売上高

利益

資産

キャッシュフロー

セグメント別売上

セグメント別利益

配当

ROE 自己資本利益率

EPS BPS

バランスシート

損益計算書

労働生産性

ROA 総資産利益率

総資本回転率

棚卸資産回転率


最終更新:

E01333 Japan GAAP

売上高

4.40兆 円

前期

4.01兆 円

前期比

109.9%

時価総額

1.94兆 円

株価

2,448 (07/12)

発行済株式数

793,940,571

EPS(実績)

188.58 円

PER(実績)

12.98 倍

平均給与

820.0万 円

前期

779.0万 円

前期比

105.3%

平均年齢(勤続年数)

43.2歳(17.5年)

従業員数

6,995人(連結:293,266人)

株価

by 株価チャート「ストチャ」

3【事業の内容】

当社グループ(当社及び当社の関係会社)においては、環境エネルギー関連事業、情報通信関連事業、自動車関連事業、エレクトロニクス関連事業、産業素材関連事業他の5部門にわたって、製品の開発、製造、販売、サービス等の事業活動を展開しております。

各事業における、当社及び当社の関係会社の位置付け等は次のとおりであります。

区分

主要製品

主要な関係会社

環境

エネルギー
関連事業

導電製品、送配電用電線・

ケーブル・機器、巻線、

空気ばね、受変電設備・制御システムなどの電力機器、
ビーム・真空応用装置、

電気・電力工事及びエンジニアリング、金属多孔体、

電子部品金属材料

当社

[国内連結子会社]

日新電機㈱、住友電設㈱、住友電工ウインテック㈱、住電HSTケーブル㈱

[在外連結子会社]

スミトモ エレクトリック ユーケー パワー ケーブルズ リミテッド、

ピーティー カリヤ スミデン インドネシア、

ピーティー スミトモ エレクトリック ウインテック インドネシア、

ピーティー スミ インド カベル ティービーケー、

エスイーアイ タイ エレクトリック コンダクター カンパニー リミテッド、

スミトモ エレクトリック ウインテック マレーシア スンディリアン・ブルハド、

住友電工運泰克機電線(常州)有限公司

情報通信
関連事業

光ファイバ・ケーブル、

通信用ケーブル・機器、

光融着接続機、

光データリンク・無線通信用デバイスなどの光・電子デバイス製品、化合物半導体、

アクセス系ネットワーク機器(GE-PON・セットトップボックス・CATV関連製品等)

当社

[国内連結子会社]

住友電工デバイス・イノベーション㈱

[在外連結子会社]

スミトモ エレクトリック ライトウェーブ コープ

自動車
関連事業

ワイヤーハーネス、
防振ゴム・自動車用ホース、

自動車電装部品、交通制御などのネットワーク・システム製品

当社

[国内連結子会社]

住友電装㈱、住友理工㈱

[在外連結子会社]

スミトモ エレクトリック ワイヤリング システムズ インク、

スミデンソー ド ブラジル インダストリアス エレトリカス リミターダ、

スミトモ エレクトリック ワイヤリング システムズ (ヨーロッパ) リミテッド、

スミトモ エレクトリック ボードネッツェ エスエー、

ソウズ カビンド エスピーエー、

スミデンソー ベトナム カンパニー リミテッド、

スミ フィリピンズ ワイヤリング システムズ コーポレーション、

スミ ノース フィリピンズ ワイヤリング システムズ コーポレーション、

蘇州住電装有限公司、

福州住電装有限公司、

恵州住潤電装有限公司

[国内持分法適用関連会社]

住友ゴム工業㈱

エレクトロニクス

関連事業

電子ワイヤー、

電子線照射製品、
フレキシブルプリント回路、

ふっ素樹脂製品、鋲螺、

金属部品、化成品

当社

[国内連結子会社]

㈱テクノアソシエ

[在外連結子会社]

ジャッド ワイヤー インク、

エスイーアイ エレクトロニック コンポーネンツ (ベトナム) リミテッド、

住友電工(蘇州)電子線製品有限公司、

住友電工電子配件(深セン)有限公司、

スミトモ エレクトリック インターコネクト プロダクツ (ホンコン) リミテッド

産業素材
関連事業他

PC鋼材、精密ばね用鋼線、

スチールコード、超硬工具、

ダイヤ・CBN工具、

レーザ用光学部品、

焼結部品、半導体放熱基板

当社

[国内連結子会社]

住友電工ハードメタル㈱、栃木住友電工㈱、北海道住電精密㈱、住友電工焼結合金㈱

[在外連結子会社]

ピーティー スミデン セラシ ワイヤー プロダクツ、

スミデン スチール ワイヤー (タイランド) カンパニー リミテッド

 

 

 

主要な関係会社を事業系統図に示すと以下のとおりであります。

※画像省略しています。

 

24/06/26

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであり、その達成を保証するものではありません。

 

(1) 経営成績等の状況の概要

①  経営成績

 

売上高

(百万円)

営業利益

(百万円)

経常利益

(百万円)

親会社株主に帰属

する当期純利益

(百万円)

当連結会計年度

4,402,814

226,618

215,341

149,723

前連結会計年度

4,005,561

177,443

173,348

112,654

増減率(%)

9.9

27.7

24.2

32.9

 

当連結会計年度の世界経済は、米国は個人消費が底堅く推移して景気回復が続きましたが、欧州は金融引締めの継続により景気は足踏み状態となり、中国は不動産市況悪化などにより成長ペースが鈍化しました。日本経済は、企業収益改善を背景に設備投資拡大に向けた動きもあり、世界的な物価上昇の影響は受けつつも、景気は緩やかに回復しました。

当社グループを取り巻く事業環境につきましては、情報通信分野では顧客の投資抑制や在庫調整により厳しい事業環境が続きましたが、自動車分野では半導体等の部品供給不足の緩和に伴い自動車生産の回復が進んだほか、環境エネルギー分野でも旺盛な需要が継続しました。このような環境のもと、当連結会計年度の連結決算は、売上高は、ワイヤーハーネス、防振ゴム、電力ケーブルなどの拡販に努め、また円安の影響もあり、4,402,814百万円(前連結会計年度4,005,561百万円、9.9%増)と前連結会計年度に比べ増収となりました。利益面では、売上増加に加えて、徹底した生産性改善やコスト低減、売値改善に努め、営業利益は226,618百万円(前連結会計年度177,443百万円、27.7%増)と前連結会計年度に比べ増益、営業利益率は5.1%(前連結会計年度4.4%、0.7ポイント上昇)となりました。営業外収益は、持分法による投資利益の増加などにより12,052百万円増の44,048百万円、営業外費用は、支払利息の増加などにより19,234百万円増の55,325百万円となり、経常利益は215,341百万円(前連結会計年度173,348百万円、24.2%増)と前連結会計年度に比べ増益となりました。特別利益では投資有価証券売却益66,834百万円を計上しました。特別損失では、固定資産除却損5,834百万円、減損損失9,421百万円、事業構造改善費用15,613百万円に加え、事業損失引当金繰入額12,762百万円を計上し、合計では43,630百万円となりました。この結果、税金等調整前当期純利益は238,545百万円となりました。ここから法人税等69,584百万円及び非支配株主に帰属する当期純利益19,238百万円を差し引いた結果、親会社株主に帰属する当期純利益は149,723百万円(前連結会計年度112,654百万円、32.9%増)と前連結会計年度に比べ増益となりました。また、棚卸資産の圧縮など資産効率の改善にも取り組み、税引前ROICは7.6%(前連結会計年度6.6%)と、前連結会計年度を上回る結果となりました。

 

セグメントごとの経営成績は次のとおりです。

 

売上高

営業利益又は営業損失

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減率

(%)

前連結会計年度

(百万円)

当連結会計年度

(百万円)

増減率

(%)

環境エネルギー

928,239

979,977

5.6

37,920

42,890

13.1

情報通信

250,325

206,074

△17.7

21,926

△11,552

自動車

2,186,849

2,596,404

18.7

55,745

144,674

159.5

エレクトロニクス

366,013

356,478

△2.6

38,349

29,297

△23.6

産業素材他

363,296

364,185

0.2

23,978

21,067

△12.1

合計

4,094,722

4,503,118

10.0

177,918

226,376

27.2

調整額

△89,161

△100,304

△475

242

連結損益計算書

計上額

4,005,561

4,402,814

9.9

177,443

226,618

27.7

 

環境エネルギー関連事業は、電力ケーブルや電動車向けのモーター用平角巻線の拡販により、売上高は979,977百万円と51,738百万円(前連結会計年度比5.6%)の増収となりました。営業利益は、売上増加に加えて、銅価変動の影響もあり、42,890百万円と4,970百万円の増益となりました。売上高営業利益率は4.4%と0.3ポイント上昇しました。なお、工事・プラント受注高は440,442百万円(当連結会計年度末の受注残高は493,210百万円)と、前連結会計年度比69,582百万円(18.8%)増加しました。

セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ64,099百万円増加の982,852百万円となりました。

情報通信関連事業は、通信事業者やデータセンター事業者の投資抑制と在庫調整の影響により、光ファイバ・ケーブルや光・電子デバイスの需要が減少し、売上高は206,074百万円と44,251百万円(17.7%)の減収となりました。営業損失は、売上減少に加えて、数量減少に伴う生産性悪化などもあり、11,552百万円と33,478百万円の悪化となりました。

セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ9,635百万円減少の287,333百万円となりました。

自動車関連事業は、半導体等の部品供給不足の緩和に伴う自動車生産の回復により、ワイヤーハーネスや自動車電装部品、防振ゴムの需要が増加し、売上高は2,596,404百万円と409,555百万円(18.7%)の増収となりました。営業利益は、売上増加に加えて、生産性の改善などもあり、144,674百万円と88,929百万円の増益となりました。売上高営業利益率は5.6%と3.1ポイント上昇しました。

セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ213,570百万円増加の2,173,494百万円となりました。

エレクトロニクス関連事業は、電子ワイヤー、熱収縮チューブの民生用途の需要が減少したことに加え、FPCの主要顧客向けの需要減少もあり、売上高は356,478百万円と9,535百万円(2.6%)の減収となりました。営業利益は、売上減少に加えて、人件費の上昇などもあり、29,297百万円と9,052百万円の減益となりました。売上高営業利益率は8.2%と2.3ポイント低下しました。

セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ33,339百万円増加の313,255百万円となりました。

産業素材関連事業他は、超硬工具の需要が中国や日本国内で減少しましたが、円安の影響により、売上高は364,185百万円と889百万円(0.2%)の増収となりました。営業利益は21,067百万円と、需要減少に加えて、人件費の上昇もあり、2,911百万円の減益となりました。売上高営業利益率は5.8%と0.8ポイント低下しました。

セグメント資産は、前連結会計年度末に比べ99,283百万円増加の994,403百万円となりました。

なお、各セグメントの営業利益又は営業損失は、連結損益計算書の営業利益又は営業損失に対応しております。

②  財政状態

 

資産合計

(百万円)

負債合計

(百万円)

純資産合計

(百万円)

自己資本比率

(%)

当連結会計年度末

4,365,397

1,933,509

2,431,888

50.6

前連結会計年度末

4,013,008

1,902,189

2,110,819

47.3

増減

352,389

31,320

321,069

3.3

 

当連結会計年度末の資産合計は、主に年金資産の時価上昇に伴う退職給付に係る資産の増加に加え、保有株式の時価上昇に伴う投資有価証券の増加などにより、前連結会計年度末に比べ352,389百万円増加し、4,365,397百万円となりました。

当連結会計年度末の負債合計は、借入金減少の一方で、社債や繰延税金負債の増加などにより、前連結会計年度末に比べ31,320百万円増加し、1,933,509百万円となりました。

当連結会計年度末の純資産合計は、配当金支払の一方で、親会社株主に帰属する当期純利益の計上や為替換算調整勘定及び退職給付に係る調整累計額の増加などにより、前連結会計年度末に比べ321,069百万円増加し2,431,888百万円となりました。自己資本比率は50.6%と、前連結会計年度末対比3.3ポイント上昇しております。

③  キャッシュ・フロー

 

営業活動による

キャッシュ・フロー

(百万円)

投資活動による

キャッシュ・フロー

(百万円)

財務活動による

キャッシュ・フロー

(百万円)

現金及び現金同等物の残高

(百万円)

当連結会計年度

393,465

△123,809

△292,313

268,273

前連結会計年度

265,191

△147,821

△98,290

279,432

増減

128,274

24,012

△194,023

△11,159

 

まず、営業活動によるキャッシュ・フローで393,465百万円の資金を獲得(前連結会計年度比128,274百万円の収入増加)しました。これは、税金等調整前当期純利益238,545百万円と減価償却費206,331百万円との合計、すなわち事業の生み出したキャッシュ・フローが444,876百万円あり、これに運転資本の増減などを差し引いた結果であります。

投資活動によるキャッシュ・フローでは、123,809百万円の資金を使用(前連結会計年度比24,012百万円の支出減少)しました。これは、設備投資に伴う有形固定資産の取得による支出179,323百万円や投資有価証券の売却による収入70,141百万円などがあったことによるものであります。

なお、営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローを差し引いたフリー・

キャッシュ・フローは、269,656百万円のプラス(前連結会計年度は117,370百万円のプラス)となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローでは、292,313百万円の資金の減少(前連結会計年度は98,290百万円の資金の減少)となりました。これは、社債の発行による収入があった一方、借入金の減少や配当金の支払などが

あったことによるものであります。

以上により、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より11,159百万円(4.0%)減少し268,273百万円となりました。また、当連結会計年度末における有利子負債は、前連結会計年度末より158,869百万円減少し801,499百万円となり、有利子負債から現金及び現金同等物を差し引いたネット有利子負債は、147,710百万円減少し533,226百万円となりました。

④  生産、受注及び販売の実績

当社及び連結子会社の生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても、その容量、構造、形式等は必ずしも一様ではなく、また受注生産形態をとらない製品も多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。

このため生産、受注及び販売の状況については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①  経営成績」に記載のセグメントごとの経営成績に関連付けて示しております。

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

①  経営成績等の状況の分析

当社グループは、長期ビジョン「住友電工グループ2030ビジョン」の実現に向けたマイルストーンとして当連結会計年度からスタートした「中期経営計画2025」において、経営上の目標の達成状況を、売上高、営業利益、税引前ROICを重要な指標として測定することとしております。

当連結会計年度における「売上高」は4,402,814百万円(前連結会計年度比397,253百万円増)、「営業利益」は226,618百万円(前連結会計年度比49,175百万円増)、「税引前ROIC」は7.6%(前連結会計年度比1.0ポイント上昇)と、いずれの指標も前連結会計年度を上回る結果となりました。なお、営業利益の前連結会計年度比での増減要因は以下のとおりとなっております。

前期営業利益

177,443

百万円

売上数量の増加

26,000

 

売値の低下・品種構成の変化

△34,000

 

銅価・資材価格変動の影響

3,000

 

物流コストの減少

25,000

 

収益体質の改善

33,000

 

為替変動の影響

10,000

 

その他

△13,825

 

当期営業利益

226,618

 

 

②  キャッシュ・フローの状況の分析、資本の財源及び資金の流動性に係る状況

当社グループの資金需要のうち主なものは、事業運営に必要な設備資金や運転資金であり、必要資金については自己資金の充当及び金融機関からの借入や社債発行等により調達しております。

当社グループは、健全かつ強固な財務体質を維持することを基本方針とし、自己資本比率を50%水準に維持することとしております。当連結会計年度末における「自己資本比率」は50.6%(前連結会計年度末比3.3ポイント上昇)となりました。

また、資金の流動性を確保するために、金融機関とコミットメントライン契約を締結するとともに、当連結会計年度末現在において、日本格付研究所(JCR)より「AA(長期)、J-1+(短期)」、格付投資情報センター(R&I)より「AA-(長期)、a-1+(短期)」の格付を取得しております。

キャッシュ・フローの状況については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③  キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。

 

③  重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。また、連結財務諸表を作成する際には、当連結会計年度末日時点の資産・負債及び当連結会計年度の収益・費用を認識・測定するため、合理的な見積り及び仮定を使用する必要があります。当社グループが採用している会計方針のうち重要なものについては、「第5  経理の状況」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」及び「重要な会計方針」に記載しております。また、当社グループが用いた会計上の見積りのうち重要なものについては、「第5  経理の状況」の「重要な会計上の見積り」に記載しております。