E01898 Japan GAAP
前期
5,531.2億 円
前期比
112.7%
株価
2,134 (07/12)
発行済株式数
94,234,171
EPS(実績)
263.70 円
PER(実績)
8.09 倍
前期
644.2万 円
前期比
103.4%
平均年齢(勤続年数)
42.9歳(21.0年)
従業員数
6,061人(連結:20,247人)
当社グループは、HMI製品、シートベルト、スマートシステム、シフトレバー等、主に自動車用部品のメーカーであり、国内においては当社、連結子会社10社及び持分法適用関連会社2社が、海外においては各地に設立した連結子会社29社及び持分法適用関連会社3社が、それぞれ生産・販売を担当しております。
当社グループの主な関係会社のセグメント情報との関連は、次のとおりであります。
<主な関係会社>
日本 …東海理化NExT㈱、㈱サン電材社、東海理化エレテック㈱、㈱東海理化クリエイト、
東海理化サービス㈱、東海理化 Smart Craft ㈱、㈱東海理化アドバンスト、㈱東海理化トウホク、
㈱ミロクテクノウッド
北米 …TRAM㈱、TACマニュファクチャリング㈱、TRIN㈱、TRMI㈱、TRQSS㈱、トウカイリカメキシコ㈱、
TGRテクニカルセンター㈲
アジア…理嘉工業㈱、東海理化(江蘇)汽車部件㈲、佛山東海理化汽車部件㈲、天津東海理化汽車部件㈲、
無錫理昌科技㈲、TRP㈱、トウカイリカアジア㈱、タイシートベルト㈱、
トウカイリカ(タイランド)㈱、トウカイリカ ミンダ インディア㈱、
トウカイリカインドネシア㈱、トウカイリカセイフティインドネシア㈱、ウノミンダリカ㈱
その他…TRBR インダストリア イ コメルシオ㈲、トウカイリカベルギー㈱、TRCZ㈲、TRB㈱
なお、2023年6月1日付でミンダリカ㈱はウノミンダリカ㈱に社名変更いたしました。
また、東風理昌㈲は、2023年12月5日付で会社を清算いたしました。
事業の系統図は次のとおりであります。※画像省略しています。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
(経済状況)
当連結会計年度における世界経済の状況は、コロナ禍からの経済活動の正常化への流れが継続する一方、地政学リスクの高まりや、インフレの加速、金利上昇など様々な要因があり、先行きが不透明な状況となっております。
(自動車業界)
世界の自動車生産台数は、世界的な半導体不足の影響が緩和傾向にある上に、堅調な需要を背景に前年度と比較して増加したものの、コロナ禍以前と同水準の生産台数までは、未だ回復をしておりません。
(取り組み)
当社は、皆様のご支援により、2023年8月30日に創立75周年を迎えることができました。心より感謝申しあげます。当社グループでは、「『安全第一』・『健康第一』の経営の実践」「お客様に選び続けられる品質の提供」「一人ひとりが活躍出来る人財育成と職場環境の改善」「競争力のある製品開発の強化と新ビジネス拡大」「競争を勝ち抜くための生産技術力の強化」「グローバル生産企画構築と生産体制の再編」「将来に向けた全社情報基盤の再構築」「カーボンニュートラルの実現」「環境変化に強い収益基盤づくり」「社会的責任(CSR)の遂行」を年度方針に掲げ、グループ一丸となって継続的に取り組んでまいりました。
主なトピックスは、次のとおりです。
<既存製品>
世界ナンバー1シェアを目指した電気信号で車両のシフト操作を行う「シフトバイワイヤシフター」の米国・インドへの拡販などが主力事業の成長を牽引しております。また、プレス加工においてDX技術を活用したスマート金型機構を実現し、良品率向上とCO2排出量削減に貢献したことが評価され、トヨタ自動車株式会社から「技術開発賞」を受賞しました。
<デジタルキー>
社用車管理の課題を解決する DX サービス「Bqey(ビーキー)」がグッドデザイン賞(主催:財団法人日本産業デザイン振興会)を受賞しました。アルコールチェック記録や日常点検記録などをクラウドで一元管理でき、初期工事不要で後付けできるため、業務DXのバランスがとれた好例だと評価をいただきました。
<新規分野>
自動車事業で培ったスイッチの技術を活用し、eスポーツ向けのゲーミングブランド「ZENAIM(ゼンエイム)」を誕生させ、ロープロファイルキーボードの発売を開始しました。ZENAIMブランドを通して、新たな体験や価値をお客様にお届けできるように取り組んでまいります。
<新会社・新工場設立>
東北地方でのビジネス拡大、モノづくりによる東北への地域貢献を目的として設立された当社子会社である株式会社東海理化トウホクは、2025年1月の生産開始に向けて準備を進めております。また、今後の経済・自動車市場の成長が見込まれているインドにある当社子会社のトウカイリカ ミンダ インディア株式会社では、競争力を一段と強化することをねらいとした新工場が2024年9月頃の生産開始に向けて準備を進めております。
<生産拠点の再編>
北米の当社子会社であるインディアナ州のTRIN株式会社の生産をTACマニュファクチャリング株式会社、TRMI株式会社 (共にミシガン州の当社子会社)へ順次移管し、米国3生産拠点の生産再編を図ります。これにより、工程の集約・近接化などによる生産効率向上と固定費削減を進めて、収益体質の強化を図り、重点市場である北米での更なる競争力強化を実現してまいります。
<SDGsへの取り組み>
自社工場の生産工程から発生するシートベルト端材を活用したペンケースやトートバッグなどの開発、製造、販売するサステナブル&アップサイクルブランド「Think Scrap(シンクスクラップ)」が日本最大級の SDGs 推進フェア「SDGs AICHI EXPO 2023」に参加しました。
<TR SPORTS>
社内の一体感醸成や地域活性化を目的とした「TR SPORTS」は、硬式野球部が第94回都市対抗野球で初のベスト8進出を果たしたことをはじめ、各クラブ活動が感動と勇気を与えました。また、当社所属の車いすテニスプレイヤー小田 凱人(おだ ときと)選手が4大大会で3度の優勝を飾りました。
<健康経営・ダイバーシティの推進>
経済産業省と日本健康会議が共同で実施する「健康経営優良法人 (ホワイト 500)」に5年連続で選定されました。今後も社員参加型のイベントを増やすことで、社員とその家族へ笑顔あふれる活動を通して健康意識を高めていきます。また、愛知県からの委嘱を受け、「あいち女性の活躍プロモーションリーダー」に就任しました。今後も女性の活躍促進に積極的に取り組んでまいります。
<自己株式の取得について>
2023年11月29日開催の取締役会決議に基づき、公開買付けにより、自己株式を取得しました。今後も適切なキャピタルアロケーションを行い、さらなる株主還元と資本効率の向上に努めてまいります。
<当期実績>
当連結会計年度の業績につきましては、連結売上高は623,558百万円と、前連結会計年度に比べ70,434百万円(12.7%)の増収となりました。利益につきましては、連結営業利益は28,822百万円と、前連結会計年度に比べ12,166百万円(73.0%)の増益となりました。連結経常利益は39,592百万円と、前連結会計年度に比べ15,529百万円(64.5%)の増益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は24,850百万円と、前連結会計年度に比べ13,950百万円(128.0%)の増益となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(日本)
客先生産台数の増加などにより、売上高は313,157百万円と、前連結会計年度に比べ42,860百万円(15.9%)の増収となりました。営業損失は、品質費用の発生などにより、△9,819百万円(前連結会計年度比△54百万円)となりました。
(北米)
客先生産台数の増加に加え、原材料の価格高騰分の売価への転嫁が進んだことなどにより、売上高は164,167百万円と、前連結会計年度に比べ30,648百万円(23.0%)の増収となりました。営業利益は、原材料の価格高騰分の回収が進んだことなどにより、9,646百万円と、前連結会計年度に比べ6,299百万円(188.2%)の増益となりました。
(アジア)
円安による為替換算上の影響などにより、売上高は195,839百万円と、前連結会計年度に比べ2,089百万円(1.1%)の増収となりました。営業利益は、合理化努力等により、25,327百万円と、前連結会計年度に比べ2,769百万円(12.3%)の増益となりました。
(その他)
売上高は49,516百万円と、前連結会計年度に比べ9,159百万円(22.7%)の増収となりました。営業利益は、3,569百万円と、前連結会計年度に比べ1,828百万円(105.0%)の増益となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、69,384百万円となり前連結会計年度末より2,890百万円増加いたしました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は前連結会計年度に比べ、26,511百万円増加し、53,266百万円となりました。
これは主に税金等調整前当期純利益が13,312百万円増加した結果であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は前連結会計年度に比べ、22,779百万円増加し、31,474百万円となりました。
これは主に有価証券の売却及び償還による収入が7,700百万円減少した結果であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は前連結会計年度に比べ、16,496百万円増加し、22,574百万円となりました。
これは主に自己株式の取得による支出が14,756百万円増加した結果であります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前年同期比(%) |
日本(百万円) |
250,787 |
15.1 |
北米(百万円) |
162,113 |
22.7 |
アジア(百万円) |
159,907 |
△1.6 |
報告セグメント計(百万円) |
572,808 |
11.7 |
その他(百万円) |
48,289 |
19.7 |
合計(百万円) |
621,097 |
12.3 |
(注)1 金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
b.受注実績
当社グループ(当社及び連結子会社)は、トヨタ自動車株式会社をはじめとして、各納入先より四半期毎及び翌月の生産計画の提示を受け、当社グループ(当社及び連結子会社)の生産能力を勘案して生産計画をたて生産しております。このため、受注実績の記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前年同期比(%) |
日本(百万円) |
249,888 |
15.8 |
北米(百万円) |
163,756 |
23.2 |
アジア(百万円) |
160,812 |
△2.2 |
報告セグメント計(百万円) |
574,457 |
12.0 |
その他(百万円) |
49,101 |
22.8 |
合計(百万円) |
623,558 |
12.7 |
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先 |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
||
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
トヨタ自動車㈱ |
112,852 |
20.4 |
134,196 |
21.5 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高は623,558百万円、営業利益は28,822百万円、経常利益は39,592百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は24,850百万円となりました。
上記の他、当連結会計年度における経営成績の前連結会計年度との比較分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は69,384百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,890百万円増加いたしました。営業活動の結果獲得した資金が53,266百万円と前連結会計年度に比べ26,511百万円増加し、投資活動の結果使用した資金が31,474百万円と前連結会計年度に比べ22,779百万円増加し、財務活動の結果使用した資金が22,574百万円と前連結会計年度に比べ16,496百万円増加しております。
上記の他、各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
b.資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは現在、必要な運転資金及び設備投資資金については、自己資金又は社債発行等により資金調達することとしております。当連結会計年度末において、社債の残高は10,000百万円であります。
当社グループは、今後も営業活動により得られるキャッシュ・フローを基本に将来必要な運転資金及び設備投資資金を調達していく考えであります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
④経営目標の達成状況
当社は、経営目標の達成状況を判断するための客観的指標として営業利益を用いております。目標達成のために、会社別・項目別に収益改善計画を立て、活動に取り組んでおります。2023年4月26日に公表した業績予想と比較しまして、当連結会計年度の連結営業利益は売上高の増加に加え、北米を中心に原材料等の価格高騰分の回収が進んだことなどから、11,822百万円の増益となりました。
|
2024年3月期 (予想) |
2024年3月期 (実績) |
増減 |
増減率(%) |
売上高(百万円) |
570,000 |
623,558 |
53,558 |
9.4 |
営業利益(百万円) |
17,000 |
28,822 |
11,822 |
69.5 |