E35791 Japan GAAP
2021年度からスタートした当社中期経営計画では、これまで築いてきた基盤を発展させ、当社グループが目指す「スペシャリティファーマを基盤としたトータルヘルスケアカンパニー」の実現にむけて、本中計期間の最終年度にあたる2025年度目標である売上高700億円、営業利益率8%、自己資本当期純利益率(ROE)8%の達成に取り組んでおります。
(1) 経営成績
当第3四半期連結累計期間においては、国内の経済活動の持ち直しなどを背景に緩やかな回復基調が続きましたが、依然として不安定な国際情勢をうけた資源・資材価格の高止まりや急激な為替変動など、経営環境は引き続き先行き不透明な状況が続いております。また当社グループの中核となる医薬品事業におきましては毎年の薬価改定による影響等により厳しい状況が続いておりますが、当社グループの事業は前年度に引き続き堅調に推移しております。
当第3四半期連結累計期間における当社経営成績は以下のとおりであります。
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前第3四半期 連結累計期間 (百万円) |
当第3四半期 連結累計期間 (百万円) |
増減額 (百万円) |
増減率 (%) |
売上高 |
47,259 |
48,824 |
1,564 |
3.3 |
営業利益 |
5,041 |
5,526 |
484 |
9.6 |
経常利益 |
5,246 |
5,631 |
384 |
7.3 |
親会社株主に帰属する 四半期純利益 |
4,183 |
6,458 |
2,275 |
54.4 |
セグメント業績は次のとおりであります。
①医薬品事業
内科、産婦人科、泌尿器科の3分野に注力している医薬品事業は薬価改定の影響を受けつつも全般的に堅調に推移しました。製品別にみると、産婦人科領域において子宮筋腫・子宮内膜症治療剤「レルミナ」が7,873百万円(前年同期比12.6%増)と順調に伸長したほか、2022年6月から販売を開始した月経困難症治療剤「ドロエチ」が4,604百万円(同81.4%増)と前年に続き大きく増加しました。さらに内科領域の主力品である甲状腺ホルモン製剤「チラーヂン」が6,104百万円(同1.2%増)、難吸収性リファマイシン系抗菌薬「リフキシマ」も4,572百万円(同8.1%増)と着実に伸長しました。泌尿器科領域ではLH-RH誘導体マイクロカプセル型徐放性製剤「リュープロレリン」が3,476百万円(同11.5%減)となりました。
以上の結果、セグメント売上高は43,603百万円(同4.0%増)、セグメント利益は6,346百万円(同17.1%増)となりました。
② アニマルヘルス事業
動物用医薬品、飼料添加物等の製品を販売しているアニマルヘルス事業においては、畜産用薬品や飼料添加物を中心に売上高は5,096百万円(前年同期比1.7%減)とほぼ前年並みとなりました。一方で、原材料等のコスト上昇による影響を受け、セグメント利益は186百万円(同55.3%減)となりました。
③ その他事業
臨床検査、医療機器等の事業を展開しているその他事業については、売上高は124百万円(前年同期比19.9%減)、セグメント損失は103百万円(前年同期は26百万円の損失)となりました。
(2) 財政状態
(資産)
当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ7,719百万円増加し、94,857百万円となりました。これは主に、無形固定資産が減少しましたが、売掛金、現金及び預金および原材料及び貯蔵品が増加したためであります。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,861百万円増加し、34,465百万円となりました。これは主に、長期借入金および短期借入金が減少しましたが、買掛金および流動負債のその他が増加したためであります。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ5,858百万円増加し、60,391百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上による利益剰余金の増加によるものであります。
その結果、自己資本比率は前連結会計年度末から1.1ポイント上昇し63.7%となっております。
(3) 優先的に対処すべき事業上および財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における研究開発費総額は、3,429百万円であります。