E04157 Japan GAAP
(1)経営成績等の状況の概要
当中間連結会計期間における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、当中間連結会計期間より表示方法の変更を行っており、経営成績については当該表示方法の変更を反映した組替え後の前中間連結会計期間の中間連結財務諸表の数値を用いて比較して説明しております。
詳細は、「第5 経理の状況 1中間連結財務諸表等(1)中間連結財務諸表 注記事項(表示方法の変更)」に記載のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当中間連結会計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による経済社会活動への制約がほぼ解消した中、コロナ禍からの経済正常化の動きが加速し、持ち直しの動きが続いております。しかしながら、物価上昇による消費マインドの鈍化や人手不足による供給制約、海外経済の減速など、景気の下振れ要因も多く、依然として厳しい状況は続いております。
当社グループにおきましても、コロナ禍からの経済社会活動正常化の動きの中で、需要回復は見られているものの、物価上昇による収益圧迫や人手不足による機会損失などが発生し、コロナ禍前の水準にはまだまだ戻っておらず、未だに厳しい状況が続いております。
このような経営環境の下、当中間連結会計期間の財政状態及び経営成績は次のとおりとなりました。
a.財政状態
当中間連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ10億6千7百万円減少し、200億9千9百万円となりました。
当中間連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ9億5千2百万円減少し、123億2千5百万円となりました。
当中間連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1億1千5百万円減少し、77億7千4百万円となりました。
b.経営成績
当中間連結会計期間の売上高は51億9千6百万円(前年同期比5.7%増)で、前中間連結会計期間に比べ2億8千3百万円の増収となりました。営業損失は1億7千4百万円(前中間連結会計期間は営業損失3億6千3百万円)の計上となり、前中間連結会計期間に比べ1億8千8百万円良化しました。営業外収益は路線バス運行補助金や助成金収入等、合計2億1千2百万円を計上し、営業外費用では支払利息等、合計2千6百万円を計上した結果、経常利益は1千1百万円(前中間連結会計期間は経常損失1億7百万円)となりました。特別利益は補助金収入等、合計1千2百万円を計上し、特別損失では固定資産売却損等、合計6千7百万円を計上したため、税金等調整前中間純損失は4千3百万円(前中間連結会計期間は税金等調整前中間純損失9千7百万円)となり、親会社株主に帰属する中間純損失は1億4千9百万円(前中間連結会計期間は親会社株主に帰属する中間純損失2億1千5百万円)となりました。
事業の種類別セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
(一般旅客自動車運送事業)
乗合バス事業では、5月より新型コロナウイルス感染症の感染症法上の分類が5類に変更され、利用客は回復傾向にありました。しかしながら、新しい生活様式の普及もあってか、今一つコロナ前の水準には戻り切れていない状況が続いております。貸切バス事業では、需要は回復しているものの、乗務員不足により稼働台数が限られてしまい、受注に制限をかけている状況が続いており、ハイヤー・タクシー事業においても、乗務員不足が深刻化しており、需要に供給が追い付かず、機会損失が発生している状況です。売上高は15億6千万円となり、前中間連結会計間に比べ8千万円増加(前年同期比5.4%増)し、営業損失は3億1千万円で、前中間連結会計期間に比べ1億3千8百万円良化しました。
(索道事業)
当中間連結会計期間は、4月から7月まで営業を行う月山スキー場では、当期は雪解けが早く6月でスキー場営業は終了しましたが、前年に発生したようなクレバスも発生することなく、利用客が大幅に回復し、順調に推移しました。また、蔵王中央ロープウェイでは、8月・9月と天候に恵まれ、蔵王を訪れる利用者が多く、好調に推移しました。売上高は1億6千5百万円となり、前中間連結会計期間に比べ4千5百万円増加(前年同期比37.4%増)し、営業損失は1億8百万円となり、前中間連結会計期間に比べ4千1百万円良化しました。
(旅館業)
当中間連結会計期間は、蔵王坊平地区にある蔵王ライザワールドにて、繁忙期である8月の陸上合宿等の受注が好調に推移したことに加え、8月の前後の月でも各種団体からの合宿等が順調に推移しました。売上高は7千7百万円となり、前中間連結会計期間に比べ1千2百万円増加(前年同期比19.2%増)し、営業利益は8百万円で、前中間連結会計期間の営業損失0百万円から9百万円良化しました。
(不動産業)
当中間連結会計期間は、分譲地販売の実績が2区画と、前期に比べれば増加しましたが、目標にした数値には届かず、売上高は5億2千7百万円となり、前中間連結会計期間に比べ1千7百万円増加(前年同期比3.4%増)しましたが、営業利益は2億1千4百万円となり、前中間連結会計期間に比べ1千4百万円減少しました。
(旅行業)
当中間連結会計期間は、新型コロナウイルス感染症の5類移行を受け、東北の夏祭りや花火大会、また日本一の芋煮会フェスティバルなど、各種イベントが通常開催されたこともあり、旅行への需要が回復へと向かいました。売上高は9千2百万円となり、前中間連結会計期間に比べ1千6百万円増加(前年同期比21.5%増)し、営業損失は1千万円で、前中間連結会計期間に比べ2千3百万円良化しました。
(スポーツ施設業)
当中間連結会計期間は、蔵王ゴルフでは、当期は雪解けが早く、予定通りの3月11日よりオープンすることができ、たくさんの方にご来場いただきました。またゴルフコンペも回復してきており、好調に推移しました。売上高は3億9千6百万円となり、前中間連結会計期間に比べ3千4百万円増加(前年同期比9.4%増)し、営業損失は1千4百万円で、前中間連結会計期間に比べ9百万円良化しました。
(各種商品小売業)
当中間連結会計期間は、富士フイルムBI山形㈱では、コピー機等のトータルサービス売上が伸び悩んではいるものの、印刷会社向けの大型機械販売など、関連商品売上にて大型商談を多数獲得でき、好調に推移しました。また、食品・酒類販売では、取引先がコロナ禍から徐々に回復傾向にあるため、それに伴い食品売上や酒類売上も回復してきております。売上高は19億5千万円となり、前中間連結会計期間に比べ1億1千2百万円増加(前年同期比6.1%増)し、営業利益は5千万円で、前中間連結会計期間に比べ6百万円増加しました。
(自動車整備事業)
当中間連結会計期間は、車検等の受注が減少したことに加え、一般整備や定期点検等も伸びず、売上高は5千4百万円となり、前中間連結会計期間に比べ5百万円減少(前年同期比9.3%減)し、営業損失は8百万円で、前中間連結会計期間に比べ5百万円悪化しました。
(その他の事業)
その他の事業の主要となる遊園地事業では、当期は一部大型遊戯施設が長期運休となっているため、フリーパス購入者に対し、500円の飲食チケットを配布し、営業を行いました。8月の夏休み期間は順調に推移し、最繁忙期であるゴールデンウィークは前期並みに推移はしたものの、コロナ前の水準には程遠い状況となりました。
その他の事業全体の売上高は3億6千9百万円となり、前中間連結会計期間に比べ2千9百万円減少(前年同期比7.3%減)し、営業利益は8百万円で、前中間連結会計期間に比べ千7百万円減少しました。
②キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べ8億5千4百万円減少し、25億8千2百万円となりました。
当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間における営業活動による資金の増加は、9千9百万円(前中間連結会計期間は4億2千4百万円の増加)となりました。これは主として、税金等調整前中間純損失4千3百万円に、減価償却費4億1千9百万円、棚卸資産の減少額1億4千6百万円等を加算し、仕入債務の減少額1億9千5百万円、法人税等の支払額1億3千7百万円、未払消費税等の減少額1億1千万円等を減算したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間における投資活動による資金の減少は、3億9千6百万円(前中間連結会計期間は5億4千6百万円の減少)となりました。これは主として、投資有価証券の償還による収入1億円があったものの、固定資産の取得による支出5億2千9百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間における財務活動による資金の減少は、5億5千7百万円(前中間連結会計期間は6億3千9百万円の減少)となりました。これは主として、長期借入れによる収入2億5千万円があったものの、長期借入金の返済による支出4億2千4百万円及び短期借入金の純減額2億円、ファイナンス・リース債務の返済による支出1億5千6百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
販売実績
当中間連結会計期間における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当中間連結会計期間 (自 2023年4月1日 至 2023年9月30日) |
前年同期比(%) |
一般旅客自動車運送事業(千円) |
1,560,341 |
105.4 |
索道事業(千円) |
165,629 |
137.4 |
旅館業(千円) |
77,960 |
119.2 |
不動産業(千円) |
527,584 |
103.4 |
旅行業(千円) |
92,036 |
121.5 |
スポーツ施設業(千円) |
396,966 |
109.4 |
各種商品小売業(千円) |
1,950,908 |
106.1 |
自動車整備事業(千円) |
54,930 |
90.6 |
その他の事業(千円) |
369,931 |
92.6 |
合計(千円) |
5,196,289 |
105.7 |
(注)金額は販売価格によっており、セグメント間取引については相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの中間連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この中間連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの中間連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5経理の状況 1中間連結財務諸表等 (1)中間連結財務諸表 注記事項 中間連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
②当中間連結会計期間の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状況の分析
(流動資産)
当中間連結会計期間末における流動資産は50億2百万円(前連結会計年度末58億9千9百万円)となり、8億9千6百万円減少しました。これは主として、有価証券が1億円増加したものの、現金及び預金が8億5千3百万円及び棚卸資産が1億4千6百万円それぞれ減少したことによるものであります。
(固定資産)
当中間連結会計期間末における固定資産は150億9千7百万円(前連結会計年度末152億6千8百万円)となり、1億7千万円減少しました。これは主として、建設仮勘定が4億1千7百万円増加したものの、減価償却等により建物及び構築物が2億2千8百万円、リース資産が1億3千1百万円それぞれ減少し、投資有価証券が1億8千7百万円減少したことによるものであります。
(流動負債)
当中間連結会計期間末における流動負債は71億9千7百万円(前連結会計年度末78億6千3百万円)となり、6億6千6百万円減少しました。これは主として、短期借入金が1億9千万円、支払手形及び買掛金が1億8千2百万円及び未払消費税等が1億1千万円それぞれ減少したことによるものであります。
(固定負債)
当中間連結会計期間末における固定負債は51億2千7百万円(前連結会計年度末54億1千4百万円)となり、2億8千6百万円減少しました。これは主として、長期借入金が1億8千4百万円及びリース債務が1億1千3百万円それぞれ減少したことによるものであります。
(純資産合計)
当中間連結会計期間末における純資産合計は77億7千4百万円(前連結会計年度末78億8千9百万円)となり、1億1千5百万円減少しました。これは主として、親会社株主に帰属する中間純損失の計上等により、利益剰余金が1億7千万円減少したことによるものであります。
b.経営成績の分析
当社グループの当中間連結会計期間の経営成績は、5月に新型コロナウイルス感染症が感染症法上の5類に変更されて以降、経済社会活動への制約がほぼ解消され、一般旅客自動車運送事業や観光業等の事業では、需要回復の動きを見せておりました。しかしながら、バス・ハイヤーの乗務員不足により、稼働台数に限りがあるため、依頼に対し受注を制限して対応するなど、需要がある中で供給が追い付かないという、もどかしい状況が続きました。そのような中、売上高は51億9千6百万円(前年同期比5.7%増)となり、前中間連結会計期間に比べ2億8千3百万円の増収となりました。営業損失は1億7千4百万円(前中間連結会計期間は営業損失3億6千3百万円)となり、1億8千8百万円良化しております。
なお、セグメントごとの経営成績については、「第2事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績」に記載のとおりであります。
営業外収益は、路線バス運行補助金や助成金収入等、合計2億1千2百万円を計上し、支払利息等の営業外費用2千6百万円を差し引いた結果、経常利益は1千1百万円(前中間連結会計期間は経常損失1億7百万円)となり、1億1千9百万円良化しております。
特別利益では、補助金収入等、合計1千2百万円を計上し、特別損失では固定資産売却損等、合計6千7百万円を計上した結果、税金等調整前中間純損失は4千3百万円(前中間連結会計期間は税金等調整前中間純損失9千7百万円)となり、これより法人税等、非支配株主に帰属する中間純損失を差し引いた結果、親会社株主に帰属する中間純損失は1億4千9百万円(前中間連結会計期間は親会社株主に帰属する中間純損失2億1千5百万円)となり、6千5百万円良化しました。
c.資本の財源及び資金の流動性についての分析
(キャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(資本の財源及び資金の流動性)
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品販売における売上原価、人件費及び燃料油脂費などの営業費用並びに法人税等の支払によるものであります。投資資金需要の主なものは、設備投資等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当中間連結会計期間末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は86億6千5百万円となっております。また、当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は25億8千2百万円となっております。