売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E02176 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)財政状態及び経営成績の状況

 当第3四半期連結累計期間におけるわが国を取り巻く経済環境は、新型コロナウイルス感染に関する行動規制が緩和され、経済活動の正常化が進みました。しかしながら、米国・中国等の景気動向や原材料・エネルギー価格動向に加え、中東での地政学リスク等、先行きの不透明感が強まっています。

 

 自動車業界は、半導体等の部品供給不足の解消が進み、グローバルで生産台数が増加しました。最大市場である中国では、新エネルギー車の需要が拡大しています。

 電子機器業界は、スマートフォンの需要は第3四半期連結会計期間に入り、やや持ち直しが見られますが、減少が継続しています。また、ハードディスクドライブについても、市況の落ち込みの継続により需要が減少しました。

 

 このような環境の中、当社のセグメント別の経営成績は以下のとおりであります。

 

 シール事業においては、自動車向けは、生産台数の増加に伴い、国内を中心に販売が増加しました。一般産業機械向けは、中国での景気鈍化の影響が大きく、販売が減少しました。

 その結果、売上高は2,751億4千1百万円(前年同期比5.3%の増収)となりました。営業利益は、売上高の増加により、163億6千9百万円(前年同期比8.7%の増益)となりました。

 

 電子部品事業においては、スマートフォン向けの販売が第3四半期連結会計期間に増加したことと、車載バッテリー用途を中心に自動車向けの販売が増加したほか、為替影響による押し上げ効果がありました。

 その結果、売上高は2,716億9千1百万円(前年同期比5.9%の増収)となりました。営業利益は、売上高の増加により、9億3千7百万円(前年同期は11億8千8百万円の営業損失)となりました。

 

 その他事業におきましては、事務機向け製品および特殊潤滑剤の需要の減少により、販売が減少しました。

 その結果、売上高は207億1千3百万円(前年同期比7.4%の減収)となりました。営業利益は、2億9千7百万円(前年同期比75.3%の減益)となりました。

 

 以上の結果、当第3四半期連結累計期間の経営成績につきましては、売上高は5,675億4千7百万円(前年同期比5.1%の増収)、営業利益は175億9千1百万円(前年同期比16.7%の増益)、経常利益は303億8百万円(前年同期比26.8%の増益)、親会社株主に帰属する四半期純利益は211億2千9百万円(前年同期比56.2%の増益)となりました。

 

 当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、9,268億2千7百万円となり、前連結会計年度末対比で640億7千7百万円の増加となりました。これは主に、受取手形及び売掛金が増加したことと、保有株式の時価上昇により投資有価証券が増加したことによるものです。

 負債合計は3,316億7百万円となり、前連結会計年度末対比で462億3百万円の増加となりました。これは主に、買掛金と短期借入金が増加したことによるものです。

 純資産は前連結会計年度末対比で178億7千4百万円増の5,952億2千万円となり、自己資本比率は58.8%となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により利益剰余金が増加したことと、為替相場の変動に伴い為替換算調整勘定が増加したことによるものです。

 

 

(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費の総額は83億9千6百万円(前年同期比3.5%の増加)となりました。

 なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。