E02905 Japan GAAP
前期
325.5億 円
前期比
107.5%
株価
1,589 (05/09)
発行済株式数
13,478,960
EPS(実績)
95.19 円
PER(実績)
16.69 倍
前期
631.9万 円
前期比
98.9%
平均年齢(勤続年数)
45.0歳(15.0年)
従業員数
145人(連結:753人)
当社グループは、株式会社オーハシテクニカ(当社)及び子会社13社、関連会社2社により構成され、事業は、エンジン関連部品、車体組立用部品、ブレーキ関連部品、EV関連等の「自動車関連部品」及び「その他関連部品」の製造、販売、加工技術開発並びに物流業務を行っております。
国内では、当社は「自動車関連部品」及び「その他関連部品」の販売及び加工技術開発、オーハシ技研工業株式会社、株式会社テーケー及び株式会社ナカヒョウは「自動車関連部品」の製造、販売、株式会社オーハシロジスティクスは当社グループの物流部門を担っております。
海外においては、OHASHI TECHNICA U.S.A.,INC.、OHASHI TECHNICA U.S.A. MANUFACTURING,INC.、OHASHI TECHNICA MEXICO,S.A.DE C.V.、大橋精密件(上海)有限公司、大橋精密件制造(広州)有限公司、広州大中精密件有限公司、大橋精密電子(上海)有限公司、OHASHI TECHNICA(THAILAND)CO.,LTD.、OHASHI SATO(THAILAND)CO.,LTD.、OHASHI TECHNICA UK,LTD.、台灣大橋精密股份有限公司の11社が事業を展開しております。
事業内容及び当社と子会社並びに関連会社の当該事業に係る位置付けは以下のとおりであります。
当社グループの事業に係る位置付けは次のとおりであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症再拡大による中国でのロックダウンの影響、ロシアのウクライナ侵攻による資源価格・エネルギー価格の高騰と消費者物価の上昇、急激な為替変動等により、引続き先行き不透明な情勢が続きました。
当社グループの事業分野であります自動車業界におきましては、半導体不足を主因とする自動車メーカーの生産調整が継続したことにより、日系自動車メーカーのグローバル生産台数はほぼ前年並みに留まり、コロナ禍以前の水準への回復には至りませんでした。
このような環境下、当社グループは当連結会計年度を初年度とする4か年の「中期経営計画~Mission2025~」をスタートし、グループの四つの基本機能である開発機能、製造機能、調達機能、グローバル機能の一層の強化による「経済的価値の追求」と、環境・社会・ガバナンスの重要課題における「社会的価値の創造」に資する具体的施策の取組みを開始いたしました。
こうした中、当連結会計年度の連結売上高は、得意先自動車メーカー各社の生産調整、及び一部の商用車メーカーの減産の影響があったものの、新規受注品の売上寄与や為替の円安による為替換算でのプラス影響もあり、34,974百万円(前年同期比7.5%増)となりました。一方、連結営業利益については、国内部門での減収に加え、原材料価格の高騰や海上輸送費の高止まり、人的投資等のESG関連費用の増加により、2,061百万円(前年同期比9.3%減)となりました。また経常利益は2,396百万円(同5.5%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、国内連結子会社の収益性悪化に伴い「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき減損損失410百万円を計上し、1,283百万円(同28.4%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。(セグメント売上高は、外部顧客に対するものであり、セグメント利益は、当期連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。)
〔日本〕
新規受注品の売上寄与はあったものの、半導体不足及び東南アジア、中国からの部品供給の停滞を主因とする得意先自動車メーカーの生産調整、一部の商用車メーカーの減産の影響により、売上高は17,592百万円(前年同期比1.3%減)となりました。セグメント利益は、売上の減少、仕入価格・原材料価格高騰の影響により、621百万円(前年同期比52.7%減)となりました。
〔米州〕
半導体及びその他部品の供給不足による得意先自動車メーカーの生産調整が継続したものの、新規受注の売上寄与や円安に伴う為替換算のプラス影響により、売上高は8,099百万円(前年同期比22.4%増)となりました。セグメント利益は、原材料価格の高騰、人手不足による採用関連費用の増加等により、275百万円(前年同期比8.9%減)となりました。
〔中国〕
半導体及びその他部品の供給不足、及び新型コロナウイルス感染症拡大に伴う上海を始めとする各地でのロックダウンの影響による得意先自動車メーカーの生産停止・生産調整の影響はあったものの、円安に伴う為替換算のプラス影響により、売上高は5,031百万円(前年同期比4.7%増)となりました。セグメント利益は、原材料価格の高騰等により、469百万円(前年同期比15.4%減)となりました。
〔アセアン〕
半導体及び部品供給不足の影響は比較的軽微であり、主要得意先自動車メーカーの生産回復と新規受注品の売上寄与により、売上高は2,961百万円(前年同期比22.4%増)となりました。セグメント利益は、売上増加により、478百万円(前年同期比20.1%増)となりました。
〔欧州〕
半導体及び部品供給不足が自動車メーカーの生産計画に影響を与えてはいるものの、主要得意先への売上増加と取引条件の改善により、売上高は1,289百万円(前年同期比47.8%増)となりました。セグメント利益は、174百万円(前年同期はセグメント損失120百万円)となりました。
〔台湾〕
台灣大橋精密股份有限公司は、グループ間取引のみのため、外部顧客への売上高はありません。
グループ会社向けの輸出は減少しましたが、セグメント利益は、輸出条件の見直し等により34百万円(前年同期はセグメント損失42百万円)となりました。
当連結会計年度末における資産の残高は、前連結会計年度末比297百万円増加し、43,649百万円となりました。これは主として、現金及び預金、固定資産の減損による減少がありましたが、受取手形、売掛金及び契約資産、投資有価証券が増加し、固定資産への投資を行ったことによるものであります。
負債の残高は、前連結会計年度末比1,819百万円減少し、8,084百万円となりました。これは主として、支払サイトの短縮により、電子記録債務が減少したことによるものであります。
純資産の残高は、前連結会計年度末比2,116百万円増加し、35,565百万円となりました。これは主として、配当金の支払、自己株式の取得がありましたが、為替換算調整勘定、その他有価証券評価差額金の増加や、親会社株主に帰属する当期純利益の計上によるものであります。なお、自己株式は、取得により391百万円増加しましたが、既存保有分の消却により672百万円減少し、287百万円となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ388百万円減少し、19,820百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、601百万円の資金の増加(前連結会計年度は567百万円の増加)となりました。
これは主に、支払サイトの短縮による仕入債務の減少2,091百万円や法人税等の支払額863百万円がありましたが、税金等調整前当期純利益を2,033百万円計上したことや減価償却費を899百万円計上したことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、734百万円の資金の減少(前連結会計年度は992百万円の減少)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得763百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、1,314百万円の資金の減少(前連結会計年度は1,664百万円の減少)となりました。
これは主に、配当金の支払804百万円及び自己株式の取得390百万円によるものであります。
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は実際原価によっております。
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は仕入価格によっております。
(c) 受注実績
当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
(d) 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
2.当連結会計年度における販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、当該割合が10%未満であるため記載を省略しております。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
・経営成績
(売上高)
当連結会計年度における売上高は34,974百万円(前年同期比7.5%増)となりました。国内では、新規受注品の売上寄与はあったものの、半導体不足を主因とする得意先自動車メーカーの生産調整、一部の商用車メーカーの減産の影響により、売上高は17,592百万円(同1.3%減)となりました。海外では、半導体の供給不足による得意先メーカーの生産調整、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う上海を始めとする中国各地でのロックダウンの影響による得意先自動車メーカーの生産停止・生産調整の影響はあったものの、アセアンでの生産回復及び欧州での主要取引先への売上増加と取引条件の改善、各拠点における新規受注品の寄与及び円安に伴う為替換算のプラス影響により、米州は8,099百万円(同22.4%増)、中国は5,031百万円(同4.7%増)、アセアンは2,961百万円(同22.4%増)、欧州は1,289百万円(同47.8%増)となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は、主に海外における売上高の増加により利益額が増加しましたが、国内における仕入価格・原材料価格高騰や物流費の高止まりにより利益率は低下し、7,868百万円(同2.5%増)、売上総利益率は22.5%(同1.1%減)となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、主に人的投資等のESG関連費用の増加により、5,806百万円(同7.4%増)となりました。また、売上高販管費比率は16.6%(同0.0%減)となりました。
(営業利益)
当連結会計年度における営業利益は、上記の売上総利益率の低下と販売費及び一般管理費の増加により、2,061百万円(前連結会計年度比9.3%減)、営業利益率は5.9%(同1.1%減)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における経常利益は、主に営業利益の減少により2,396百万円(同5.5%減)、経常利益率は6.9%(同0.9%減)となりました。
(特別利益、特別損失及び親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における特別損失は、連結子会社であるオーハシ技研工業株式会社が保有する固定資産に係る減損損失の計上等により、412百万円となりました。
当連結会計年度における当期純利益は1,306百万円(同27.7%減)となりました。主な減少要因は営業利益の減少及び特別損失の計上によるものです。
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は1,283百万円(同28.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益率は3.7%(同1.8%減)となりました。
なお、報告セグメント別の業績は「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
・財政状態
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末比297百万円増加し、43,649百万円となりました。これは主に現金及び預金、減損損失の計上による固定資産の減少がありましたが、受取手形、売掛金及び契約資産の増加、半導体の供給不足による得意先自動車メーカーの生産調整による仕掛品、原材料及び貯蔵品の増加等によるものです。
セグメント別では、国内では、主に現金及び預金、評価損の計上による関係会社株式の減少により、前連結会計年度末比4,901百万円減少し、27,406百万円となりました。海外では、米州で前連結会計年度末比1,442百万円増加し10,261百万円、中国で前連結会計年度末比468百万円増加し7,251百万円、アセアンで前連結会計年度末比797百万円増加し4,504百万円、欧州で前連結会計年度末比114百万円減少し1,135百万円、台湾で前連結会計年度末比111百万円増加し、587百万円となりました。
(負債)
負債は、前連結会計年度末比1,819百万円減少し、8,084百万円となりました。これは主に、支払サイトの短縮により、電子記録債務が減少したことによるものであります。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末比2,116百万円増加し、35,565百万円となりました。これは主に、配当金の支払、自己株式の取得がありましたが、親会社株主に帰属する当期純利益の計上に加え、為替換算調整勘定、その他有価証券評価差額金の増加によるものであります。なお、自己株式は、取得により391百万円増加しましたが、既存保有分の消却により672百万円減少し287百万円となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3.事業等のリスク」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載のとおりであります。
当社グループの主要な資金需要は、販売のための商品仕入、製品製造のための材料費、労務費、経費、販売費及び一般管理費等の営業費用並びに当社グループの設備、改修等に係る投資であります。
当社グループの持続的な成長・企業価値の向上を図るためには、グローバル事業体制の拡充、強みのある製造基盤の構築を実現するための資本投下、製造設備の強化、M&Aを含めた投資等の検討が不可欠と考えております。
中長期的な経営戦略に沿った開発・製造機能の強化、特にグループ製造拠点の生産能力拡大のための設備投資と主要調達先との戦略的資本提携に資金の投入を行う方針です。また、安定的な還元と積極的な資本政策についても引続き取り組んでまいります。
これらの資金需要につきましては、自己資金を中心に対応していくこととしております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
この連結財務諸表の作成において、経営者は、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定の設定を行っておりますが、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。見積り及びその基礎となる仮定は、継続して見直され、会計上の見積りの変更による影響は、その見積りが変更された会計期間及び影響を受ける将来の会計期間において認識されます。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち重要なものは「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」、個別財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち重要なものは「第5 経理の状況 2.財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。