大分交通株式会社

陸運業バス・タクシー

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E04164 Japan GAAP


3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当中間連結会計期間における当社グループ(当社及び当社の連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

①財政状態及び経営成績の状況

 当中間連結会計期間におけるわが国経済は、コロナ禍から社会・経済活動の正常化が進展し、景気は緩やかな回復基調を維持しましたが、一方で、原材料・エネルギー価格の高騰や急激な為替変動に伴う物価上昇の影響などにより、先行き不透明な状況で推移しました。

 このような経営環境のもと、当社グループは、経営体質、利益体質の一層の強化を目指して、全事業の積極的な営業展開と、徹底したコストダウンを進めてまいりました。

 この結果、当中間連結会計期間の業績は、売上高は2,596,931千円と前年同期に比べ322,305千円(14.2%)の増収、営業利益は84,752千円(前年同期は46,349千円の営業損失)、経常利益は105,723千円(前年同期は32,930千円の経常損失)、親会社株主に帰属する中間純利益は115,582千円(前年同期は1,182千円の親会社株主に帰属する中間純利益)となりました。

 セグメントの経営成績は、次のとおりであります。(各セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高を含んでおります。)

一般旅客貸切自動車運送業

 売上高は1,266,392千円と前年同期に比べ250,017千円(24.6%)の増収となり、セグメント損失は51,082千円(前年同期は208,455千円のセグメント損失)となりました。

一般乗用旅客自動車運送業

 売上高174,821千円と前年同期に比べ19,846千円(12.8%)の増収となり、セグメント損失は15,780千円(前年同期は18,154千円のセグメント損失)となりました。

不動産事業

 売上高は290,227千円と前年同期に比べ9,564千円(3.4%)の増収となり、セグメント利益は124,150千円と前年同期比2,148千円(1.7%)の減益となりました。

通信機器販売業

 売上高は132,973千円と前年同期に比べ53,906千円(28.9%)の減収となり、セグメント損失は30,208千円(前年同期は6,879千円のセグメント損失)となりました。

旅行斡旋業

 売上高は97,778千円と前年同期に比べ57,913千円(145.3%)の増収となり、セグメント損失は4,122千円(前年同期6,015千円のセグメント損失)となりました。

建設機械販売修理業

 売上高は284,592千円と前年同期に比べ7,739千円(2.8%)の増収となり、セグメント利益は37,675千円と前年同期比2,914千円(8.4%)の増益となりました。

システム開発事業

 売上高は228,739千円と前年同期に比べ28,182千円(14.1%)の増収となり、セグメント損失は7,023千円(前年同期は3,025千円のセグメント損失)となりました。

その他の事業

 売上高は242,763千円と前年同期に比べ10,242千円(4.4%)の増収となり、セグメント利益は21,122千円と前年同期比3,979千円(15.9%)の減益となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当中間連結会計期間末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、1,301,763千円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当中間連結会計期間において営業活動による資金の増加は、227,633千円(前中間連結会計期間は、297,232千円の増加)となりました。これは、売上債権の減少315,318千円等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当中間連結会計期間において投資活動による資金の増加は、88,355千円(前中間連結会計期間は、206,028千円の減少)となりました。これは、投資有価証券の売却による収入243,344千円等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当中間連結会計期間において財務活動による資金の減少は、12,556千円(前中間連結会計期間は、213,742千円の減少)となりました。これは、長期借入金の返済による支出472,828千円等によるものであります。

③会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

④生産、受注及び販売の実績

 当社グループは、その主な事業である一般旅客自動車運送業をはじめ、受注生産の形態をとらないものが多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。

 また、販売の状況につきましては、「3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」におけるセグメントの経営成績に関連付けて示しております。

 なお、最近2中間連結会計期間の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間末現在において判断したものであります。

①当中間連結会計期間の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループの当中間連結会計期間の経営成績等については、「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

 セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

一般旅客貸切自動車運送業

 乗合バス事業は、新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴い、一定程度の回復が見られ、エアライナー及び高速バスにつきましては、段階的な経済活動の再開から、利用客が戻ってきたものの、所期の目標を達成することができませんでした。

 貸切バス事業は、団体ツアー等の需要が回復してきたこともあり増収となりました。

 

一般乗用旅客自動車運送業

 一般乗用旅客自動車運送業は、自由化等の規制緩和に伴う競争激化や、不況による利用者の逓減及びマイカーの普及による構造的需要の減少と経営環境は依然厳しい状況にあります。

 こうしたなかで、営業促進や増収対策等を行い増収に努めるとともに、費用面においても資金運用の効率化を行い経営改善に努めてまいりました。また新型コロナウイルス感染症再拡大の影響から徐々に回復しているものの依然として厳しい状況で推移しました。

不動産事業

 不動産事業は、Dプラザ・中津結婚式場「ヴィラルーチェ」などで安定した利益を確保しております。また、賃貸マンション「サンテラス新川」、「ウインダム亀川」、「ウインダム亀川駅前」、「ウインダム住吉」は、高い入居率を維持しております。

通信機器販売業

 通信事業の携帯電話販売は、機器販売が落ち込んだことに加え、代理店手数料の見直し等により、手数料収入が大幅に減少し、所期の目標を達成することができませんでした。

旅行斡旋業

 旅行斡旋業は、新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴う行動制限の緩和から、旅行需要が回復したこともあり、増収となりました。

建設機械販売修理業

 建設機械販売修理業は、新車フォークリフトの販売が好調に推移したことで、増収増益となりました。

システム開発事業

 システム開発事業は、新規保守案件の獲得等により、対前年増収となりました。

その他の事業

 その他の事業は、車両整備やメンテナンス事業においても、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響から一定の回復もあり、増収となり、所期の目標を達成することができました。

 

 

②資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、バスの購入費用ほか、売上原価、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。

 当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

 短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。

 なお、当中間連結会計期間末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は2,828,830千円となっております。また、当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は1,301,763千円となっております。