E01888 IFRS
前期
9,151.4億 円
前期比
110.8%
株価
3,265 (03/13)
発行済株式数
678,659,700
EPS(実績)
202.32 円
PER(実績)
16.14 倍
前期
761.5万 円
前期比
109.5%
平均年齢(勤続年数)
40.9歳(12.7年)
従業員数
6,729人(連結:25,769人)
当社及び当社の関係会社(当社、子会社88社及び関連会社4社(2025年3月31日現在)により構成)においては、インダストリアルテープ、オプトロニクス、ヒューマンライフ、その他の4部門に関係する事業を主として行っており、その製品は多岐にわたっております。各事業における当社及び関係会社の位置付けは次のとおりであります。
なお、次の4部門は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 5.セグメント情報」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
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事業区分 |
主要製品又は事業 |
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インダストリアルテープ |
基盤機能材料(接合材料、保護材料、プロセス材料、自動車材料等) |
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オプトロニクス |
情報機能材料(光学フィルム等)、回路材料(CIS(Circuit Integrated Suspension)、高精度基板等) |
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ヒューマンライフ |
ライフサイエンス(核酸受託製造、核酸合成材料、核酸創薬、医療関連材料等)、メンブレン(高分子分離膜)、パーソナルケア材料(衛生材料等機能性フィルム) |
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その他 |
新規事業、その他製品 |
事業系統図
以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
※画像省略しています。
経営成績等の状況の概要
(1)財政状態
当連結会計年度末(以下「当期末」という。)の資産合計は、前連結会計年度末(以下「前期末」という。)に比べ70,833百万円増加し、1,321,920百万円となりました。流動資産は32,251百万円増加の750,209百万円、非流動資産は38,581百万円増加の571,711百万円となりました。
流動資産の増加は、現金及び現金同等物が21,074百万円増加したこと、売上債権及びその他の債権が1,077百万円増加したこと、棚卸資産が6,127百万円増加したこと、その他の金融資産が2,511百万円増加したこと、その他の流動資産が1,460百万円増加したことによるものであります。
非流動資産の増加は、有形固定資産が39,101百万円増加したこと、のれんが8,889百万円減少したこと、無形資産が3,648百万円減少したこと、持分法で会計処理されている投資が5,203百万円増加したこと、金融資産が1,904百万円増加したこと、繰延税金資産が3,112百万円減少したこと、その他の非流動資産が8,284百万円増加したこと等によるものであります。
当期末の負債合計は、前期末に比べ10,767百万円増加し、276,806百万円となりました。流動負債は14,878百万円増加の221,735百万円、非流動負債は4,111百万円減少の55,070百万円となりました。
流動負債の増加は、仕入債務及びその他の債務が1,542百万円増加したこと、未払法人所得税等が14,781百万円増加したこと、その他の金融負債が2,294百万円減少したこと等によるものであります。
非流動負債の減少は、確定給付負債が4,139百万円減少したこと等によるものであります。
当期末の資本合計は、前期末に比べ60,065百万円増加し、1,045,114百万円となりました。
これは、利益剰余金が前期末に比べ81,977百万円増加したこと、自己株式が8,501百万円増加したこと、その他の資本の構成要素が13,419百万円減少したこと等によるものであります。
(2)経営成績
当連結会計年度における経済環境は、世界的なインフレ圧力の緩和を受けて、欧米の中央銀行が利下げに転じるなど、金融政策に変化が見られました。米国では、個人消費が堅調に推移する一方で、労働市場の緩やかな減速により、連邦準備制度理事会(FRB)は金利を引き下げました。トランプ新政権発足以降は、追加関税などの意向を表明したことでインフレ再燃への警戒感が広がりました。欧州では、実質所得の増加により個人消費が回復する一方で、ドイツを中心に製造業の低迷が見られました。中国では、長引く不動産不況と厳しい雇用環境による国内需要の低迷に対して、政府は消費財の買い替え促進策を実施しました。日本においては、物価高を上回る賃金上昇に加え、訪日外国人旅行者数が過去最高を更新したことによるインバウンド消費の伸びや、企業の積極的な設備投資により、景気が緩やかに回復しました。なお、為替相場は、1ドル160円を超える歴史的な円安水準から、急速に円高が進むなど不安定な状況が見られたものの、前連結会計年度に対しては円安が進みました。
このような中、当社グループの主要な市場においては、データセンター向けの高容量ハードディスクドライブ(HDD)やIT機器の生産が想定を上回り、当社製品の需要が増加しました。
当連結会計年度の対米ドル為替レートは、前連結会計年度と比較し6.3%円安の1ドル152.9円となり、円安による影響は、営業利益で233億円の増益要因となりました。
以上の結果、売上収益は前連結会計年度と比較し、10.8%増(以下の比較はこれに同じ)の1,013,878百万円となりました。また、営業利益は33.4%増の185,667百万円、税引前当期利益は33.4%増の185,329百万円、当期利益は33.6%増の137,307百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は33.7%増の137,237百万円となりました。
セグメント別の経営成績
① インダストリアルテープ
基盤機能材料は、前連結会計年度に対して売上収益が伸長しました。ハイエンドスマートフォン向け組み立て用部材は、既存製品の採用モデル拡大に加え、新たにバッテリー固定用電気剥離テープの販売を開始し、需要が増加しました。また、半導体メモリやセラミックコンデンサー等の生産に使用される工程用材料の需要が、引き続き緩やかに回復しました。自動車材料は自動車生産台数の減少により低調に推移しました。
以上の結果、売上収益は355,733百万円(5.3%増)、営業利益は46,043百万円(19.0%増)となりました。
② オプトロニクス
情報機能材料は、前連結会計年度に対して売上収益が伸長しました。ハイエンドノートパソコンやタブレット端末の生産が好調に推移したことで、光学フィルムや透明導電性フィルムの需要が大幅に増加しました。また、グローバル自動車生産台数が低迷する一方で、車載ディスプレイの大型化や搭載数の増加に伴い、高耐久な光学フィルムの需要も増加しました。
回路材料は、前連結会計年度に対して売上収益が伸長しました。生成AIの普及によりデータセンター向けのストレージ需要の高まりやHDDのさらなる高容量化により、CIS(Circuit Integrated Suspension)の需要が大幅に増加しました。高精度基板はハイエンドスマートフォンの生産が堅調に推移したことにより需要が増加しました。なお、第3四半期連結会計期間にプラスチック光ファイバー・ケーブルについて、事業化を中止することを決定し、減損損失等2,690百万円を計上しました。
以上の結果、売上収益は542,999百万円(15.4%増)、営業利益は173,121百万円(39.0%増)となりました。
③ ヒューマンライフ
ライフサイエンスは、前連結会計年度に対して売上収益が伸長しました。核酸受託製造は、米国マサチューセッツ州の拠点に新設した工場で、将来商用化が見込まれる案件の生産を開始しました。また、核酸材料(NittoPhaseTM)は、一部顧客の商用薬向けに需要が増加しました。核酸医薬の創薬においては、難治性の癌治療薬の臨床第1相試験が第1四半期連結会計期間に完了し、ライセンスアウトに向けて、引き続き取り組んでまいります。
メンブレン(高分子分離膜)は、前連結会計年度に対して売上収益が伸長しました。各種産業用途向けの需要が中国を中心に減少する一方で、インドにおいて、排水規制強化に伴い、排水・廃液のゼロ化に貢献するZLD(Zero Liquid Discharge)の需要が増加しました。
パーソナルケア材料は、前連結会計年度に対して売上収益が伸長しました。おむつ向け衛生材料の新製品と生分解性技術を用いた環境貢献型製品の拡販を進めました。なお、第4四半期連結会計期間に当社連結子会社であるNitto Advanced Film Gronau GmbH社の事業計画を見直した結果、のれんに関して3,298百万円を減損損失として計上しました。
以上の結果、売上収益は132,098百万円(6.1%増)、営業損失は11,902百万円(前年同期は営業損失9,490百万円)となりました。
④ その他
当セグメントには未だ十分な売上収益を伴っていないその他製品が含まれております。なお、第3四半期連結会計期間に当社連結子会社であるNitto Bend Technologies社のフレキシブルセンサの事業計画を見直した結果、のれんに関して5,199百万円を減損損失として計上しました。
以上の結果、売上収益は19百万円(53.9%増)、営業損失は12,229百万円(前年同期は営業損失5,661百万円)となりました。
当連結会計年度において、マネジメント体制の変更を行った結果、「インダストリアルテープ」の一部関連事業を「オプトロニクス」へ移管しております。
当該変更を反映した組替後の数値で前連結会計年度との比較を行っております。
(3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は363,344百万円となり、前連結会計年度末より21,074百万円増加しました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、増加した資金は217,908百万円(前連結会計年度は155,521百万円の増加)となりました。
これは主に、税引前当期利益185,329百万円、減価償却費及び償却費65,595百万円、減損損失12,339百万円、確定給付負債の増減額1,048百万円、仕入債務及びその他の債務の増減額2,369百万円、利息及び配当金の受入額2,849百万円による増加、売上債権及びその他の債権の増減額3,791百万円、棚卸資産の増減額8,526百万円、法人税等の支払額又は還付額34,304百万円による減少の結果であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、減少した資金は115,105百万円(前連結会計年度は67,927百万円の減少)となりました。
これは主に、有形固定資産及び無形資産の取得による支出106,003百万円、定期預金の増減額2,371百万円、関係会社株式の取得による支出6,256百万円による減少の結果であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、減少した資金は78,890百万円(前連結会計年度は90,784百万円の減少)となりました。
これは主に、リース負債の返済による支出5,822百万円、自己株式の増減額35,062百万円、配当金の支払額38,040百万円による減少の結果であります。
なお当社グループのキャッシュ・フロー指標の推移は以下のとおりであります。
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2022年3月期 |
2023年3月期 |
2024年3月期 |
2025年3月期 |
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親会社所有者帰属持分比率(%) |
75.0 |
78.2 |
78.7 |
79.0 |
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時価ベースの親会社所有者帰属持分比率(%) |
119.3 |
108.1 |
155.8 |
143.8 |
|
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) |
0.2 |
0.1 |
0.2 |
0.1 |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) |
269.8 |
337.4 |
255.0 |
269.3 |
(注)1 各指標はいずれも連結ベースの財務数値を用いて、以下の計算式により算出しております。
親会社所有者帰属持分比率(%) 親会社所有者帰属持分÷総資産
時価ベースの親会社所有者帰属持分比率(%) 株式時価総額÷総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) 有利子負債÷キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) キャッシュ・フロー÷利払い
2 株式時価総額は、期末株価終値×自己株式控除後の期末発行済株式数により算出しております。
3 キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
4 有利子負債は、連結財政状態計算書に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
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インダストリアルテープ |
230,513 |
109.6 |
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オプトロニクス |
622,425 |
117.9 |
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ヒューマンライフ |
124,541 |
110.3 |
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その他 |
0 |
18.5 |
|
合計 |
977,480 |
114.9 |
(注)金額は、売価換算値によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2)受注実績
当社グループは、おおむね需要動向から見た見込み生産を行い、それ以外の製品については一部受注生産を行っておりますが、受注生産高の売上高に占める割合の重要性が乏しいため、記載を省略しております。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
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インダストリアルテープ |
351,698 |
105.5 |
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オプトロニクス |
537,481 |
115.9 |
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ヒューマンライフ |
123,203 |
105.6 |
|
その他 |
1,495 |
111.8 |
|
合計 |
1,013,878 |
110.8 |
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対応する割合は、販売実績が総販売実績の100分の10以上の相手が無いため記載を省略しております。
3 当連結会計年度において、報告セグメントの分類に一部変更があります。前年同期比は、当該変更を反映した前連結会計年度の数値に基づき算定しております。
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当連結会計年度(以下「当期」という。)は、売上収益は前連結会計年度(以下「前期」という。)と比べて10.8%増の1,013,878百万円となりました。これは情報機能材料、回路材料等の売上収益が増加したこと等によるものです。
売上原価は、前期比5.8%増の618,365百万円となりました。売上収益に対する売上原価の比率は、前期比2.8ポイント減の61.0%となりました。
販売費及び一般管理費は、前期比3.9%増の151,835百万円となりました。売上収益に対する販売費及び一般管理費の比率は、前期比1.0ポイント減の15.0%となりました。研究開発費は、前期比7.6%増の46,771百万円となりました。売上収益に対する研究開発費の比率は、前期より0.2ポイント減少し4.6%となりました。
以上の結果、営業利益は前期比33.4%増の185,667百万円となりました。
税引前当期利益は前期比33.4%増の185,329百万円となりました。
法人所得税費用は、前期の36,146百万円から、当期は48,021百万円となり、税効果会計適用後の法人税等の負担率は25.9%(前期は26.0%)となりました。
親会社の所有者に帰属する当期利益は、前期比33.7%増の137,237百万円となりました。基本的1株当たり当期利益は、前期比36.0%増の195円74銭となりました。
なお、経営成績の概況及びセグメント別の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 経営成績等の状況の概要」に記載しております。
資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、変化の激しい事業環境下においても継続的に企業価値を向上させていくために、資金の使途を①設備投資、②配当、③M&A、④自己株式取得と順位付けし、経営の目安としています。
当社グループの資金の源泉は、主として自己資金であり、トレジャリーマネジメントシステムを活用し、グループ内資金をタイムリーに漏れなく把握するとともに、各エリアに設置した資金統括拠点へ配当やキャッシュ・プーリングを活用して集約し、資金効率の向上に努めています。
なお、当連結会計年度末の連結借入金総額は前連結会計年度末に比べ109百万円増加し、455百万円となりました。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は363,344百万円となっております。
重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針の要約 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載しております。