E04580 Japan GAAP
3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当中間会計期間における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当中間会計期間における我が国経済は、新型コロナウイルスの感染症法上の分類の引き下げに伴うサービス分野のリバウンド需要や、個人消費の増加などにより、景気は回復傾向にあります。しかしながら、ウクライナ情勢の長期化などによりエネルギーコストや原材料価格が高騰し続けており、人件費の上昇や人材確保の難しさも相まって、先行き予断を許さない経営環境となっております。
このような状況の中、当中間会計期間の業績は、売上高819,291千円(前年同期比35.8%増)となりました。
また、利益面においては諸経費のコントロールに努めましたが、営業利益16,931千円(前年同期は営業損失102,869千円)、経常利益21,224千円(前年同期は経常損失46,762千円)、中間純利益19,894千円(前年同期は中間純損失47,907千円)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
宿泊部門では、ADR(客室単価)・稼働率が前年同期比で大きく伸長し回復いたしました。しかしながら、レストラン・宴会部門では、前年同期比では伸長しているものの、コロナ禍前の状況には至っておりません。
この結果、ホテル事業の売上高は751,130千円(前年同期比39.4%増)となり、営業利益16,082千円(前年同期は営業損失101,641千円)となりました。
市内綜合病院内のコンビニエンスストアは、面会制限などで利用客の減少が続き、売上高は68,161千円(前年同期比5.6%増)となり、営業利益848千円(前年同期は営業損失1,228千円)となりました。
総資産は、前事業年度末に比べ19,111千円増加し、1,051,355千円となりました。負債は前事業年度末に比べ783千円減少し、976,506千円となりました。純資産は、前事業年度末に比べ19,894千円増加し、74,849千円となりました。
当中間会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動による資金の増加が31,803千円、投資活動による資金の減少が12,890千円、財務活動による資金の減少が16,580千円となりましたので、前事業年度末に比べ2,333千円増加し、当中間会計期間末には160,476千円(前年度末比1.5%増)となりました。
当中間会計期間における各キャッシュ・フローの状況と、それらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は31,803千円(前年同期は16,102千円の使用)となりました。
これは、主に売上債権の増加で減少しましたが、税引前中間純利益21,039千円の計上や減価償却費・未払費用の増加で資金が増加したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金12,890千円(前年同期は36,452千円)となりました。
これは有形固定資産の取得による支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当中間会計期間において、財務活動で使用した資金は長期借入金の返済で16,580千円(前年同期は5,760千円)によるものです。
③生産、受注及び販売の状況
(注) 収容能力は、営業期間の客室数及び椅子席として算出しております。
当中間会計期間の宿泊客、食事及び宴会客の利用割合は次のとおりであります。
(注) その他の収入の主なものは、宴会雑収入、宴会室料、外販事業収入等であります。
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当中間会計期間の末日現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の中間財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この中間財務諸表の作成にあたっては、当中間会計期間における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社は過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積りの特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
a. 財政状態の分析
当中間会計期間末における資産の残高は、1,051,355千円(前事業年度末1,032,244千円)となり、19,111千円増加しました。うち流動資産は293,114千円(同261,908千円)と31,205千円増加、固定資産は758,241千円(同770,335千円)と12,094千円減少しました。
流動資産の増加は、売掛金等が増加したものであります。
固定資産のうち、有形固定資産は754,347千円(同766,415千円)と12,067千円減少しました。
この減少の要因は、有形固定資産の減価償却費16,930千円による減少と、一方で有形固定資産の取得による増加4,863千円等によるものであります。
当中間会計期間末における負債の残高は、976,506千円(前事業年度末977,289千円)となり、783千円減少しました。うち流動負債は202,421千円(同184,254千円)と18,167千円増加、固定負債は774,084千円(同793,035千円)と18,950千円減少しました。
流動負債の増加要因は、未払費用で17,565千円等が増加したことによります。
固定負債の減少要因は、主に長期借入金の振替等によるものです。
当中間会計期間は中間純利益19,894千円(前中間会計期間は中間純損失47,907千円)計上し、当中間会計期間末の純資産額は74,849千円(前事業年度末54,954千円)となり19,894千円増加しました。
b. 経営成績の分析
各種政策の効果もあり経済活動の正常化が進み、回復傾向にありました。宿泊においてはコロナ禍を上回る売上となりましたが、レストラン・宴会部門の売上は前年を上回ったものの、コロナ禍前の需要には戻らず引き続き厳しい経営状況が続きました。
その結果、当中間会計期間の売上高は819,291千円(前中間会計期間603,300千円)となり、215,991千円(前年同期比35.8%)増加しました。
費用面では、エネルギーコストの上昇はありましたが、原価管理と諸経費の抑制による経営の効率化に努め、営業費用は802,359千円(前中間会計期間706,170千円)となり、96,189千円増加しました。
当中間会計期間の営業利益16,931千円(前中間会計期間は営業損失102,869千円)、経常利益21,224千円(前中間会計期間は経常損失46,762千円)、中間純利益19,894千円(前中間会計期間は中間純損失47,907千円)となりました。
③ キャッシュ・フローの分析
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要、②キャッシュ・フローの状況」に記載の通りであります。
④ 資本の財源及び資金の流動性
当社の資金需要は主に運転資金需要と設備資金需要であります。運転資金需要は主に営業費用、設備資金需要は主にホテル施設の資本的支出や修繕費であります。当社の資金調達につきましては、自己資金及び金融機関からの短期又は長期の借入金を基本としております。
なお、中長期的な財政基盤の安定化を図ることを目的に、金融機関と協調し手元流動性の維持に努めてまいります。当中間会計期間末における借入金残高は696,140千円となり、当中間会計期間末における現金及び現金同等物の残高は160,476千円となっております。