鳴門ゴルフ株式会社

サービス業ゴルフ場

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E04656 Japan GAAP


 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(業績等の概要)

 当社はゴルフ場経営しか行っておりませんので、セグメントごとの記載はしておりません。

 (1)業績

当中間会計期間のわが国経済は、新型コロナウィルスのワクチン接種の進捗により感染者数の減少傾向が急速に進み、消費活動も回復基調となり、景気の持ち直しが期待されました。

しかしながら、長期化するウクライナ情勢などの影響による原油高をはじめとする全般的な物価高騰により、仕入価格、物流コストの上昇等が企業収益や個人消費を圧迫することとなり、景気動向の先行きは依然として不透明な状況が続くものと予想されます。

徳島県内経済につきましては、ウィズコロナに対応した生活様式が定着し、経済・社会活動にも一部持ち直しの動きが見られるものの、新型コロナウィルス感染症の影響は継続しており、さらには世界的な気候変動問題など、今後も予断を許さない状況にあります。

一方、ゴルフ業界におきましては、団塊の世代を中心としたシニア層のプレーニーズに大きく依存する状況が続いており、少子高齢化によるゴルフ人口の減少、近隣ゴルフ場との過当競争激化による低価格化に加え、度重なる異常気象、更に社内的には働き方改革による人手不足問題等、今後も非常に厳しい経営環境が続くものと予想されます。

しかしながら、新型コロナウィルス感染症の流行により、ソーシャルディスタンスを保てるスポーツとして、ゴルフが若者からも注目され、当中間期も入場者が増加いたしました。

尚、四国内のゴルフ場の現状は当中間会計期間の入場者数が、1,117,209名、対前年同期比△36,620 (3.2)減、徳島県においても220,858名、同△12,391(5.3)減と、ともに対前年同期比減少いたしました。

このような状況の中、当社では、マスク着用、検温、換気、消毒など感染予防対策を徹底し、来場者及び従業員の安心安全確保に努めました。設備面では進入路、カート道路の舗装補修工事等、施設全体の美化及び整備により良好なコース状態の維持を行いました。又、旧型から最新型乗用カートへ入れ替え及び、スコア入力可能な最新型GPSカートナビゲーションシステムの導入により、スコア集計の迅速化と簡素化によりプレーヤーの利便性を図り快適なプレー環境の提供に努めました。

営業面では、メンバーの終身会員制度の拡充を始めとする諸施策や、平日昼食付企画、スポンサー競技、セルフデーサービス強化、インターネット予約制度の利用拡大、又、閑散期の冬場には期間限定優待券の配布、ネット冬季予約割引制度の導入、練習場、主要企業への営業強化等、集客に向けた積極的な取り組みにより入場者数は対前年同期比43名 (0.2%)と僅かではありますが増加いたしました。

一方、一人当たりの売上単価は、8,494円と対前年同期比254円(3.1%)増加し、入場者の増加もあり営業収入は、     199,245千円と対前年同期比6,303千円(3.3%)と増加いたしました。これは、「レストラン利用率」が、コロナ禍前に戻りつつあることが原因と考えられます。

損益につきましては経費節減に努めましたが、営業費用が対前年同期比8,236千円(4.6%)増加し188,332千円となり、経常利益は13,070千円、対前年同期比△4,447千円(25.4)減少いたしました。尚、法人税等控除後の最終損益は対前年同期比△4,448千円 (25.6)減少し、12,902千円の中間純利益計上となりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(ゴルフ営業部門)

    ゴルフ営業収入は、対前年同期比1,361千円(1.0%)増加し、144,414千円となりました。これは入場者が対

  前年同期比43名(0.2%)増加したことによるものであります。

 

(食堂・売店部門)

   食堂・売店営業収入は、対前年同期比3,841千円(10.9%)増加し38,994千円となりました。

 

(会費・その他部門)

   会費・その他収入は、対前年同期比1,100千円(7.5%)増加し15,836千円となりました。

 

当中間会計期末の資産合計は、前事業年度末に比べ24,002千円増加し、968,620千円となりました。

当中間会計期末の負債合計は、前事業年度末に比べ10,740千円増加し、739,815千円となりました。

当中間会計期末の純資産合計は、前事業年度末に比べ13,261千円増加し、228,805千円となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

  当中間会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、対前年同期比16,999千円増加し

 102,297千円となりました。

 

当中間会計期間に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

    当中間会計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、対前年同期比9,121千円増加し、29,048千円

 となりました。これは、営業収入の増加を主とするものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当中間会計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、対前年同期比1,892千円減少し、△5,204千円となりました。これは、保険積立金の払戻による収入の減少を主とするものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当中間会計期間における財務活動によるキャッシュ・フローはなく記載を省略します。

 

(生産、受注及び販売の実績)

(1) 生産実績

当社は、生産設備はないため、生産実績は記載していない。

 

(2) 受注実績

当社は、生産設備はないため、受注実績は記載していない。

 

(3) 販売実績

事業部門別の業績を示すと、次のとおりであります。

 

 

 

 

(単位:千円)

部 門

前中間会計期間
(2021年9月2022年2月)

当中間会計期間
(2022年9月2023年2月)

増減額

増減比率(%)

ゴルフ営業部門

143,052

144,414

1,361

1.0

食堂・売店部門

35,153

38,994

3,841

10.9

会費・その他部門

14,736

15,836

1,100

7.5

192,942

199,245

6,303

3.3

 

 

 

(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)

  文中の将来に関する事項は、当中間期末現在において当社が判断したものであります。

 1 提出会社の代表者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する分析・検討内容

 (1) 経営成績の分析

入場者が対前年同期比43名増加し、ゴルフ営業部門の収入は対前年同期比1,361千円増加し、144,414千円となりました。食堂・売店売上は、対前年同期比3,841千円増加し、38,994千円となりました。会費・その他部門収入は対前年同期比1,100千円増加し、15,836千円となりました。この結果、営業収入全体では対前年同期比6,303千円増加し199,245千円となりました。営業原価、販売費及び一般管理費の合計費用は諸経費の削減に努めましたが、185,332千円と対前年同期比8,236千円(4.6%)増加し、営業利益10,913千円、中間純利益12,902千円の計上となり、対前年同期比4,448千円の純利益減少となりました。 

 

 (2) 財政状態の分析

 (資産の部)

流動資産は357,409千円(前事業年度比25,137千円増)となりました。増加の主な原因は現金預金の増加によるものであります。増加の要因は、「第5 経理の状況」の中間キャッシュ・フロー計算書において記載しております。

固定資産は、611,211千円(前事業年度比1,134千円減)となりました。有形固定資産の減少2,416千円は、減価償却による減少が主な要因です。投資その他の資産では、投資有価証券の取得により1,282千円増加となりました。 

 (負債の部)

流動負債は、61,357千円(前事業年度比2,815千円増)となりました。主な増加要因は前受金が11,536千円増加したことであります。

固定負債は、678,458千円(前事業年度比7,925千円増)となりました。主な増加要因は長期未払金が3,901千円増加したことが主な要因です。

 (純資産の部)

純資産の部合計は、228,805千円(前事業年度比13,261千円増)となりました。主な増加要因は中間純利益12,902千円の計上によるものです。

 

 (3) キャッシュ・フローの状況の分析

当社の資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローでは、前中間期より9,121千円増加して29,048千円となりました。これは営業収入が増加したためであります。又、投資活動によるキャッシュ・フローは△5,204千円(対前年同期比1,892千円減)となりました。これは、保険積立金の払戻による収入の減少が主な要因です。これにより現金及び現金同等物の当中間期末残高は前事業年度末に比し、23,844千円増加し、102,297千円となりました。 

 

 

2 事業等のリスクに記載した重要事象等についての分析・検討内容及び当該重要事象等を解消し、又は改善するための対応策

当社は2003年8月期以降2015年8月期まで連続で経常損失が発生しており、2016年8月期は3,282千円、2017年8月期は16,173千円、2018年8月期は6,525千円、2019年8月期は15,519千円、2020年8月期は11,723千円、2021年8月期は28,215千円、2022年8月期は39,940千円、当中間期は13,070千円の経常利益を計上いたしましたが、依然として多額の繰越欠損金が存在しております。このように、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象または状況が存在しております。当社は、当該事象または状況を解消すべく、「中期経営改善計画」を策定し、当該計画に基づいて経営改善を実施しております。

当中間期は入場者が前期比較で43名(0.2%)増加いたしましたが、若者のゴルフ離れ及び少子化を原因とする入場者の減少、レジャーの多様化、メンバーの高年齢化による休会者の増加などで構造的、長期的には依然として厳しい経営環境が続くものと思われます。この対策として人件費を始めとする経費削減は勿論、営業収入確保のため次のような施策を継続、或いは新たに実施して参ります。

 

上記当該重要事象等を解消し、又は改善するための対策

1.  ゴルフの普及・振興活動(ゴルフの活性化活動)を真摯に取り組む。

20歳代ゴルファー・女性ゴルファーの普及(新規ゴルファーの創造)既存ゴルファーの振興、活性化を行う。ゴルフ協会に協力を行い未来の顧客の創造をする。

2.  メンバーに入会しやすい名義書換料を維持する。既存メンバーは贈与しやすい終身会員制の継続及び案内をする。メンバーの創造と活性化を行う。

3.  危機管理体制を整え災害時の鳴門市(地域貢献)災害避難所の申請等出来る範囲で行う。

4.  社員教育の徹底コミュニケーション高い人材育成。

65歳定年延長し70歳まで元気であれば延長幅を考慮し雇用を守る。 

5.  コース整備を徹底しグリーンはメイン管理として、瀬戸内海の自然の景色を生かした飽きの来ないコース造りを行う。

6.  開場60周年を迎えるにあたり、施設の改修を随時行う(明るく、清潔で機能的な施設)。

7.  コンペ・イベントなど顧客が、楽しい、おもしろい企画の実施(還暦、古希、喜寿、傘寿などの小コンペ企画)。

 

 上記の営業収入増加策のほか、当クラブの特色を生かし、顧客ニーズを的確に捉えた賞品を企画提供いたしたいと存じます。コース管理、社員教育につきましても万全を期し顧客満足度を高める努力をいたします。