売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E36312 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

 当第2四半期累計期間における我が国経済は、5月に新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行後、内需が緩やかに回復しつつあります。一方で、エネルギー価格の高騰や円安進行による物価の上昇など、景気の先行きは不透明な状況が続いています。

 このような状況の中、当社は「独自の技術とノウハウを開発し、地域社会にとって価値のある新しいインターネットサービスを提供する」という企業理念のもと、インターネットを通じて「地域社会の活性化」を行うことを使命とし、日々、事業活動を行っています。

 当第2四半期累計期間において、当社が保有する「SURFPOINT™」データベース及び「SURFPOINT™」をweb上で利用できる「どこどこJP」の機能強化・価値向上を中心に取り組んでまいりました。この中で、生成AIのChatGPTとの連携、自宅、会社、店舗の無線LANや公衆無線LANサービスなどのWifiスポット情報の追加など、新たな分野への対応にも取り組んで、特許を出願いたしました。今後も引き続き、技術力や企業価値の向上に努めていきます。

 

 これらの結果、当第2四半期累計期間の売上高は363,346千円(前年同四半期比4.2%減)、営業利益は39,024千円(前年同四半期比46.5%減)、経常利益は39,442千円(前年同四半期比46.3%減)、四半期純利益は26,955千円(前年同四半期比45.8%減)となりました。

 

 セグメント別の状況は次のとおりです。

 

(IP Geolocation事業)

 IPアドレスに様々な情報を紐づけしたデータベースの利用サービスである「SURFPOINT™」及び、webサイトを訪問した企業のリスト化や経路分析などの本格的なウェブ解析を簡単に行うことのできる「らくらくログ解析」は、既存の取引先に安定的な継続利用をしていただいており、この2つのサービスの売上高は堅調に推移しております。12月には「SURFPOINT™」において、企業情報やWifiスポット等の情報量を増やした結果、全体の容量は14万件から18.3万件に増加しており、これを受けて金融関連サービスやメディア関連企業へのアプローチを強化し、複数の引き合い案件も獲得しつつあります。

 「SURFPOINT™」をweb上で利用できる「どこどこJP」は、前第2四半期累計期間と比較して顧客数は減ったものの売上高は増加しました。これは、2023年1月に実施した価格改定と、Google社が提供するアクセス状況の解析ツールであるGA4(Google Analytics 4)設定やwebサイトアクセス解析レポートなどの作成支援サービスの積極的な受注活動の効果によるものであります。また、前事業年度より提供を開始している、自社サイトへアクセスした企業の情報が管理画面で表示できるBtoBアクセス企業レポートに加えて、Wifiアクセスレポート機能とChatGPTによる分析機能を付加したことで、解約数の増加の歯止めに効果をあげることができました。今後は、webサイトの作成で多く利用されているコンテンツ管理マネージャ(CMS)のWordPressに、店舗管理プラグインを提供するなど、更なる機能追加を積極的に行うことでサービスの品質向上を行って解約防止に努めると共に、2023年8月にリリースした無料プランの有償化に向けた販売促進活動、有力販売代理店への営業支援を強化し、新規顧客開拓に積極的に取り組んでまいります。

 インターネットユーザーのIPアドレスから位置情報や気象情報等を判定するターゲティング広告配信サービスである「どこどこad」は前第2四半期累計期間と比較し売上高が大きく減少しましたが、これはシステムの不具合による広告配信数の減少と前事業年度に獲得できたような大型案件の受注に至らなかったことによるものであります。不具合については、すでに対応済みであり、今後は機能の安定化とさらなる顧客獲得に努めてまいります。

 「web制作・各種受託開発」は、大型のwebサイトリニューアル案件の受注とwebベースでの非接触型スタンプラリーのサービスである「てくてくスタンプ」が堅調に推移し、前年同期と比べ売上高が増加しました。今後は「てくてくスタンプ」で無料プランの提供も行い、YouTuberによるスタンプラリー体験動画をYouTubeで紹介し、認知度の向上と売上増に取り組みます。

 

 これらの結果、当第2四半期累計期間における同事業の売上高は350,003千円(前年同四半期比6.2%増)、セグメント利益は26,630千円(前年同四半期比11.5%増)となりました。

 

(IPアドレス移転事業)

 当第2四半期累計期間に、予算通りに案件の仲介はできたものの、同事業の売上高は13,343千円(前年同四半期比73.2%減)、セグメント利益は12,394千円(前年同四半期比74.7%減)となりました。

 なお、売上高及びセグメント利益が前年同四半期比で減少しておりますが、前事業年度においては売上高が約50百万円の大型のIP移転案件を受注している一方、当事業年度おいては、予算上大型案件の受注を見込んでおらず、当第2四半期累計期間では予算通りの結果となっております。今後も更なる取引先確保に向け、営業活動を積極的に行ってまいります。

 

(2)財政状態の状況

(資産)

 流動資産は前事業年度末と比較して36,928千円増加し、692,561千円となりました。これは主に、現金及び預金が16,981千円及び売掛金が11,328千円増加したことによるものであります

 固定資産は前事業年度末と比較して5,560千円減少し、42,173千円となりました。これは主に、投資その他の資産に含まれる長期前払費用が3,873千円減少したことによるものであります。

 この結果、総資産は、前事業年度末と比較して31,367千円増加し、734,735千円となりました。

 

(負債)

 流動負債は前事業年度末と比較して12,418千円増加し、153,718千円となりました。これは主に、前受金が7,838千円及び未払金が4,275千円増加したことによるものであります

 

(純資産)

 純資産合計は前事業年度末と比較して18,949千円増加し、578,676千円となりました。これは主に、四半期純利益の計上等により利益剰余金が19,211千円増加したことによるものであります

 

(3)キャッシュ・フローの状況

 当第2四半期会計期間末における現金及び現金同等物は、前事業年度末と比較して16,981千円増加し、574,391千円となりました。

 当第2四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況及び主な変動要因は、次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当第2四半期累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、26,995千円の収入(前年同四半期は11,697千円の収入)となりました。これは主に、税引前四半期純利益39,705千円に対し、売上債権の増加14,191千円、前受金の増加10,702千円、未払金の増加4,371千円、前払費用の増加3,267千円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当第2四半期累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、2,269千円の支出(前年同四半期は63,975千円の支出)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出2,269千円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当第2四半期累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、7,743千円の支出(前年同四半期は13,307千円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払額7,743千円によるものであります。

 

(4)経営方針・経営戦略等

 当第2四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第2四半期累計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

 当第2四半期累計期間の研究開発費の総額は959千円であります。

 なお、当第2四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。