E04670 Japan GAAP
(1)経営成績等の状況の概要
当中間会計期間における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当中間会計期間における国内経済は、世界的な金融緩和策の反動による円安、更にロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー資源の供給不足や原材料費の高騰の影響により、広範囲に及びコスト転嫁による物価上昇の動きが長引いている状況です。一方で5月に新型コロナウィルス感染症が2類から5類へと引き下げられたことを背景に、経済活動の正常化が一段と進むことが期待され、財からサービスへの需要のシフトによるサービス消費が個人消費を支えていく見込みです。
当業界ではコロナ禍によりゴルフが安心、安全な屋外スポーツとして見直されたことで上昇基調にありましたが、経済活動の正常化に伴いゴルフ以外の旅行等コロナ禍以前のレジャーにリバウンド需要があるため、今後はより注意深く消費者動向を把握していく必要があると考えられます。
当クラブは今期開場50周年を迎え、記念事業として大規模なクラブハウス修繕工事を実施、また8月には特別謝恩料金にてプレーいただける「開場50周年記念コンペ」の開催を予定しています。今後も来場者に満足いただける良好なコース状態の維持を最優先事項とし、顧客満足度の向上と業務の効率化により経営の安定化を図るとともに、次の50年に向けて地域に愛されるゴルフ場を目指して参ります。
このような状況の中、当中間会計期間における当社の業績は次のとおりであります。
営業収入は前年同期に比し5,679千円(4.8%)増の122,521千円となりました。他方、営業費用は給与手当、仕入及び減価償却費等が増加し前年同期に比し9,555千円(7.8%)増の131,206千円となり営業損失は8,685千円(前年同期は4,809千円の営業損失)、営業外収益1,081千円と営業外費用3,272千円を加減して経常損失は10,877千円(前年同期は7,402千円の経常損失)、中間純損失は11,041千円(前年同期は7,665千円の中間純損失)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当中間会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、営業活動による31,037千円増加、投資活動による17,763千円減少、財務活動による12,063千円減少の結果、前事業年度末と比べ1,210千円増加し118,890千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当中間会計期間において営業活動の結果得られた資金は31,037千円であり、前中間会計期間に比べ7,486千円減少しました。これは、主にその他の資産2,895千円減少と退職給付引当金1,910千円減少によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当中間会計期間において投資活動の結果減少した資金は17,763千円であり、前中間会計期間に比べ1,208千円の支出増となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当中間会計期間において財務活動によって支出した資金は12,063千円であり、前中間会計期間に比べ400千円の支出増となりました。これはリース債務の返済によるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a.入場者実績
前中間会計期間 営業日数 107日 |
当中間会計期間 営業日数 129日 |
||||||
メンバー |
法人無記名 |
ビジター |
計 |
メンバー |
法人無記名 |
ビジター |
計 |
人 |
人 |
人 |
人 |
人 |
人 |
人 |
人 |
7,319 |
268 |
4,062 |
11,649 |
8,027 |
277 |
4,093 |
12,397 |
% |
% |
% |
% |
% |
% |
% |
% |
62.8 |
2.3 |
34.9 |
100 |
64.8 |
2.2 |
33.0 |
100 |
b.販売実績
内訳 |
前中間会計期間 |
当中間会計期間 |
金額(千円) |
金額(千円) |
|
会員収入 |
|
|
年会費 |
23,603 |
23,561 |
名義書換料等 |
3,665 |
4,236 |
小 計 |
27,269 |
27,797 |
ゴルフ場収入 |
|
|
グリーンフィ |
41,003 |
43,415 |
キャディフィ |
8,920 |
7,503 |
付帯収入 |
29,127 |
31,655 |
小 計 |
79,052 |
82,575 |
レストラン等収入 |
|
|
レストラン収入 |
8,743 |
10,415 |
コース売店収入 |
1,776 |
1,733 |
小 計 |
10,520 |
12,148 |
合 計 |
116,841 |
122,521 |
(2)経営者の視点による経営成績等に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当中間会計期間の末日現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社の中間財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この中間財務諸表の作成に当たり、一定の会計基準の範囲内において、資産・負債及び収益・費用の金額に影響を与える見積りを必要としています。これらの見積りについては、経営者が過去の実績等を総合的に勘案し合理的に判断していますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる可能性があります。また、中間財務諸表の作成のための重要な会計方針は「第5経理の状況 1中間財務諸表等 (1)中間財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載のとおりであります。
②当中間会計期間の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当中間会計期間は、収入面では営業日数の増加と計画を上回る入場者がありましたが、支出面では設備投資と漏水、陥没等の計画外修繕費の発生により前年同期比では増収減益の結果となりました。しかしながら収益体質への転換が奏功し経営の安定化は図られています。今期の業績に影響を与える要素としては、収入面では荒天や猛暑による入場者減による売上減少、支出面ではコスト転嫁による全般的な値上げ基調から資材費、仕入及び水道光熱費の上昇が想定されます。資金繰り面では、運転資金や設備資金に関しては収支悪化の備えに万全を期しています。
③経営成績等
a.財政状態
(流動資産)
流動資産は、前事業年度末に比し15,631千円増加し271,218千円となりました。これは営業未収入金16,225千円の増加が主な要因です。
(固定資産)
固定資産は、前事業年度末に比し13,569千円増加し813,349千円となりました。これは設備投資の17,763千円、リース資産の10,529千円の増加に対して減価償却費が14,723千円であったことが主な要因です。
(流動負債)
流動負債は、前事業年度末に比し30,342千円増加し84,178千円となりました。これは収益認識基準により年会費の内35,341千円を前受金に計上したことが主な要因です。
(固定負債)
固定負債は、前事業年度末に比し9,899千円増加し947,339千円となりました。これはリース債務10,341千円の増加が主な要因です。
(純資産)
純資産は、前事業年度末に比し11,041千円減少し53,049千円となりました。これは収益認識基準により中間純損失を計上したことによるものです。
b.経営成績
当中間会計期間は、前中間期比較では増収減益の経営成績となりました。
当中間会計期間の業績を種類別に見ると次のとおりです。
会員収入は、名義書換料において新規入会促進と退会者対策として開場50周年を記念した特別料金(50千円、通常時500千円)を適用しており、前年同時期に比べ新規入会者が増加していますが、割引により名義書換料は減少しました。一方で会員権取次による手数料収入が増加、年会費収入は昨年とほぼ同額であったことから、売上高27,797千円(前年同期対比528千円増、1.9%増)となりました。
ゴルフ場収入は、3月初旬より営業を再開できたことで営業日数、入場者数ともに増加しましたが、4月以降では入場者数が減少基調にあります。入場者数は12,397人(前年同期対比748人増、6.4%増)となり、売上高82,575千円(前年同期対比3,522千円増、4.4%増)となりました。
レストラン等収入は、入場者数の増加、コロナウィルス感染症の5類引き下げによるパーティーの再開、原材料費の高騰に伴い値上げを実施した影響により、当中間会計期間は売上高12,148千円(前年同期対比1,628千円増、15.4%増)の増収となりました。