売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E00562 Japan GAAP

売上高

1,419.2億 円

前期

1,323.6億 円

前期比

107.2%

時価総額

1,555.1億 円

株価

2,406 (07/12)

発行済株式数

64,633,646

EPS(実績)

188.08 円

PER(実績)

12.79 倍

平均給与

661.8万 円

前期

635.2万 円

前期比

104.2%

平均年齢(勤続年数)

43.8歳(19.6年)

従業員数

1,333人(連結:6,108人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

 

3 【事業の内容】

当社グループは、当社、子会社27社(うち連結子会社25社)及び関連会社1社で構成され、「車輌資材」「ハイファッション」「エレクトロニクス」「環境・生活資材」「メディカル」を主な事業として展開しております。
 当社及び当社の関係会社が営む主な事業内容と、当該事業における位置づけは、次のとおりであります。

 

車輌資材事業は、車輌シート材及びエアバックの製造・販売を行っております。主な関係会社は、当社、KBセーレン㈱、Seiren North America, LLC(米国)、Saha Seiren Co.,Ltd.(タイ)、世聯汽車内飾(蘇州)有限公司(中国)、世聯汽車内飾(河北)有限公司(中国)、広東世聯美仕汽車内飾有限公司 (中国)、Seiren Produtos Automotivos Ltda.(ブラジル) 、SEIREN INDIA PRIVATE LIMITED(インド)、PT. SEIREN INDONESIA(インドネシア)、Seiren Viscotec Mexico S.A. de C.V.(メキシコ)及びSEIREN Hungary Kft.(ハンガリー)であります。
 ハイファッション事業は、各種衣料用繊維製品の製造・販売を行っております。主な関係会社は、当社、KBセーレン㈱、グンセン㈱及びSaha Seiren Co.,Ltd.であります。また、KBセーレン㈱では、合成繊維の製造・販売を行っており、KBセーレン・DTY㈱が仮撚加工及びサイジング工程を担っております。

エレクトロニクス事業は、当社が、電磁波シールド材の製造・販売の他、ビスコテックス・システムの販売、人工衛星及び人工衛星部品の製造・販売等を行っております。また、KBセーレン㈱は工業用ワイピングクロスを製造・販売し、セーレン電子㈱が各種電子機器の製造・販売を行っております。セーレンKST㈱ではシリコンウェーハの成膜加工、SOIウェーハ製造・販売及び各種基板販売を行っております。

環境・生活資材事業は、当社が建築用資材、インテリア用資材及び健康・介護商品を製造・販売している他、KBセーレン㈱が各種生活資材の製造・販売を行っております。
 メディカル事業は、当社が化粧品及び医療用基材を製造・販売しております。KBセーレン㈱では伸縮性貼付剤等医療用繊維製品の製造・販売を行っております。
 その他の事業は、セーレン商事㈱で保険代理業、システムの開発及び販売、セーレンコスモ㈱で人材派遣事業、㈱ナゴヤセーレンで不動産賃貸管理事業を行っております。
 セーレンケーピー㈱では主として当社製品の編織加工を行い、セーレン商事㈱及び世聯美仕生活用品(上海)有限公司(中国)では物品の販売等を行っており、当社は原材料等を仕入れております。

 

事業の系統図は次のとおりであります。

※画像省略しています。

 

子会社及び関連会社は、次のとおりであります。

連結子会社

 

KBセーレン株式会社

各種繊維製品の製造、販売

セーレン商事株式会社

各種物品の販売、保険代理業、不動産管理業、

システムの開発及び販売

セーレン電子株式会社

各種電子機器の製造、販売

株式会社ナゴヤセーレン

不動産賃貸管理事業

グンセン株式会社

各種繊維製品の染色加工

セーレンケーピー株式会社

各種繊維・織編物の製造

セーレンアルマ株式会社

婦人服の企画、縫製

株式会社デプロ

捺染用及びスクリーン印刷用製版、販売

セーレンコスモ株式会社

労働者派遣業

セーレンKST株式会社

シリコンウェーハの成膜加工、SOIウェーハ製造、販売及び各種基板販売

KBセーレン・DTY株式会社

仮撚加工、織物用サイジング、織布

Seiren U.S.A. Corporation

米国、中国関連会社の統括、管理

Seiren North America, LLC

自動車内装材の企画、製造、販売

Seiren Design Center North America, LLC

自動車内装材の企画

世聯汽車内飾(蘇州)有限公司

自動車内装材等の企画、製造、販売

世聯電子(蘇州)有限公司

各種電子機器の販売

世聯美仕生活用品(上海)有限公司

各種物品の販売

Saha Seiren Co., Ltd.

自動車内装材及び衣料等の企画、製造、販売

Seiren Produtos Automotivos Ltda.

自動車内装材の企画、製造、販売

SEIREN INDIA PRIVATE LIMITED

自動車内装材の企画、製造、販売

PT. SEIREN INDONESIA

自動車内装材の企画、製造、販売

Seiren Viscotec Mexico S.A. de C.V.

自動車内装材の企画、製造、販売

世聯汽車内飾(河北)有限公司

自動車内装材の製造、販売

広東世聯美仕汽車内飾有限公司

自動車内装材の製造、販売

SEIREN Hungary Kft.

自動車内装材の製造、販売

 

 

 

非連結子会社

 

福井大手町ビル株式会社

建物及び附属設備の管理運営及びメンテナンス

株式会社キューテックアイ

ソフトウェアの開発、販売、保守

 

 

関連会社

 

ケーシーアイ・ワープニット株式会社

生地製造、起毛

 

 

24/06/21

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1)経営成績等の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 経営成績の状況

当連結会計年度における経済環境は、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが変わり、経済社会活動の正常化の動きが見られたものの、緊迫した世界情勢、エネルギー及び原材料価格の高騰や急激な為替の変動等により、依然として先行き不透明な状況となりました。

このような厳しい経営環境においても、当社グループは、中期方針「未知の可能性への挑戦!」に基づき、変化し続けるお客様ニーズに応え、安定した収益確保と継続的な成長を果たすため、“イノベーションと顧客開発”及び“企業体質の再建”を柱とした事業戦略を推進しております。併せて、企業の潜在力である人材力、開発力、環境対応力を高める経営を継続し、企業体質の強化に取り組んでおります。

当連結会計年度の連結業績は、売上高1,419億15百万円(前連結会計年度比7.2%増)、営業利益140億68百万円(同9.6%増)、経常利益162億14百万円(同5.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益121億56百万円(同10.3%増)となりました。売上高、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益はいずれも過去最高を更新しました。

 

 

当連結会計年度のセグメントの概況は、次のとおりであります。

(車輌資材事業)

国内事業は、世界的な半導体不足の緩和や前年の上海ロックダウンによるサプライチェーン混乱からの反動により回復しました。エネルギー及び原材料価格の高騰があったものの、為替の影響や業務の効率化をはじめとする経費削減活動により増収・増益となりました。

海外事業(2023年1~12月)では、中国における日系メーカーの販売不振の影響を大きく受け、また、SEIREN Hungary Kft.では経費が先行しました。一方で、半導体不足や原材料価格・輸送費の高騰が落ち着き、カーシートやエアバッグの受注が増加するとともに、各拠点における品質改善や経費削減活動が功を奏し、増収・増益となりました。

その結果、車輌資材事業全体では、増収・増益となりました。当事業の売上高は939億14百万円(前連結会計年度比14.4%増)、営業利益は107億7百万円(同17.6%増)となりました。

(ハイファッション事業)

アパレル業界において環境に配慮したモノづくりへの関心が高まるなか、当社は差別化商品を小ロット・短納期・在庫レスで製造する独自の「Viscotecs®」を活用したビジネスモデルの展開に加え、リサイクル素材や生分解性素材の開発・製造を進めております。ファッションアパレルは、一部百貨店ブランドにおいてコロナ禍からの回復が見られたものの、スポーツアパレル及びインナーアパレルはいずれも苦戦を強いられました。売上は減少したものの、Saha Seiren Co., Ltd.においてアパレル事業の構造改善を行ったことにより、ハイファッション事業全体では減収・増益となりました。

当事業の売上高は202億45百万円(前連結会計年度比6.0%減)、営業利益は9億97百万円(同30.7%増)となりました。

(エレクトロニクス事業)

車載モニター用の新規商材が順調に推移したものの、モバイル端末向け商材の売上が減少しました。KBセーレン㈱においては、データセンター向けHDD ワイピングクロス「ザヴィーナ」やケーブル用エンプラ繊維が伸び悩みました。その他、セーレンKST㈱が客先の在庫調整の影響を受けたことや、中国市況の悪化により世聯電子(蘇州)有限公司で繊維産業向け機械の受注が減少したこと等から、エレクトロニクス事業全体では減収・減益となりました。

当事業の売上高は99億円(前連結会計年度比10.3%減)、営業利益は15億48百万円(同18.4%減)となりました。

(環境・生活資材事業)

ハウジング資材関連は環境対応商材が好調に推移したものの、住宅着工戸数減少の影響を受け苦戦しました。また、住生活資材関連ではコロナ禍において一時的に需要が高まった病院・介護向け製品の売上が伸び悩みました。KBセーレン㈱においてはティーバッグ向け「ベルカップル」の需要の回復がみられたものの、環境・生活資材事業全体では減収・減益となりました。

当事業の売上高は95億32百万円(前連結会計年度比1.8%減)、営業利益は9億45百万円(同5.3%減)となりました。

(メディカル事業)

サポーター等の健康・医療資材が堅調に推移するとともに、KBセーレン㈱の海外向け逆浸透膜スペーサーの売上が増加し、増収となりました。利益面ではエネルギー及び原材料価格高騰の影響が大きく、減益となりました。

当事業の売上高は74億56百万円(前連結会計年度比4.9%増)、営業利益は8億86百万円(同16.9%減)となりました。

(その他の事業)

㈱ナゴヤセーレンの不動産賃貸管理事業が堅調に推移したものの、セーレン商事㈱の保険代理業が好調であった前年同期の反動減となりました。

当事業の売上高は8億65百万円(前連結会計年度比1.4%減)、営業利益は4億65百万円(同8.8%減)となりました。

 

 

② 財政状態

(資産の部)

 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比較して196億63百万円増加の1,874億58百万円となりました。流動資産は、現金及び預金や、受取手形、売掛金及び契約資産の増加等により、前連結会計年度末と比較して160億14百万円の増加となりました。固定資産は、投資有価証券の増加に加え、設備投資や、海外子会社の財務諸表の換算レートが円安になったことにより有形固定資産が増加し、前連結会計年度末と比較して36億48百万円の増加となりました。

(負債の部)

負債の部は、新株予約権付社債の転換や借入金が減少した一方で、支払手形及び買掛金や未払金が増加したことにより全体で7億59百万円増加し、627億69百万円となりました。

(純資産の部)

純資産は、為替換算調整勘定の変動、利益剰余金の増加などにより、全体で189億3百万円増加し、1,246億89百万円となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

キャッシュ・フローの状況につきましては、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は375億45百万円となり、前連結会計年度末より34億3百万円増加しました。

「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、134億89百万円の収入(前連結会計年度は129億43百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益164億17百万円があったことによるものです。

「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、52億79百万円の支出(前連結会計年度は96億14百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出42億44百万円があったことによるものです。

「財務活動によるキャッシュ・フロー」は、70億48百万円の支出(前連結会計年度は70億9百万円の支出)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出22億45百万円や配当金の支払いによる支出24億66百万円があったことによるものです。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度(百万円)

前年同期比(%)

車輌資材

46,276

17.7

ハイファッション

12,275

△0.4

エレクトロニクス

6,174

△12.9

環境・生活資材

2,438

11.0

メディカル

4,256

10.6

合計

71,420

10.2

 

(注) 1. 当社企業集団の各事業は、素材の支給を受けて委託加工を行う事業と素材を仕入れて加工を行い販売する事業から成り、各々の加工高を生産実績としております。

2. セグメント間の取引については、内部振替前の数値によっております。

 

b. 受注状況

当社及び連結子会社は、受注生産形態をとらない製品が多いため、セグメントごとに受注状況は記載しておりません。

 

c. 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度(百万円)

前年同期比(%)

車輌資材

93,914

14.4

ハイファッション

20,245

△6.0

エレクトロニクス

9,900

△10.3

環境・生活資材

9,532

△1.8

メディカル

7,456

4.9

その他

865

△1.4

合計

141,915

7.2

 

(注) 1. セグメント間の取引については相殺消去しております。

2. 相手先別の販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10を超える相手先がいないため、主な相手先に対する販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合の記載は省略しております。

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

① 経営成績の分析

(売上高と営業利益)

当連結会計年度の売上高と営業利益の分析につきましては、「(1)経営成績等の概要① 経営成績の状況」に記載のとおりであり、売上高原価率は73.0%と前連結会計年度比0.8ポイントの上昇、また、売上高営業利益率は9.9%と前連結会計年度比0.2ポイントの上昇となりました。

 

(営業外損益と経常利益)

当連結会計年度の営業外損益は21億46百万円の利益となり、前連結会計年度の25億13百万円の利益から3億67百万円の減少となりました。これは、受取利息が4億27百万円増加した一方で、為替差益が9億92百万円減少したことなどによります。この結果、経常利益は162億14百万円と、前連結会計年度比8億68百万円(5.7%)の増益となりました。

 

(特別損益)

当連結会計年度の特別損益は2億3百万円の利益となり、前連結会計年度の3億87百万円の損失から5億90百万円の増加となりました。これは、当連結会計年度において助成金収入が2億41百万円あったことや、前連結会計年度において子会社事業構造改善費用1億37百万円、投資有価証券評価損2億14百万円あったことなどによるものです。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

経常利益の162億14百万円に特別損益の利益2億3百万円を加えた結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は164億17百万円となりました。ここから税金費用42億11百万円及び非支配株主に帰属する当期純利益49百万円を控除した親会社株主に帰属する当期純利益は121億56百万円となり、前連結会計年度比11億32百万円(10.3%)の増益となりました。この結果、1株当たり当期純利益は226円53銭となり、前連結会計年度の205円43銭から21円10銭増加しました。

 

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

② 財政状態の分析

当連結会計年度の財政状態の分析につきましては、「(1)経営成績等の概要 ② 財政状態」に記載のとおりであります。

 

③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

a. キャッシュ・フローの分析

当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の概要③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであり、営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローを差し引いた当連結会計年度のフリー・キャッシュフローは82億10百万円となりました。

 

b.資本の財源及び資金の流動性係る情報

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製商品仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要のうち主なものは、海外子会社を中心とした生産能力増強やエネルギー転換などの環境対応のための設備投資であります。

当社グループは、事業の拡大や新規事業構築のための戦略的設備投資、グローバル化投資、研究開発投資及びM&A等に資金を機動的に活用するとともに、リスクを許容できる十分な株主資本の水準を保持することを基本方針としております。これに従い、営業活動によるキャッシュ・フローの確保に努めるとともに、不足分については、基本的に銀行借り入れによる調達を実施しております。

なお、キャッシュ・フロー等に関する主要指標の推移は、下記のとおりであります。

 

2020年
3月期

2021年
3月期

2022年
3月期

2023年
3月期

2024年
3月期

自己資本比率(%)

62.0

55.0

58.2

62.3

66.0

時価ベースの自己資本比率(%)

57.0

72.1

76.8

74.4

81.4

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

1.1

2.7

3.1

2.0

1.4

インタレスト・カバレッジ・レシオ

176.7

260.1

310.9

340.4

146.7

 

(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
 

   1. 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しています。

 2. 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により算出しています。

3. 営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、短期借入金、長期借入金及び新株予約権付社債を対象としています。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の「利息の支払額」を使用しています。

 

④ 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループの会計方針のうち、見積り等の重要性が高いものは以下のとおりです。

 

(固定資産及びのれんの減損会計における将来キャッシュ・フロー)

固定資産及びのれんのうち減損の兆候がある資産または資産グループにつき、将来の収益性が著しく低下した場合には、固定資産及びのれんの帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。この回収可能価額については、事業計画に基づく将来キャッシュ・フローによる見積りに依存するため、経営環境の変化等によりその見積り額が減少した場合、減損損失の計上が必要となる可能性があります。

なお、減損会計に係る会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。

 

(繰延税金資産の回収可能性)

将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を評価した上で繰延税金資産を計上しております。将来の課税所得は過去の業績及び事業計画等に基づいて見積っておりますが、税制改正や経営環境の変化等によりその見積り額が減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用を計上する可能性があります。繰延税金資産の詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(税効果会計関係)」に記載のとおりです。

 

⑤ 目標とする経営指標の達成状況等

当社及び当社グループは、グループトータルの企業価値を最大にするための連結経営を基本としております。その目標とする連結経営指標は、売上高営業利益率10%以上、ROE(自己資本当期純利益率)10%以上を目標としております。さらには、ROA(総資産事業利益率)、自己資本比率、キャッシュ・フローなどを念頭に、企業価値を高めるための経営を行ってまいります。

なお、当連結会計年度の連結売上高営業利益率は9.9%(前連結会計年度9.7%)、ROEは10.7%(同11.3%)となりました。