する中間純利益4,704百万円(同87.1%増)となりました。

 

セグメントの業績は、次のとおりであります。

1.国内事業

 国内事業では、輸出停滞などが製造業の下押し要因となったものの、売上高は46,051百万円(前年同期比 17.7%増)、営業利益は1,821百万円(同 265.7%増)となりました。

 

2.海外事業

 海外事業では、自動車業界や半導体業界などの需要拡大、及び、為替相場変動の影響により、売上高は58,775百万円(前年同期比 21.8%増)、営業利益は5,522百万円(同 26.7%増)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度より11,625百万円減少(前年同期比 19,214百万円の減少)し、47,313百万円となりました。

 当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 税金等調整前中間純利益6,626百万円、減価償却費5,047百万円、仕入債務の増加535百万円等によるキャッシュの増加があり、法人税等の支払2,914百万円、棚卸資産の増加5,784百万円、売上債権の増加247百万円等によるキャッシュの減少により、営業活動によるキャッシュ・フローは4,452百万円の収入となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 有価証券の償還による収入54,316百万円等によるキャッシュの増加があり、有価証券の取得による支出60,800百万円、有形固定資産の取得による支出8,187百万円等によるキャッシュの減少により、投資活動によるキャッシュ・フローは18,919百万円の支出となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 配当金の支払230百万円等によるキャッシュの減少により、財務活動によるキャッシュ・フローは389百万円の支出となりました。

 

③ 生産、受注及び販売の状況

  1. 生産実績

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

国内事業

34,376,295

116.3

海外事業

762,031

104.7

合計

35,138,326

116.1

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去前の数値によっております。

2.金額は内部振替価格によっております。

 

 

  2. 受注状況

 当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。

 

  3. 販売実績

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

国内事業

14,488,835

89.3

海外事業

56,088,159

122.4

合計

70,576,995

113.8

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.販売実績が総販売実績の100分の10以上となる相手先はないため、主要な顧客別の売上状況は記載を省略

  しております。

3.同種の機種でもその構造、形式等は一様ではないため数量表示は困難であるので記載しておりません。

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

  経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間末現在において判断したものであります。

 

 ① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの中間連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成されております。この中間連結財務諸表の作成に当たり、見積りが必要な事項につきましては合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っております。経営者はこれらの見積りについて過去の実績等を勘定して合理的に判断しておりますが、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。

当社グループの中間連結財務諸表作成において採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 中間連結財務諸表等(1)中間連結財務諸表 注記事項(中間連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

 

 ② 当中間連結会計期間の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

1.売上高

 売上高は、前中間連結会計期間に比べ8,530百万円(13.7%)増加の70,576百万円となりました。

2.売上原価、販売費及び一般管理費

 売上原価は、前中間連結会計期間に比べ1,183百万円(3.6%)増加し34,020百万円となり、売上高に対する売上原価の比率は48.2%となりました。

 販売費及び一般管理費は前中間連結会計期間に比べ5,033百万円(19.8%)増加の30,425百万円となり、売上高に対する比率は43.1%となりました。

 販売費及び一般管理費に含まれている研究開発費は202百万円(10.0%)増加の2,232百万円となり、売上高に対する比率は3.2%となりました。研究開発活動についての詳細は、「5 研究開発活動」として開示しております。3.営業利益

 営業利益は、前中間連結会計期間に比べ2,312百万円(60.6%)増加の6,130百万円となりました。

4.営業外収益、営業外費用

 営業外収益は、前中間連結会計期間に比べ535百万円(53.4%)増加の1,538百万円となりました。営業外費用は、前中間連結会計期間に比べ82百万円(8.5%)増加の1,042百万円となりました。

5.経常利益

 経常利益は、前中間連結会計期間に比べ2,765百万円(71.7%)増加の6,626百万円となりました。

6.親会社株主に帰属する中間純利益

 親会社株主に帰属する中間純利益は、前中間連結会計期間に比べ2,190百万円(87.1%)増加の4,704百万円となりました。

 

 ③ 資本の財源および資金の流動性についての分析

1.財政状態の状況

 当中間連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べて14,538百万円(5.2%)増加の294,240百万円となりました。

 流動資産は、前連結会計年度末に比べ5,945百万円(3.3%)増加の188,615百万円となりました。この内、現金及び預金が7,072百万円(13.5%)減少の45,332百万円となる一方で、棚卸資産が8,995百万円(16.0%)増加の65,161百万円、受取手形及び売掛金等が1,716百万円(8.8%)増加の21,198百万円、有価証券が3,008百万円(6.6%)増加の48,900百万円となりました。

 有形固定資産は、前連結会計年度末に比べ5,746百万円(8.2%)増加の75,683百万円となりました。

 無形固定資産は、前連結会計年度末に比べ1,533百万円(15.2%)増加の11,612百万円となりました。

 投資その他の資産は、前連結会計年度末に比べ1,313百万円(7.7%)増加の18,328百万円となりました。この内、投資有価証券が1,520百万円(16.7%)増加の10,622百万円、繰延税金資産が71百万円(1.2%)減少の5,651百万円となりました。

 固定資産合計では、前連結会計年度末に比べ8,592百万円(8.9%)増加の105,625百万円となりました。

 負債合計は、前連結会計年度末に比べ2,911百万円(5.9%)増加の52,535百万円となりました。前連結会計年度末に比べ、支払手形及び買掛金が676百万円(9.1%)増加の8,108百万円、賞与引当金が310百万円(19.7%)増加の1,891百万円、未払法人税等が246百万円(12.4%)増加の2,243百万円となりました。

 当中間連結会計期間末の非支配株主持分を除く純資産は、前連結会計年度に比べ12,323百万円(5.6%)増加の233,852百万円となり、自己資本比率は79.5%となりました。

 

2.キャッシュ・フローの状況

キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。