E04186 Japan GAAP
3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(業績等の概要)
当中間連結会計期間における経営環境は、運輸業や観光業をはじめとした幅広い業種で経済活動の正常化が進みました。一方で国内景気においては物価高の影響による個人消費の停滞がみられ、またウクライナ情勢の長期化や中東地域をめぐる情勢の悪化及び中国経済の低迷、そしてエネルギー価格や原材料価格の高止まりに加え、国内外の金融政策及び為替相場の影響が懸念されるなど、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような環境の中、当社グループは「SAKURA MACHI Kumamoto」を中心としたグループ力の連携強化に努めてまいりました。また、既存事業においては、利用者ニーズに即したサービスの提供により集客力を強化し営業基盤の拡充を図ると共に、「組織」、「事業」、「人事制度」及び「働きかた」の4つの取り組みから業務の効率化・合理化にも取り組んでまいりました。
この結果、当中間連結会計期間における当社グループの業績は、売上高は12,660百万円と前年同期と比べ708百万円(5.9%)の増収となり、営業利益は503百万円と前年同期と比べ211百万円(72.2%)の増益、経常利益は282百万円と前年同期と比べ177百万円(38.6%)の減益となり、法人税等△26百万円及び非支配株主に帰属する中間純利益21百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する中間純利益は287百万円と前年同期と比べ7百万円(2.4%)の減益となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。文中の各セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高を含んでおりません。
(自動車運送事業)
自動車運送事業のうち路線バス事業は、熊本県内バス事業者と共同で交通渋滞の緩和や公共交通機関の利用促進並びに利便性向上を目的として、2024年10月に「渋滞なくそう半額パス」の販売を開始しました。また同年12月には「バス・電車無料の日」を開催(主催:熊本市)するなど利用促進施策が奏功し、輸送人員は堅調に推移いたしました。同年11月には全国交通系ICカードの対応停止に伴い、2025年2月よりクレジットカード等のタッチ決済の運用がスタートしました。その他、2024年12月には安心・安全の運行を目的として路線バス全車両に中ドア開放警告ブザーを設置しました。また採用強化にも注力しましたが、乗務員不足は逼迫した状況が続いております。
総じて当中間連結会計期間の路線バス事業は、輸送人員は比較的好調に推移しましたが、収支面においては物価上昇並びに人件費の高騰等に伴う費用の増加が顕著となり依然として赤字が継続している状況であります。
高速バス事業は、インバウンド需要の増加に伴い好調を維持しておりますが、依然として全路線の復便には至っておりません。このような中、限られた経営資源を強化路線へ集中し収益の最大化を図るために、2024年10月より熊本~福岡・福岡空港線「ひのくに号」の増便並びに光の森線の御代志駅への乗り入れを開始し、さらに福岡空港系統の熊本発始発便及び光の森~福岡系統の全便に座席指定制を導入しました。また福岡paypayドームでのイベント開催に併せて直行便を運行するなど高速バス事業の増収並びに利用促進に取り組みました。
貸切バス事業は、修学旅行等の学生団体が活発化しましたが、一方でインバウンド団体等は移動需要が一服傾向となりました。
総じて、自動車運送事業の輸送人員は概ね好調に推移した結果、売上高は5,088百万円と前年同期と比べ212百万円(4.4%)の増収となり、営業利益は306百万円と前年同期と比べ93百万円(43.8%)の増益となりました。
(食堂・売店事業)
食堂・売店事業は、旅行・観光需要が堅調に推移した結果、特に交通・観光拠点では来客数が増加し収益も順調に推移しました。2024年10月には、宮原SA上り線及び宮原SA下り線にて、熊本県立南陵高等学校の生徒の皆さんとの企画・共同開発によるコラボレーション商品を販売し地元の学校の生徒さんとの関わりを深め、地域活性化に取り組みました。またどらやき専門店「どらがしあんあん」では、ブランドコンセプトの実現を目指し、同年11月に山江村とのコラボレーション企画を実施し、2025年2月には南阿蘇村、さらに同年3月には大津町及び東海大学とのコラボレーション商品を販売し地産地消及び地域貢献の役割を担いました。同年3月には開業以来53年ぶりに北熊本SA下り線のリニューアルを行い、常設店舗4店舗に加え新たに3店舗が加わり幅広いシーンでご利用いただけるサービスエリアに新たに生まれ変わりました。順調に収益が回復する一方、費用面においては食材費等の高騰により取扱商品並びに原材料の見直しによる仕入れ額の低減及び、原価率の低い自社企画商品の追加導入と販売構成比を高めるなど多角的な原価対策を実施いたしました。ファミリーマート事業においては、主として熊本城ホールでのイベントや学会等の開催により、サクラマチ店が好調に推移し増収となりました。
この結果、売上高は3,234百万円と前年同期と比べ217百万円(7.2%)の増収となり、営業利益は24百万円と前年同期と比べ40百万円(62.1%)の減益となりました。
(旅行業)
旅行業は、阿蘇くまもと空港国際線を中心とした主に台湾・香港・韓国の主催商品の拡充を図り増収に努めました。また、高単価商品であるMSCベリッシマをはじめとしたクルーズ商品の販売強化にも取り組み増収に繋げました。しかしながら、人件費や宣伝広告費等の費用が増加しました。
この結果、売上高は785百万円と前年同期と比べ32百万円(4.3%)の増収となり、営業損失は13百万円(前年同期は営業損失25百万円)となりました。
(不動産賃貸業)
不動産賃貸業は、「SAKURA MACHI Kumamoto」を中心に、各種イベントの開催や周辺イベントとのコラボ等に注力し、運営基盤の強化を図りました。また2024年10月にはアパレルブランド他2店舗、同年12月には飲食店舗等の2店舗、そして2025年3月にはアパレルブランド他3店舗をオープンしお客様満足の向上に取り組みました。これらの取り組みにより、当中間連結会計期間全ての月において来館者数が100万人を突破するなど、イベントやキャンペーンの実施が奏功しました。以上のようにお客様の安全に最大限配慮しながら、集客力のあるイベントを継続実施し、また施設の特徴及び他に類のない立地性を最大限活かしつつ、お客様にいつご来館いただいてもご期待に添える施設運営を行いました。
この結果、売上高は1,580百万円と前年同期と比べ62百万円(4.1%)の増収となり、営業損失は141百万円(前年同期は営業損失202百万円)となりました。
(整備事業)
整備事業は、既存事業の拡大及び強みの最大化、そして車両の安全性と安定性の確保を念頭に事業運営を行いました。人材確保については深刻な整備士不足のなか、一級整備士特待生制度を活かした採用活動を推進するほか、自動車整備士についても技能実習生並びに、特定技能人材の採用を行うことで人材確保を推進しました。2025年1月には人吉整備工場に特定技能人材2名を採用し要員確保に努めました。また、2024年10月には電子制御機能の安全・安定を図る検査「OBD車検検査」に対処できるよう整備料金を新設しました。しかしながら、ウクライナ侵攻継続による地政学リスク等の影響による部品調達コスト上昇や円安進行に伴う物価上昇など、厳しい状況が継続しております。
この結果、売上高は817百万円と前年同期と比べ109百万円(15.5%)の増収となり、営業利益は51百万円と前年同期と比べ8百万円(20.7%)の増益となりました。
(航空代理店業)
航空代理店業は、委託を受ける航空会社のニーズに沿った安全性・定時性・快適性の基本品質向上を目指し、お客様へより良いサービスが提供できるように努めました。また旅客数の増加に伴う大型機材の就航、インバウンドの回復並びにTSMCの影響を大きく受け増収に繋がりました。2024年12月には、快適・利便性向上の取り組みが評価され、快適・利便性貢献賞 アイデア賞を受賞しました。引き続き基本品質の向上並びに各種受託業務などによる増収対策に取り組んでまいります。一方、要員不足も顕在化しており新卒及び中途採用に今後も注力してまいります。
この結果、売上高は460百万円と前年同期と比べ48百万円(11.7%)の増収となり、営業利益は105百万円と前年同期と比べ25百万円(32.3%)の増益となりました。
(海上運送事業)
海上運送事業は、「ななつ星in九州」の行程でオーシャンアローに乗船するコースが再度採用され、また九州Maas(my route)においてバスとのセット券の販売を開始するなど増収に努めました。そしてお客様の満足向上を目的として、季節のイベント毎にオーシャンアローの船内でピアノや管楽器による演奏会を実施しました。また、第二のコア事業である調査観測清掃船「海煌」の運航管理業務受託による運航体制を強化し、毎年受託可能な基盤作りを整えることで収益確保に努めてまいります。
この結果、売上高は385百万円と前年同期と比べ19百万円(5.3%)の増収となり、営業利益は53百万円と前年同期と比べ31百万円(149.9%)の増益となりました。
(シェアードサービス業)
シェアードサービス業は、費用面において人件費及びその他修繕費等が増加したものの、売上高は15百万円と前年同期と比べ6百万円(80.6%)の増収となり、営業利益は24百万円と前年同期と比べ2百万円(9.5%)の増益となりました。
(その他)
コンサルティング事業は、引き続き、熊本県が実施する委託事業の受託等に注力し、2025年1月には熊本型観光Maas事業における阿蘇ぐるっと周遊バスの運行を開始いたしました。また上天草市観光交流施設「mio camino AMAKUSA」は、2024年12月から2025年2月末まで空調設備改修工事のため本館を休館し、BBQ及び一部物販のみ継続営業しました。本館休館中もプロモーションとして快速あまくさ号ラッピングバス運行、TVCM放送並びにSNS発信等で継続的な情報発信を行い、また熊本県内及び隣県の旅行会社等への営業活動を積極的に行うことで増収に努めました。「SAKURA MACHI Kumamoto」2階の「くまモンビレッジ」は、インバウンドの増加及び熊本城ホールでの各種イベントや学会の開催等の影響により売上は好調に推移しました。「阿蘇山上ターミナル」は、インバウンド旅行者の団体ツアーのご利用が順調に増加し、また噴火警戒レベルが安定していたことが増収に繋がりました。引き続き各種委託事業の確実な受託と観光需要を最大限結果に繋げ、収益確保に努めてまいります。
この結果、売上高は294百万円と前年同期と比べ1百万円(0.4%)の減収となり、営業利益は50百万円と前年同期と比べ21百万円(76.4%)の増益となりました。
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて107百万円(3.9%)増加し、2,873百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により増加した資金は、2,313百万円となりました。これは主に、税金等調整前中間純利益282百万円、雇用調整助成金に係る預り金の増加217百万円、賞与引当金の増加268百万円、固定資産圧縮損266百万円、売上債権の減少405百万円及び減価償却費837百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により減少した資金は、692百万円となりました。これは主に、固定資産の取得による支出659百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により減少した資金は、1,513百万円となりました。これは、短期借入金の純増減額868百万円減少と長期借入金の返済による支出380百万円及びファイナンス・リース債務の返済による支出264百万円があったことによるものであります。
(生産、受注及び販売の状況)
該当事項はありません。
該当事項はありません。
当中間連結会計期間における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主要な相手先(総販売実績に対する割合が10%以上)に該当するものはありません。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの中間連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この中間連結財務諸表作成にあたって、経営者は、中間連結決算日における資産・負債及び当中間連結会計期間における収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。
経営者は、この見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの当中間連結会計期間の経営成績の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(業績等の概要)」に記載しているとおりであります。
当社グループを取り巻く事業環境は、経済活動の再開に伴う需要拡大による原油価格の高騰やロシアによるウクライナ侵攻などの地政学的リスクもあり、依然として先行きは不透明な状況です。また、都市部での交通渋滞による路線バス定時性の悪化、地方の過疎化などが更に進むことによるバス利用需要の収縮、新興国の経済成長による原油価格上昇等にも留意する必要があります。
当社グループは、これらの現状を踏まえ「攻めの経営」を基本方針として実践していくため、経営方針である「選ばれる存在になる」と経営スローガンである「熊本貢献企業としての自覚を持とう~プラス1の行動を~」を社員1人1人が強く意識し、自らの行動に反映させ、個々のお客様のニーズに応じたサービスや商品の提供により収益を獲得し(顧客本位、需要創造)、お客様に選んで頂ける商品造成及びサービスの提供に注力して(価値向上、営業力の強化)、収益確保に努めていく所存であります。
事業別の戦略的現状と見通しにつきましては「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しているとおりであります。
当中間連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末より756百万円(1.4%)減少し54,995百万円となっております。
流動資産は、売掛金が405百万円(11.4%)減少したこと等により、前連結会計年度末より434百万円(5.5%)減少し7,398百万円となっております。
固定資産は、減価償却費の発生等により、前連結会計年度末より321百万円(0.7%)減少し47,597百万円となっております。
負債残高は、前連結会計年度末より969百万円(2.2%)減少し43,100百万円となっております。
流動負債は、賞与引当金が268百万円(46.4%)増加したこと等により、前連結会計年度末より232百万円(1.9%)増加し11,944百万円となっております。
固定負債は、長期借入金が431百万円(1.8%)減少し、繰延税金負債が209百万円(5.9%)減少したこと等により、前連結会計年度末より736百万円(2.3%)減少し31,156百万円となっております。
純資産は、親会社株主に帰属する中間純利益の計上等により、前連結会計年度末より212百万円(18.2%)増加し11,894百万円となっております。
なお、当社グループの資金の状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(業績等の概要) (2)キャッシュ・フローの状況」に記載しているとおりであります。
当社グループを取り巻く事業環境は、地域における人口減少や軽油価格が不安定であること、今般の異常気象により業績が左右される事業もあるため、依然として厳しい状況と認識しております。
このような中、当社グループにおきましては桜町再開発事業によって完成した複合施設を第二創業と捉え、桜町再開発による収益を柱とし、既存事業においては「組織」、「事業」、「人事制度」及び「働きかた」の4つの企業改革を実施し、事業の選択と集中(捨象)により不採算事業から撤退するとともに、多角化により経営基盤を強化し収益力を向上いたします。また、「攻めの経営」を加速し、新規事業の創出を図り事業拡大の実現に取り組んでまいります。