E01163 Japan GAAP
当中間連結会計期間におけるわが国経済は、雇用環境の改善やインバウンド需要などを背景に、緩やかな回復が続いております。一方、物価高の長期化や中国経済の減速に加え、為替や資源価格の変動が企業活動に影響を及ぼすなど、先行きは依然として不透明な状況であります。
当社グループの主な事業領域である建設・建材業界では、住宅関連市場での価格高騰を背景とした消費者の購入意欲減退の影響もあり、戸建住宅の新設着工数は前年を下回っています。非住宅市場においても、民間企業の設備投資意欲が下支えとなっていました生産施設や商業施設等の着工床面積にも足踏みがみられ、住宅・非住宅の両分野で弱含みの状況にあります。更に資材価格の高騰や人手不足による生産性低下により労務費が上昇し、工事収益への影響が懸念されています。
工業製品・エンジニアリング事業領域におきましては、プラントおよび環境・エネルギー分野において、発電所建設市場は電力需要の増加が見込まれる一方で、供給力不足のリスクや燃料・資材の調達に関する課題が指摘されております。船舶分野においては、世界市場の成長が期待される中、国内では液化CO₂輸送船などの新たな分野において企業間の連携が進展しており、事業強化に向けた取り組みが活発化しております。また、自動車業界においては、生産台数は部品不足の解消で回復傾向にあるものの、米国の関税引き上げの影響によりコストが増加しており、自動車メーカーおよび自動車部品メーカーの企業収益を圧迫しております。
このような環境の下、当社グループは、昨年度策定した2026中期経営計画に基づき、サステナビリティ課題への取り組みと成長戦略を両輪として推進し、企業価値の向上に取り組んでおります。
当中間連結会計期間の売上高は21,871百万円(前年同期比8.0%増収)、営業利益651百万円(前年同期比26.2%減益)、経常利益590百万円(前年同期比32.9%減益)、親会社株主に帰属する中間純利益758百万円(前年同期比42.3%増益)となりました。
セグメント別の経営成績は以下のとおりであります。
材料販売については、国内において主力商品の けい酸カルシウム板「ハイラックフネン®」および内装不燃化粧板「ステンド®」「アデック®」シリーズは、いずれも非住宅物件との関連性が高く、市場環境の厳しさから販売は低迷いたしました。一方、曲面施工が可能なオリジナル商品「エフジー®ボード」は、文化・教育施設などの壁・天井材として高い評価を受け、安定した受注を維持しております。また、昨年販売を開始した「BEoNA®(ベオナ®)」は、コンクリート調の自然な仕上がりが好評を得ており、受注件数を伸ばしております。今後はさらなる市場認知の向上を目指し、受注活動に注力してまいります。海外輸出では、台湾・韓国・中国における需要低迷の影響により、主力商品である「ハイラックフネン®」の販売が前年を下回りましたが、「エフジー®ボード」はブランド力を活かした販売戦略により、前年を上回る実績となりました。
前年同期と比較いたしますと、M&Aにより新たに2社が連結子会社となり、事業規模の拡大や物流コストの削減に加え、新製品の開発に着手するなど、シナジーの創出に向けた取り組みを着実に進めております。
材料販売全体の売上高は8,566百万円(前年同期比52.0%増収)となりました。
工事につきましては、複数の大型物件が完工したものの、上期後半から受注物件数が減少しております。さらに、都市部の大型物件では、躯体工事の遅れにより完成時期の遅延が多発しています。物件数の減少に伴い価格競争が一層激化し、収益確保が困難な状況ではありますが、積極的な受注活動を通じて売上の増加と利益の確保に努めてまいります。
工事販売全体の売上高は2,489百万円(前年同期比9.1%減収)となりました。
以上の結果、材料販売及び工事を合わせた建設・建材事業全体の売上高は11,055百万円(前年同期比32.0%増収)、セグメント利益は939百万円(前年同期比12.7%減益)となりました。
材料販売につきましては、船舶関連では、国内大手造船所が3年先までの新造船受注を確保するなど、造船市場は需要の高まりを背景に活発な動きを見せております。これに伴い、船舶向けの防熱材や副資材の売上は堅調に推移いたしました。プラント関連では、定期点検におけるメンテナンスおよび継続的な受注により、「APコネクター®」の売上が伸長いたしました。保温・築炉関連では、ステンレスメーカー向け高温処理材用搬送ロール「ディスクロール」の販売が増加したことにより、売上は好調に推移いたしました。国内の保温・築炉工事の市場においては、エネルギー効率の改善および脱炭素化を推進する規制の強化に伴い、今後の拡大が予測されております。環境・エネルギー関連では、ごみ焼却処理施設における基幹的設備改良工事やメンテナンス案件の受注に加え、工期が延期されていた案件の完工もあり、売上は大幅に増加いたしました。自動車業界では、米国の関税引き上げの影響を受け、売上は低調に推移いたしました。産業機械分野では、対前年の売上では微増になっており、堅調な推移を見せております。工作機械などの市場の回復にはなお時間を要するものの、中長期的な需要拡大に向けた動きが着実に進んでおります。
材料販売全体の売上高は、4,319百万円(前年同期比4.6%増収)となりました。
工事につきましては、全体的に大型案件が少なく、完工時期の端境期にあたることから、売上は低調に推移いたしました。このような状況の中、LNG燃料船タンク保冷工事は堅調に推移いたしました。更に下期以降は大型案件の受注が見込まれており、重点顧客に対する深耕営業や提案営業を通じて他社との差別化を図るとともに、グループ各社との連携を強化し、工事受注の拡大に努めてまいります。
工事販売全体の売上高は6,467百万円(前年同期比16.1%減収)となりました。
以上の結果、材料販売及び工事を合わせた工業製品・エンジニアリング事業全体の売上高は10,787百万円(前年同期比8.9%減収)、セグメント利益は619百万円(前年同期比6.6%減益)となりました。
不動産賃貸収入につきましては、売上高は28百万円(前年同期比1.1%減収)、セグメント利益は17百万円(前年同期比0.4%増益)となりました。
当社グループは不燃建材の製造、販売と共に建設・建材関連工事及び工業製品・エンジニアリング関連工事の設計、施工を主な事業としており、それら工事部門の売上高は全売上高のおおよそ5割を占めております。工事契約については一定の期間にわたり収益を認識しており、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積ることができないが、当該履行義務を充足する際に発生する費用を回収することが見込まれる場合には、原価回収基準により収益を認識しております。
わが国では、事業年度を4月から翌3月までと定めている企業が多いため、工事の検収が年度の節目である9月及び3月に集中する傾向があり、なかでも工事期間の長い工業製品・エンジニアリング関連工事においては連結会計年度末である3月への集中が顕著であります。このため、当社グループの業績には季節的変動があります。
当中間連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ2,626百万円増加し43,464百万円となりました。この主な要因は、完成工事未収入金及び契約資産、現金及び預金が減少した一方で、受取手形及び売掛金、商品及び製品が増加したこと等によるものです。
当中間連結会計期間末における負債は、前連結会計年度末に比べ1,991百万円増加し24,176百万円となりました。この主な要因は、短期借入金、支払手形及び買掛金が減少した一方で、長期借入金、電子記録債務が増加したこと等によるものです。
当中間連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末に比べ635百万円増加し19,288百万円となりました。この主な要因は、利益剰余金が増加したこと等によるものです。
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ475百万円減少し、190百万円となりました。
当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は、143百万円(前年同期は133百万円の減少)となりました。この主な要因は、訴訟損失引当金の減少等により資金が減少した一方で、税金等調整前中間純利益の計上、売上債権の減少により資金が増加したこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は、1,808百万円(前年同期は1,455百万円の減少)となりました。この主な要因は、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出、有形固定資産の取得による支出により資金が減少したこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の増加は、1,194百万円(前年同期は2,064百万円の増加)となりました。この主な要因は、短期借入金の純減額により資金が減少した一方で、長期借入れによる収入により資金が増加したこと等によるものです。
(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー状況の分析」中の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
当中間連結会計期間の研究開発費の総額は、248百万円であります。
なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動に重要な変更はありません。
(5) 従業員の状況
連結会社の状況
当中間連結会計期間において、主にⅮICデコール株式会社(現デコール株式会社)を連結子会社化したことにより、従業員数が前連結会計年度末より106名増加して1,004名となっております。