売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E24340 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当第3四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

①経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間(2023年7月1日~2024年3月31日)における我が国経済は、正常化が進む社会活動に伴い、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果、インバウンド需要の持ち直し等により緩やかな回復傾向にあります。一方で、世界的な金融引締めや中国経済の動向、緊迫化する中東地域をめぐる情勢等による国内景気への影響が懸念されており、物価上昇や為替動向、市場の先行き動向には依然注視していく必要があります。

当社グループが属する不動産業界において、首都圏の分譲マンション市場は、供給戸数は2023年からやや減少傾向にありますが、価格が地価や建築費の高騰などを要因として高水準で推移する中、堅調な契約率を保っております。2023年4月~2024年3月(2023年度)の首都圏における供給戸数は26,798戸、平均価格は7,566万円(㎡単価115.1万円)、都区部においては平均価格が1億464万円(㎡単価161.1万円)となり最高値を更新しました(不動産経済研究所資料参照)。不動産投資市場は、2023年4月~12月における国内の不動産投資額が前年同期比の約40%増を記録し、円安と低金利を背景に好調に推移しております。

このような状況下当社グループでは、所有物件の開発、売却に努め分譲マンション3物件と収益物件12物件の売却引渡を行いました。また、首都圏を中心とした分譲及び収益物件用地の仕入れを強化しております。

ホテル業界におきましては、国内需要は活発に推移しており、訪日外国人観光客数は2024年3月において、300万人超となり新型コロナ感染症拡大以前の2019年の同月比を上回るまで回復しております(観光庁調べ)。当社グループにおきましても、昨年春に営業再開いたしました施設の稼働も回復傾向に推移しております。また、京都ホテル案件2物件を売却しております。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間における当社グループの業績は、売上高23,359百万円(前年同四半期比26.7%増)、営業利益2,122百万円(前年同四半期比284.2%増)、経常利益1,565百万円(前年同四半期は経常利益65百万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,555百万円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純利益は65百万円)となりました。

当第3四半期連結累計期間におけるセグメントの業績は、以下のとおりであります。

 

[分譲マンション事業]

分譲マンション事業におきましては、「ウィルローズ府中宮町」「ウィルローズ横浜鶴見」「ウィルローズ大宮Kan」等合計148戸の引渡しを行いました。

以上の結果、当セグメントにおける業績は、売上高7,614百万円(前年同四半期は売上高-百万円)、営業利益971百万円(前年同四半期は営業損失217百万円)となりました。

[収益物件事業]

収益物件事業におきましては、「八丁堀Ⅲプロジェクト」、「大森プロジェクト」、「松濤プロジェクト」等、収益物件12物件の引渡しを行いました。

以上の結果、当セグメントにおける業績は、売上高13,127百万円(前年同四半期比0.6%増)、営業利益1,653百万円(前年同四半期比14.4%減)となりました。

[販売代理事業]

販売代理事業におきましては、当社グループ開発及び他社開発物件の販売代理を行い、地域別の引渡実績は、東京都区部48物件74戸、東京都下8物件78戸、神奈川県5物件54戸、埼玉県4物件45戸、千葉県4物件5戸、合計69物件256戸となりました。

以上の結果、当セグメントにおける業績は、売上高838百万円(前年同四半期比102.0%増)、営業利益476百万円(前年同四半期比531.6%増)となりました。

[建物管理事業]

建物管理事業におきましては、2024年3月31日現在のマンション管理戸数が3,981戸となります。

以上の結果、当セグメントにおける業績は、売上高367百万円(前年同四半期比4.6%増)、営業利益46百万円(前年同四半期比41.7%増)となりました。

 

[ホテル事業]

ホテル事業におきましては、京都におけるホテル運営及び京都プロジェクト2物件の引渡しなどを行いました。

以上の結果、当セグメントにおける業績は、売上高2,048百万円(前年同四半期比55.2%減)、営業利益311百万円(前年同四半期は営業損失535百万円)となりました。

[その他]

その他としましては、不動産賃貸事業等による収入であります。

以上の結果、当セグメントにおける業績は、売上高7百万円(前年同四半期比87.7%減)、営業利益3百万円(前年同四半期は営業損失3百万円)となりました。

 

②財政状態の状況

当第3四半期連結会計期間末における資産は、前連結会計年度末に比べ11,632百万円増加し44,876百万円となりました。負債については前連結会計年度末から10,075百万円増加し38,027百万円となりました。また、純資産については前連結会計年度末から1,556百万円増加し6,849百万円となりました。前連結会計年度末からの主な変動要因は以下のとおりであります。

資産の主な変動要因については、物件の仕入により仕掛販売用不動産が13,019百万円増加、物件の引渡により販売用不動産が1,807百万円減少したことによるものであります。

負債の主な変動要因については、有利子負債が10,763百万円増加したことによるものであります。

また、純資産の主な変動要因としては、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により利益剰余金が1,555百万円増加したことによるものであります。

 

 

(2)経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

該当事項はありません。

 

(5)従業員数

第2四半期会計期間において、連結子会社(株式会社グローバル・エルシード及び株式会社グローバル・キャスト)との吸収合併により、当社の従業員が50名増加し69名となり、当第3四半期会計期間において1名減少し68名となりました。

 

(6)経営成績に重要な影響を与える要因

当社グループでは、分譲マンション事業、収益物件事業、販売代理事業及びホテル事業におきましては、物件の引渡時を売上計上時期としております。大規模プロジェクトや利益水準の高いプロジェクト等により、ある特定の時期に収益が偏重する可能性があります。また、法規制の強化等による建築確認申請の許認可下付までの期間の長期化、建築工事工程の長期化、建築コストの増加や、天災等不測の事態による工事遅延等が発生し、物件の引渡時期が期末を越えて遅延した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、これらのリスクを十分に認識した上で、可能な限りの対策を実施してまいります。