株式会社東松山カントリークラブ

サービス業ゴルフ場

売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E04687 Japan GAAP


3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当中間会計期間における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりです。

① 経営成績の状況

 当中間会計期間における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類への移行により、経済活動の正常化が進む中、緩やかな回復傾向が続きました。しかし、国際情勢の緊迫に起因する原材料やエネルギー価格の高騰、円安の進行など、依然として先行き不透明な状況が続いております。

 ゴルフ場業界におきましては、コロナ禍の収束によるレジャーの多様化や記録的な猛暑により、全国の来場者数は4月から9月までにかけて前年割れとなっており、増加傾向から一旦落ち着きをみせております。

 このような状況の中、当クラブは引続きコースコンディションの改善・整備に注力し、顧客サービスの充実に鋭意取組むとともに、各種優待券の発行などの諸施策を実施し、集客活動を講じました。

 来場者数については、前年同期比824名減少し、24,286名となりましたが、諸施策の実施により、減少幅を抑えることができました。

 売上高については、昨今の物価上昇及び人件費の増加などを見込んだプレー基本料金の改定・ゲストの来場者の回復もあり、当中間会計期間の売上高は、前年同期比13,488千円増加し、444,344千円となりました。

 営業損益については、当中間会計期間の営業費用が前年同期比20,268千円増加し、507,052千円となりました。その結果、当中間会計期間の営業損失は、63,607千円(前年同期は営業損失57,128千円)となりました。

 経常損益については、経常損益段階での主たる収益源泉となる名義変更料収入は、46,000千円となりました。その結果、当中間会計期間の経常損益は、8,082千円の経常損失(前年同期は経常損失11,005千円)となりました。

 中間純損益については、例年通りに長期預り金処理益及び枯れ松伐採等のゴルフコース除却損を計上し、当中間会計期間の中間純損益は、9,822千円の中間純損失(前年同期は中間純損失11,454千円)となりました。

 

② 財政状態の状況

 資産の部では、流動資産は、前期末から398,228千円減少し、1,531,318千円となりました。これは主に、現金及び預金が389,793千円減少したことによるものです。

 固定資産は、前期末から253,503千円増加し、5,871,457千円となりました。これは主に、投資有価証券が289,438千円増加したことによるものです。

 負債の部では、流動負債は、前期末から127,070千円減少し、132,029千円となりました。これは、契約負債が68,196千円減少、未払金が54,219千円減少したことによるものです。

 固定負債は、前期末から508千円増加し、1,799,478千円となりました。これは、退職給付引当金が5,268千円増加、会員預り金が4,760千円減少したことによるものです。

 純資産の部では、前期末から18,161千円減少し、5,471,269千円となりました。これは、繰越利益剰余金が9,822千円減少、その他有価証券評価差額金が8,339千円減少したことによるものです。

 なお、中間期末において現預金1,333,913千円を保有しております。また、無借金経営を継続維持していることから、引続き健全な財務体質を堅持しております。

 

③ キャッシュ・フローの状況

当中間会計期間における現金及び現金同等物の中間期末残高は、前年同期比で12,986千円減少し、97,767千円となりました。

 営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比で14,936千円支出が減少し、32,199千円の支出超過となりました。その主な内訳としては、税引前中間純損失7,922千円、減価償却費46,125千円であります。

 投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比で14,728千円支出が増加し、53,857千円の支出超過となりました。その主な内訳としては、投資有価証券の取得による支出299,111千円、定期預金の払戻による収入300,236千円であります。

 財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比で6,500千円支出が減少し、3,500千円の支出超過となりました。その内訳としては、会員預り金の受入による収入15,250千円、会員預り金の返還による支出18,750千円であります。

 

(2)生産、受注及び販売の実績

① 営業方法

 当社のゴルフ場は、当社の株主である株主正会員及び所定の手続きを経て入会した平日会員(日曜・祝日プレー不可)よりなる東松山カントリークラブ会員のゴルフプレーを目的として経営を行っております。この他、ゲストのプレーも受け入れております。

 なお、ゴルフプレーに関する事項についてはクラブ役員及び委員会がその衝に当たり、実際の運営及び経営上の収支は当社が行います。

イ 会員

株主正会員  当社の株主の地位を兼ねる個人と法人(記名式)

平日会員   当社に預託金を支払い、かつ、入会を許された個人及び法人(記名式)

平日会員は日曜、祝日及び理事会が指定する日を除く日に限り開場時間内に、施設を利用することができる。

ロ 年会費

72,000円(株主正会員)

44,000円(平日会員)

 毎年12月に翌年分を前納する。なお、消費税等を含んでおりません。

ハ 料金表

区分

項目

ハイシーズン料金(円)

オフシーズン料金(円)

ゴルフプレーフィ

メンバー(全日)

11,710

11,710

ゲスト(平日)

22,820

20,620

ゲスト(土、日、祝)

31,620

28,320

ジュニア(全日)

11,820

11,820

カート料金

4人乗り乗用カート

1,320

1,320

2人乗り乗用カート

1,650

1,650

練習場使用料金

貸ボール(1タッチ27球)

270

270

(注)上記の料金は、2023年4月1日からの新料金であります。

      料金表の金額は、ゴルフ場利用税、消費税等を含んでおります。

ハイシーズンの期間は、4月1日~7月15日、9月16日~12月30日、3月16日~3月31日。

オフシーズンの期間は、7月16日~9月15日、1月2日~3月15日。

ニ 名義変更料及び特別預託金

内訳

名義変更料(単位:円)

特別預託金(単位:円)

個人正会員

新規入会

1,000,000

500,000

相  続

500,000

250,000

法人正会員

新規入会

1,000,000

500,000

同一法人内

1,000,000

 500,000

個人平日会員

新規入会

500,000

250,000

相  続

250,000

150,000

法人平日会員

新規入会

500,000

250,000

同一法人内

500,000

 250,000

(注)名義変更料の金額は、消費税等を含んでおりません。

※同一法人内の名義変更時の特別預託金について

入会時に特別預託金を納付していない場合は、上記の特別預託金を名義変更時に納付する。

既に特別預託金を納付している場合は、その特別預託金を継続するものとする。

ホ その他

キャディバッグ保管料 年間6,000円

小荷物ロッカー料   年間4,000円

 毎年12月に翌年分を前納する。なお、消費税等を含んでおりません。

 

② 収容能力

スタート時間

8時~10時34分までの2時間34分(7分間隔)東、中、西スタート

(収容能力)

 

プレーヤー

1日  288人

食堂

200人

駐車場

250台

練習場

14打席 160ヤード

(注)収容能力のうち、プレーヤーの数はスタート方法の変更により増減します。

 

③ 営業実績

イ.来場者の月別推移

前中間会計期間 2022年4月~2022年9月

当中間会計期間 2023年4月~2023年9月

月別

営業

日数

メンバー

(人)

ゲスト

(人)

(人)

一日

平均

(人)

月別

営業

日数

メンバー

(人)

ゲスト

(人)

(人)

一日

平均

(人)

2022年4月

26

2,769

1,615

4,384

168

2023年4月

26

2,591

1,751

4,342

167

2022年5月

27

2,890

1,908

4,798

177

2023年5月

27

2,641

2,162

4,803

177

2022年6月

26

2,549

1,946

4,495

172

2023年6月

26

2,246

1,703

3,949

151

2022年7月

27

2,400

1,515

3,915

145

2023年7月

26

2,304

1,599

3,903

150

2022年8月

26

2,045

1,303

3,348

128

2023年8月

27

1,878

1,302

3,180

117

2022年9月

26

2,424

1,746

4,170

160

2023年9月

27

2,296

1,813

4,109

152

158

15,077

10,033

25,110

158

159

13,956

10,330

24,286

152

1日平均

95

63

158

1日平均

87

64

152

ロ.営業収入の実績

内訳

前中間会計期間

2022年4月~2022年9月

当中間会計期間

2023年4月~2023年9月

金額(千円)

金額(千円)

業務売上

グリーンフィ

80,819

85,677

キャディフィ

93,306

91,185

ロッカーフィ他

121,773

124,880

小計

295,898

301,743

諸売上

ハウス売店売上

8,069

8,373

レストラン・コース売店売上

56,528

63,091

年会費等

70,276

71,056

バッグ保管料等

83

80

小計

134,957

142,601

合計

430,856

444,344

(注) 上記の金額は、ゴルフ場利用税を含まない実績収入によるものであります。

 

(3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当中間会計期間の末日現在において判断したものであります。

① 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

② 当中間会計期間の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

イ 経営成績等

 売上高の動向をみますと、プレー基本料金の改定により、当中間会計期間の売上高は、前年同期比13,488千円増加し、444,344千円となりました。

 営業損益の動向をみますと、当中間会計期間の営業費用が前年同期比20,268千円増加し、507,052千円となりました。その結果、当中間会計期間の営業損失は、63,607千円(前年同期は営業損失57,128千円)となりました。

 経常損益の動向をみますと、経常損益段階での主たる収益源泉となる名義変更料収入は、46,000千円となりました。その結果、当中間会計期間の経常損益は、8,082千円の経常損失(前年同期は経常損失11,005千円)となりました。

 中間純損益の動向をみますと、例年通りに長期預り金処理益及び枯れ松伐採等のゴルフコース除却損を計上し、当中間会計期間の中間純損益は、9,822千円の中間純損失(前年同期は中間純損失11,454千円)となりました。

ロ 財政状態

 株主資本は、株主資本の価値増殖分に相当する繰越利益剰余金272,197千円に、会員株主からの払込金額である資本金95,000千円、資本準備金1,953,544千円、その他資本剰余金3,487,675千円を加え、資本の払戻しとしての性格を有する自己株式317,784千円を控除した合計額5,490,633千円となりました。

 財務安定力という観点からすると、短期支払能力、財務流動性が高いことが望ましいとともに、ゴルフ場経営は莫大な固定設備を必要とする業種でありますので、自己資本比率が高いことが望まれます。自己資本比率をみますと、73.9%を確保しております。

 また、固定設備等の固定資産は、株主正会員が退会するまで返却する必要のない特別預託金や株主資本で調達され、株主資本・預託金合計と固定設備合計を比較しますと、株主資本・預託金合計が固定設備合計を上回っていることから、財務的には安定しております。

ハ キャッシュ・フロー

 当中間会計期間における現金及び現金同等物の中間期末残高は、前年同期比で12,986千円減少し、97,767千円となりました。

 営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比で14,936千円支出が減少し、32,199千円の支出超過となりました。その主な内訳としては、税引前中間純損失7,922千円、減価償却費46,125千円であります。

 投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比で14,728千円支出が増加し、53,857千円の支出超過となりました。その主な内訳としては、投資有価証券の取得による支出299,111千円、定期預金の払戻による収入300,236千円であります。

 財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比で6,500千円支出が減少し、3,500千円の支出超過となりました。その内訳としては、会員預り金の受入による収入15,250千円、会員預り金の返還による支出18,750千円であります。

 

③ 資本の財源及び資金の流動性

 資本の財源及び資金の流動性につきましては、事業に必要な資金を安定的に維持確保することを基本方針としております。当社では、通常の事業活動から得られたキャッシュ・フローにより、事業に必要な資金を安定的に確保しており、現金及び預金は経営計画を機動的に実施する上で必要となる水準を維持しております。

 当社の事業における資金需要の主たるものは、隣接地の取得やコース、クラブハウス等の改修工事等の固定資産の取得であります。なお、当社は金融機関からの資金調達は実施しておりません。今後の設備投資計画において、現状では今後も金融機関からの資金調達予定はございません。