株式会社丸ノ内ホテル

サービス業ホテル

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E04555 Japan GAAP


3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当中間会計期間における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

 (1)  経営成績等の状況の概要   

文中の将来に関する事項は、当中間会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。  

 

①財政状態及び経営成績の状況

当中間会計期間における我が国経済は、ロシアとウクライナの紛争による資源・エネルギー市場の逼迫や、日米金利差を背景とした急激な円安等による物価上昇圧力を受けながらも、ウィズコロナへの移行による経済社会活動の正常化が進み、総じて緩やかな回復基調が継続しました。

ホテル業界については、入国(水際対策)制限の強化継続によりインバウンド需要の回復は限定的であったものの、国内ビジネス・レジャー需要の回復を背景に、主に宿泊マーケットにおいて稼働率の改善が目立ちました。また料飲マーケットにおいても、新型コロナウイルス感染拡大に対する警戒感の後退により、ビジネス・プライベートともに需要が回復してきており、総じて改善傾向にあります。

こうした情勢下、当社は、引き続き新型コロナウイルス感染対策に努めながらも、コロナ禍に翻弄された前事業年度までとは一線を画し、当事業年度を3年後に迎える開業20周年に向けた「地域で唯一無二のハイエンドホテルへの飛躍」へのスタート年度と位置づけ、主要ステークホルダーとの十分なコミュニケーションや関係強化を図りながら、各種施策に積極的に取り組んでまいりました。また、親会社や取引金融機関等からの支援体制の下、従業員の雇用確保や安定営業体制の構築他、事業の継続性を重視した経営に注力しました。

当中間会計期間の総売上高は729百万円(前年同期比441百万円増)となりました。損益につきましては引き続き費用の節減に努めましたが、経常損益で240百万円の損失(前年同期は471百万円の損失)となり、中間純損益でも223百万円の損失(前年同期は474百万円の損失)となりました。

部門別では、主力の宿泊部門において、行動制限の緩和・撤廃やビジネス目的の入国制限の段階的緩和等を背景に人の流れが徐々に戻り、夏場の感染拡大による一時的な落ち込みはあったものの、売上高517百万円(前年同期比353百万円増)と、コロナ禍後初めて本格的な回復を実感することができました。料飲部門は、アイドルティータイムや夏季の「ビアテラス」営業等が好調に推移するとともに、宿泊稼働の回復に伴う朝食売上の改善も寄与し、売上高168百万円(前年同期比 75百万円増)と、長期にわたり各種営業制限がなされた前年との対比では大幅な改善となり、コロナ禍前の水準に回復しました。

当事業年度の下半期につきましては、新型コロナウイルス感染再拡大動向への注視が必要であるものの、入国制限の完全撤廃によるインバウンド需要の本格回復も期待され、「全国旅行支援」などの公的施策による国内旅行需要の喚起も相俟って、引き続きマーケット回復局面が継続することが見込まれます。当社においては、それら需要も着実に取り込みながら更なる業績回復に結び付けるとともに、変化著しい新たなマーケットニーズに対し、独自の価値を提供し続ける魅力あるホテルとして進化・成長して行くことが不可欠となりますので、これまで培ってきた様々なノウハウや主要ステークホルダーとの信頼関係を礎として、全社一丸となって邁進してまいります。

 

②キャッシュ・フローの状況

当中間会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、主にホテルの営業損失による支出超過を関係会社からの借入で補い、当中間会計期間末残高は565百万円となり、前事業年度末残高と比べて88百万円 増加いたしました。

 

   (営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果減少した資金は160百万円(前年同期は324百万円の減少)となりました。

 

   (投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果減少した資金は5百万円(前年同期は13百万円の減少)となりました。これは、設備更新に伴う 有形固定資産の取得による支出であります。

 

   (財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果増加した資金は252百万円(前年同期は152百万円の増加)となりました。これは関係会社からの 借入による収入及び金融機関への借入金返済による支出であります。

 

 ③会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の 分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

 ④生産、受注及び販売の状況

a. 生産実績

該当事項はありません。

 

b. 受注実績

該当事項はありません。

 

c. 販売実績

当社の事業セグメントは、ホテル事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

 

当中間会計期間における販売実績を売上区分別に示すと、次のとおりであります。

 

区分

金額(千円)

前年同期比(%)

                       宿 泊

516,738

315.4

                       料 飲

167,760

181.4

                      その他

44,355

141.2

合計

728,853

253.3

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当中間会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。

 

 ① 財政状態の分析
   (流動資産)

当中間会計期間末における流動資産の残高は706百万円となり、前事業年度末に比べて154百万円増加いたしました。主な要因は現金及び預金の増加87百万円及び売掛金の増加65百万円であります。

 

(固定資産)

当中間会計期間末における固定資産の残高は6,459百万円となり、前事業年度末に比べて98百万円減少いたしました。主な要因は減価償却による有形固定資産の減少102百万円であります。

 

  (流動負債)

当中間会計期間末における流動負債の残高は2,644百万円となり、前事業年度末に比べて444百万円増加いたしました。主な要因は関係会社短期借入金の増加400百万円であります。

 

  (固定負債)

 当中間会計期間末における固定負債の残高は2,006百万円となり、前事業年度末に比べて168百万円減少いたしました。主な要因は長期借入金の減少148百万円及び繰延税金負債の減少16百万円であります。   

 

  (純資産)

当中間会計期間末における純資産の残高は2,515百万円となり、前事業年度末に比べて221百万円減少いたしました。主な要因は中間純損失223百万円であります。

 

 ② 経営成績の分析

「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ① 「財政状態及び経営成績の状況」をご覧下さい。

 

 ③ キャッシュ・フローの状況の分析

「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご覧下さい。

 

  ④ 資本の財源及び資金の流動性

 当社の資金需要は主に運転資金需要と設備資金需要であります。運転資金需要は主に営業費用、設備資金需要は主にホテル施設の修繕費や資本的支出であります。この資金調達は自己資金及び関係会社からの借入で賄っております。また、流動性については資金繰り表を作成して管理しております。