売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E02046 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)財政状態及び経営成績の状況 

当社グループは、「中期経営計画2023」の達成に向けた取り組みを推進し、事業構造改革のスピードを上げ、機能性材料メーカーへの転換を目指して初年度の計画実行に取り組んでおります。

当社グループの当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上高8,374百万円(前年同四半期比109.5%増)となりました。利益面は、営業利益2,472百万円(前年同四半期比398.7%増)、経常利益2,505百万円(前年同四半期比399.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,829百万円(前年同四半期比513.3%増)となりました。

 

各セグメントの業績は次のとおりであります。

 

断熱材事業

当事業は、連結子会社・阿爾賽(蘇州)無機材料有限公司において、電子部品用副資材、耐火材料及び関連製品の開発・製造・販売を行っており、当社でも同社製品を中心とした輸入販売を行っております。

国内は、工事案件に伴う炉材などの販売が伸び悩んだこと等により、売上高は前年同四半期を下回りました。

阿爾賽(蘇州)無機材料有限公司は、異型成形品の販売が増加しました。特に太陽光発電パネル製造向け拡散炉用ヒーターモジュールが、第2四半期連結累計期間の販売に対し約140%増となったこと等により、前年同四半期の売上高を大幅に上回りました。

以上により、断熱材事業の売上高は7,781百万円(前年同四半期比144.8%増)となりました。

なお、阿爾賽(蘇州)無機材料有限公司において拡大した受注に対する生産体制整備及び増加した従業員の労働環境改善等を目的に、新たに連結子会社・阿爾美(蘇州)科技有限公司を設立し、2024年1月10日付けで公表しました「(開示事項の経過)中国子会社稼働開始のお知らせ」のとおり、2024年1月1日より稼働を開始しております。

 

 

アーカイブ事業

当事業は、重要な情報を長期に亘って保存及び利用するための長期保存用光ドライブと長期保存用光ディスクの販売を行う「アーカイブ」と、産業用及びAV機器用光ドライブの開発・製造・販売を行う「ストレージソリューション」が含まれます。

アーカイブは、光ドライブの販売において、監視映像記録向け大型案件を受注し、前年同四半期を上回る数量を販売しました。一方で長期保存用光ドライブの販売は医療機器向けが前年同四半期を下回り、光ドライブ全体の販売としては前年同四半期を下回りました。また、写真プリント店の端末向けの販売は前年同四半期を下回りました。この結果、前年同四半期の売上高を下回りました。

ストレージソリューションは、産業機器用光ドライブの販売において、一部のモデルで販売の時期ずれや需要の減少等により、前年同四半期の売上高を下回りました。

以上により、アーカイブ事業の売上高は492百万円(前年同四半期比36.2%減)となりました。

 

インダストリアルソリューション事業

当事業は、オーディオ・ビデオ機器やコンピュータ周辺機器等の規準及び調整用テストディスク等の開発・製造・販売を行っております。

2023年7月20日付けで公表しました「テストメディア生産及び関連サービスの終了のお知らせ」のとおり、2024年3月末日をもってテストメディア生産及び関連サービスを終了いたします。これを受け、テストメディアの販売が、前年同四半期の売上高を上回りました。

以上により、インダストリアルソリューション事業の売上高は48百万円(前年同四半期比65.0%増)となりました。

 

ナノマテリアル事業

当事業は、ナノマテリアルの研究開発・製造及び販売を行っており、ナノサイズの繊維状炭素を製品化しております。

有償でのサンプル品の販売を行い、複数の案件において良好な評価結果を受け、評価サイクルが早まった案件や一度の評価にまとまった量の材料を使用される顧客もあり、追加注文やサンプル出荷量が増加しております。また、塗料関係や放熱材関係、摺動材関係の引き合いが増加し、最終段階の評価を実施している材料メーカーもあります。また、製造装置に装着する治具を製造する顧客において実機による評価が完了し、エンドユーザーへの評価依頼の準備が進んでおります。この結果、前年同四半期の売上高を上回りました。なお、福島双葉工場では、品質マネジメントシステムの取得に向け、第2段階審査が終了いたしました。

以上により、ナノマテリアル事業の売上高は52百万円(前年同四半期比194.3%増)となりました。

 

当第3四半期連結会計期間末における財政状態については、以下のとおりであります。

当第3四半期連結会計期間末における総資産は、断熱材事業の販売増加による現金及び預金並びに受注増加に伴う原材料及び貯蔵品の増加、また材料仕入代金の前払が増加したことによる流動資産のその他の増加等により、前連結会計年度末と比べて3,126百万円増加し、8,936百万円となりました。負債は、断熱材事業の受注契約の増加に伴う前受金の増加等により、前連結会計年度末と比べて1,123百万円増加し、3,544百万円となりました。純資産は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上に伴う利益剰余金の増加等により、前連結会計年度末と比べて2,002百万円増加し、5,391百万円となりました。

 

(2)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は82,949千円であります。

なお、当第3四半期連結累計期間における研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

 

(3)従業員数

連結会社の状況

当第3四半期連結累計期間において、当社グループは業容の拡大に伴い、断熱材事業において167名増加しております。

なお、従業員数は就業人員であります。

 

(4)生産、受注及び販売の状況

当第3四半期連結累計期間において、連結子会社・阿爾賽(蘇州)無機材料有限公司の売上高が大幅に伸長したことに伴い断熱材事業の販売実績が著しく増加しております。

当該販売実績につきましては、上記「(1)財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。