E02140 Japan GAAP
前期
8,647.2億 円
前期比
109.9%
株価
2,283 (07/12)
発行済株式数
307,833,172
EPS(実績)
132.80 円
PER(実績)
17.19 倍
前期
630.0万 円
前期比
101.4%
平均年齢(勤続年数)
43.0歳(20.0年)
従業員数
4,230人(連結:23,807人)
当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(株式会社小糸製作所)及び子会社、関連会社、その他の関係会社で構成されており、自動車照明器、航空機部品、鉄道車両部品、各種電気機器などの製造・販売、並びにこれに関連した物流などを主たる業務としております。
当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。
なお、次の6区分は「第5 経理の状況 1.(1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
区分 |
主要製品 |
主要会社 |
日本 |
LEDヘッドランプ、前照灯並びに補助灯、標識灯、ハイマウントストップランプ、ハロゲン電球、その他各種小型電球、その他灯具、鉄道車両制御機器、道路交通信号、交通管制システム、道路・トンネル照明、施設照明、住設機器、環境調節装置、航空機部品・電子部品、ヘッドランプクリーナ、鉄道車両シート、輸送業務、保険業務等 |
当社、小糸九州㈱、コイト運輸㈱、アオイテック㈱、静岡電装㈱、日星工業㈱、藤枝オートライティング㈱、静岡ワイヤーハーネス㈱、榛原工機㈱、静岡金型㈱、コイト保険サービス㈱、コイト電工㈱、ミナモト通信㈱、丘山産業㈱ |
北米 |
LEDヘッドランプ、前照灯並びに補助灯、標識灯、ハイマウントストップランプ、ハロゲン電球、その他各種小型電球、その他灯具、ヘッドランプクリーナ等
|
ノースアメリカンライティングインク、ノースアメリカンライティングメキシコエスエーデシーブイ、KPS N.A., INC. |
中国 |
広州小糸車灯有限公司、湖北小糸車灯有限公司、福州小糸大億車灯有限公司 |
|
アジア |
タイコイトカンパニーリミテッド、PT.インドネシアコイト、大億交通工業製造股份有限公司、インディアジャパンライティングプライベートリミテッド、コイトマレーシアエスディエヌビィエッチディ |
|
欧州 |
コイトヨーロッパリミテッド、コイトチェコs.r.o. |
|
その他 |
エヌエーエルドブラジルインドゥストリアイコメルシオデコンポーネンテスジイルミナサンオリミターダ |
(事業系統図)
主な事業の状況の概要図は次のとおりです。
※画像省略しています。
(※)得意先にはその他の関係会社が含まれております。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は以下のとおりであります。
(1)経営成績分析等
当期における経済情勢は、コロナ禍からの回復により経済活動は正常化に向かい、緩やかな回復が見られましたが、各国での物価高騰に対する金融引き締め、中国経済の失速に加え、ウクライナや中東等における地政学的リスクの高まりもあり、先行き不透明な状況で推移しました。
世界の自動車生産台数は、中国でのEV化進展による日本車の販売不振、日本での自動車メーカーの不正問題や北米でのUAWのストライキによる生産・出荷停止などもありましたが、半導体不足の緩和等により、全地域で前期に対し増産となりました。
このような状況のもと、当社の連結売上高は、中国は日本車の減産により減収となりましたが、自動車生産台数の回復、日本や北米を中心とした新規受注、為替換算の影響等により2期連続の過去最高となる9,502億円(前期比9.9%増)となりました。
セグメントの状況は、以下のとおりです。
〔日 本〕
期後半に自動車メーカーの不正問題による生産・出荷停止の影響等がありましたが、半導体不足の緩和や円安による輸出向けの回復により自動車生産台数は増産となったことから、売上高は前期比12.7%増の3,617億円となりました。
〔北 米〕
UAWによるストライキや寒波の影響はありましたが、自動車生産台数の回復や新規受注に加え、為替換算の影響により、売上高は前期比14.5%増の2,865億円となりました。
〔中 国〕
自動車生産台数は、EV化進展によりローカル自動車メーカーの販売が伸び、前期に対し増産となりましたが、日本車の販売不振が継続したことから、売上高は前期比11.5%減の823億円となりました。
〔アジア〕
タイやインドネシアでは、金利上昇等に伴う販売不振により減産となりましたが、インドでは経済成長に伴い需要が増加したこと等から、全体では自動車生産台数は増産となったことや、為替換算の影響等により、売上高は前期比5.3%増の1,533億円となりました。
〔欧 州〕
自動車生産台数の回復や為替換算の影響等により、売上高は前期比19.8%増の498億円となりました。
〔その他〕
自動車生産台数の回復に加え、新規受注や為替換算の影響等により、売上高は前期比26.5%増の164億円となりました。
利益につきましては、得意先に起因する生産・出荷停止の影響に加え、各国でのインフレ、北米を中心とした雇用情勢ひっ迫による人件費高騰の影響等がありましたが、日本・北米等での増収効果に加え、グループ一丸となった生産性改善など、合理化活動の推進等により、営業利益は前期比19.5%増の559億円、経常利益は同30.4%増の632億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同37.8%増の408億円となりました。
(2)財政状態分析等
当期末の資産の残高は、自己株式の取得により現金及び預金が減少したものの投資有価証券が増加したこと等から、前期末に比べ596億円増加の9,655億円となりました。
負債の残高は、株価の上昇等により繰延税金負債が増加したこと等から、前期末に比べ109億円増加の2,463億円となりました。
純資産の残高は、円安により為替換算調整勘定が増加したこと等から、前期末に比べ487億円増加の7,192億円となりました。
(3)キャッシュ・フロー分析等
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ112億円減少し、1,345億円(前連結会計年度末比7.7%減)となりました。なお、投資等に係る所要資金につきましては、自己資金及び借入金をもって充当いたしました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益594億円、減価償却費440億円を主体に1,091億円となり、法人税等を支払った結果、963億円(前年同期は597億円)の資金を確保いたしました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の払戻による収入1,455億円に対し、定期預金の預入による支出1,390億円、設備投資371億円等を実施した結果、501億円の支出(前年同期は715億円の支出)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得350億円、配当金等の支払い142億円等を実施した結果、596億円の支出(前年同期は132億円の支出)となりました。
なお、当社グループの資金需要のうち主なものは、材料費、人件費、研究開発費及び設備投資資金です。これらの資金需要につきましては、自己資金及び銀行借入金を充当しており、銀行借入については必要資金を精査し、不測の事態に備え、必要な借入枠増枠やその検討等を進めております。
(4)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、連結会計年度末における資産、負債の金額及び連結会計年度における収益、費用の金額に影響を与える重要な会計方針及び各種引当金等の見積り方法(計上基準)につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。また、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
(5)生産、受注及び販売実績
①生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前年同期比(%) |
日本(百万円) |
552,290 |
113.6 |
北米(百万円) |
278,268 |
114.1 |
中国(百万円) |
84,868 |
88.7 |
アジア(百万円) |
157,474 |
103.3 |
欧州(百万円) |
49,408 |
118.3 |
その他(百万円) |
17,365 |
135.4 |
合計(百万円) |
1,139,674 |
110.4 |
(注)金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
②受注実績
当社グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、同種の製品であっても構造・形式等は必ずしも一様ではありません。また自動車照明器は自動車メーカーの組付用が大部分で、各納入先より2~3ヶ月前より指定車種の生産計画の内示を受け生産予想をたてますが、実際の納入は、メーカーの翌日または旬日に合わせた指示により、ライン納入している状況であります。従って内示と実際とは異なる場合もあり、受注高及び受注残高を算出することは困難であります。また補修品については、販売計画に基づき見込み生産を行っております。
なお、連結子会社コイト電工㈱は、受注による営業活動が主体となっており、その受注高及び受注残高は次のとおりであります。
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
日本 |
39,879 |
114.6 |
19,164 |
146.5 |
③販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
前年同期比(%) |
日本(百万円) |
361,784 |
112.7 |
北米(百万円) |
286,582 |
114.5 |
中国(百万円) |
82,351 |
88.5 |
アジア(百万円) |
153,317 |
105.3 |
欧州(百万円) |
49,802 |
119.8 |
その他(百万円) |
16,457 |
126.5 |
合計(百万円) |
950,295 |
109.9 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先 |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
||
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
トヨタ自動車㈱ |
121,715 |
14.1 |
128,424 |
13.5 |