E03977 Japan GAAP
前期
799.1億 円
前期比
100.5%
株価
4,655 (07/12)
発行済株式数
15,465,600
EPS(実績)
486.14 円
PER(実績)
9.58 倍
前期
871.9万 円
前期比
95.8%
平均年齢(勤続年数)
33.0歳(6.0年)
従業員数
192人(連結:404人)
当社グループは、当社及び子会社11社により構成されており、事業はマンションの開発分譲を中心として、マンションの管理事業、賃貸関連事業、電力供給事業、建設・リフォーム事業、不動産の仲介・買取再販事業、戸建分譲事業、宿泊施設の運営・管理事業、不動産証券化事業、デジタルマーケティング事業、マンション・ビルの清掃事業、ビルメンテナンス事業等を行っております。
事業内容と当社及び子会社の位置づけは、次のとおりであります。
区分 |
主要な事業内容 |
主要な会社 |
不動産販売事業 |
マンションの分譲事業 |
エスリード株式会社(当社) |
その他事業 |
マンションの賃貸事業 |
エスリード株式会社(当社) |
|
マンションの管理事業 |
エスリード建物管理株式会社 |
|
マンションの賃貸管理事業 |
エスリード賃貸株式会社 |
|
電力供給事業 |
綜電株式会社 |
|
建設・リフォーム事業 |
イー・エル建設株式会社 |
|
不動産の仲介・買取再販事業 |
エスリードリアルティ株式会社 |
|
戸建分譲事業 |
エスリードハウス株式会社 |
|
デジタルマーケティング事業 |
デジメーション株式会社 |
|
宿泊施設の運営・管理事業 |
エスリードホテルマネジメント株式会社 |
|
不動産証券化事業 |
エスリード・アセットマネジメント株式会社 |
|
マンション・ビルの清掃事業 |
Eクリーンアップ株式会社 |
|
ビルメンテナンス事業 |
南都ビルサービス株式会社 |
(注)上記の他、親会社として株式会社森トラスト・ホールディングス、森トラスト株式会社があります。
親会社の森トラスト株式会社は、不動産開発、ホテル経営及び投資事業を営んでおります。また、森トラスト株式会社の親会社である株式会社森トラスト・ホールディングスは、グループ会社の株式保有を行っております。
なお、事業内容と当社グループ及び親会社(株式会社森トラスト・ホールディングス、森トラスト株式会社)の位置づけは、次のとおりであります。
※画像省略しています。
文中の将来に関する事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類感染症への移行による各種規制の緩和等から、社会経済活動の正常化が進み、緩やかな回復傾向にあります。一方、ウクライナ情勢等を巡る地政学的リスクの長期化や急激な為替変動等、わが国経済の先行きは依然として不透明な状況が続いています。
当社グループの属する不動産業界においては、用地代・建築コストの値上がりに伴うマンション販売価格の上昇が長く続いているものの、住宅ローン金利が低水準で推移していること、政府による住宅ローン減税政策が続いていることなどから、住宅需要は横ばいの圏内で推移しました。
マンション分譲事業においては、従来の個人・法人顧客に加えて国内外の機関投資家など充実した出口戦略等により、マンションの販売・引渡は順調に推移しました。この結果、2024年3月期に完成した新築分譲マンションを完売し、2017年3月期から8期連続で「完成在庫0」(※)という確かな実績を積み上げることができました。※各連結会計年度末において竣工済かつ未契約の住戸がゼロ(日刊不動産経済通信2024年4月2日号)
また、マンション周辺事業においては、良質な維持管理サービスが選ばれるマンションづくりに貢献し、良質なマンションの供給がマンション周辺事業の収益拡大に貢献するという従来からの好循環を、さらに加速させることができました。
これらの結果、当社は創業以来最高の売上高・経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益を達成しました。連結売上高は802億86百万円(前期比0.5%増)、連結営業利益は116億31百万円(前期比22.7%増)、連結経常利益は113億46百万円(前期比21.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は75億18百万円(前期比22.3%増)となりました。
当社グループは、経営目標の達成状況を判断するための客観的な指標として経常利益を採用しています。当連結会計年度における経常利益の実績は113億46百万円となり、期初に公表した業績予想の113億円を上回ることができました。
② セグメント別販売実績
(1)不動産販売事業
不動産販売事業の中でもマンション分譲事業においては、底堅い住宅需要に加え、従来の個人・法人顧客に加えて国内外の機関投資家など充実した出口戦略等により、マンションの販売・引渡が好調に推移した結果、外部顧客への売上高595億42百万円(前期比1.4%増)、セグメント利益は101億91百万円(前期比24.3%増)となりました。
(2)その他事業
既存のマンション周辺事業においては、外部顧客への売上高は207億44百万円(前期比2.0%減)、セグメント利益は35億48百万円(前期比7.1%増)となりました。
③ 不動産販売事業における販売実績
最近2連結会計年度の不動産販売事業の販売実績は次のとおりであります。
区分 |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
||||
物件名 |
引渡戸数 |
金額(千円) |
物件名 |
引渡戸数 |
金額(千円) |
|
中高層住宅 |
エスリード京都梅小路公園 |
93 |
4,794,612 |
エスリード大阪リエート |
153 |
2,721,249 |
エスリード新栄グランラグジェ |
251 |
4,536,100 |
ファステート難波デラックス |
168 |
2,681,753 |
|
グランドパレス草津 |
112 |
4,389,336 |
エスリード新栄グラティア |
144 |
2,615,886 |
|
エスリード西大寺ザ・レジデンス |
75 |
3,203,498 |
エスリード箕面船場阪大前 |
43 |
2,487,587 |
|
エスリード大須プレシア |
157 |
2,851,557 |
エスリード大阪プライムゲート |
144 |
2,429,495 |
|
エスリードレジデンス大阪本町 |
138 |
2,512,000 |
エスリードレジデンス大阪難波 |
140 |
2,370,000 |
|
エスリード生駒ザ・レジデンス |
49 |
2,284,752 |
エスリードレジデンス大阪天王寺 |
126 |
2,320,000 |
|
エスリードレジデンス大阪福島 |
115 |
2,040,850 |
エスリード住吉公園グラース |
54 |
2,171,272 |
|
エスリード神戸大倉山ヒルズ |
118 |
1,957,730 |
エスリード大阪デュアルゲート |
119 |
2,092,624 |
|
エスリードレジデンス弁天町グランデ |
120 |
1,790,000 |
エスリード住道ザ・プレイス |
48 |
2,080,444 |
|
その他 |
1,434 |
25,563,275 |
その他 |
1,505 |
28,042,738 |
|
小計 |
2,662 |
55,923,714 |
小計 |
2,644 |
52,013,053 |
|
中古マンション |
10 |
135,338 |
中古マンション |
63 |
1,175,454 |
|
学生寮 |
- |
- |
学生寮 |
154 |
2,325,000 |
|
土地建物 |
土地建物 |
- |
1,633,020 |
土地建物 |
- |
2,456,634 |
その他 |
- |
- |
1,136,957 |
- |
- |
1,824,312 |
|
合計 |
- |
58,829,030 |
合計 |
- |
59,794,455 |
(注)区分「その他」は一部の棚卸資産から収受した賃貸料収入等であります。
④ 不動産販売事業における契約実績
最近2連結会計年度の不動産販売事業の契約実績は次のとおりであります。
区分 |
前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) |
||||||
期中契約高 |
期末契約残高 |
期中契約高 |
期末契約残高 |
|||||
戸数 |
金額(千円) |
戸数 |
金額(千円) |
戸数 |
金額(千円) |
戸数 |
金額(千円) |
|
中高層住宅 |
3,642 |
71,838,163 |
2,339 |
42,710,136 |
3,220 |
65,863,120 |
2,698 |
53,059,748 |
土地建物 |
- |
1,633,020 |
- |
- |
- |
2,456,634 |
- |
- |
計 |
3,642 |
73,471,183 |
2,339 |
42,710,136 |
3,220 |
68,319,754 |
2,698 |
53,059,748 |
⑤ 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて330億86百万円増加して1,689億54百万円となりました。これは主に現金及び預金の減少103億10百万円、販売用不動産の増加251億55百万円、仕掛販売用不動産の増加146億36百万円によるものです。
(負債)
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べて271億79百万円増加して1,020億81百万円となりました。これは主に1年内返済予定の長期借入金の減少60億28百万円、長期借入金の増加287億48百万円、電子記録債務の増加26億30百万円によるものです。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べて59億7百万円増加して668億73百万円となりました。この結果、自己資本比率は39.6%となりました。
⑥ キャッシュ・フローの状況
(1)キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ103億10百万円減少し、当連結会計年度末には157億16百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果減少した資金は322億13百万円(前年同期は128億60百万円の減少)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益113億43百万円、棚卸資産の増加397億91百万円、法人税等の支払額42億58百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は6億3百万円(前年同期は48億19百万円の減少)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出5億56百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果増加した資金は225億6百万円(前年同期は167億8百万円の増加)となりました。これは主に長期借入れによる収入496億21百万円、長期借入金の返済による支出269億1百万円によるものです。
(2)キャッシュ・フロー指標の推移
|
2022年3月期 |
2023年3月期 |
2024年3月期 |
自己資本比率 |
48.7% |
44.9% |
39.6% |
時価ベースの自己資本比率 |
22.6% |
25.0% |
32.3% |
キャッシュ・フロー対 |
- |
- |
- |
インタレスト・カバレッジ・レシオ |
- |
- |
- |
(注)各指標の基準は以下のとおりであります。いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
1)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
2)株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
3)営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いにつきましては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
4)各期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率とインタレスト・カバレッジ・レシオにつきましては、営業キャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(1) 当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績
「(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
(2) 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(1)当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ⑥ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(2) 当社グループの資本の財源及び資金の流動性
(契約債務)
2024年3月31日現在の契約債務の概要は次のとおりであります。
|
年度別要支払額(千円) |
||||
|
合計 |
1年以内 |
1年超3年以内 |
3年超5年以内 |
5年超 |
短期借入金 |
3,660,000 |
3,660,000 |
- |
- |
- |
社債 |
500,000 |
- |
500,000 |
- |
- |
長期借入金 |
81,176,863 |
18,287,392 |
45,697,662 |
11,887,940 |
5,303,869 |
リース債務 |
1,288,834 |
135,943 |
251,190 |
234,119 |
667,580 |
合計 |
86,625,697 |
22,083,335 |
46,448,852 |
12,122,059 |
5,971,449 |
上記の表において、連結貸借対照表の1年内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。
(財務政策)
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、不動産販売事業における事業用地の取得を目的とした資金であります。事業用地は、その取得から物件の竣工まで約2年程度と比較的長期間にわたる資金回収が前提となっております。このような中でマンションプロジェクトの始まりである開発用地の取得段階においては金融機関からの借入を前提としつつも、迅速な意思決定によって同業他社との競争優位を図るべく手許資金での用地取得が可能となるよう一定以上の資金水準を保っております。当該資金のうち、借入による資金調達に関しましては、主として変動金利の長期借入金で調達しております。
また、マンション竣工後の資金回収サイクルを最短化すべく「完成在庫0」を基本とした物件の早期完売体制を構築し、建築コストを含めたマンションプロジェクトの資金回収を当該マンションの販売代金で賄うことを前提とした健全な財務体質の追求を図っております。
一方、マンション周辺事業及び当社グループ全体においても、新規事業をはじめさまざまな事業拡大に向けた積極的かつ機動的な意思決定を行うべく一定以上の資金水準を維持することとしており、余剰資金は必要に応じてグループ間融資を行うなど、グループ資金マネジメントにより効率的な活用に努めております。
上記の財務政策は当連結会計年度においても継続しており、新型コロナウイルス感染症による影響はありません。
加えて、株主還元については安定した配当政策の実施を基本方針とし、成長投資や必要な手許資金を考慮した上で決定しております。
なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は157億16百万円であります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。