売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E00995 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)財政状態及び経営成績の状況

①財政状態

<資 産>

当第3四半期連結会計期間末における流動資産は、前連結会計年度末に比べ346百万円減少し、50,331百万円となりました。固定資産は、前連結会計年度末に比べ1,478百万円増加し、35,591百万円となりました。これは主に、株価上昇により投資有価証券が増加したことによるものです。

この結果、資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,131百万円増加し、85,923百万円となりました。

<負 債>

当第3四半期連結会計期間末における流動負債は、前連結会計年度末に比べ1,207百万円減少し、30,519百万円となりました。これは主に、法人税等の支払いによる未払法人税等の減少等によるものです。固定負債は、前連結会計年度末に比べ317百万円増加し、12,486百万円となりました。

この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べ890百万円減少し、43,006百万円となりました。

<純資産>

当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,022百万円増加し、42,916百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により利益剰余金が増加したことによるものです。

②経営成績

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、社会経済活動の正常化が一段と進むなか、雇用や所得環境の改善などを背景に、緩やかな回復基調となりました。一方で、ウクライナや中東地域の情勢に加え、円安や物価上昇圧力による国内経済への影響など、依然として先行き不透明な状況が続いております。

当社グループの事業と関連性の深い建設業界では、訪日外国人客数の回復による店舗・宿泊施設向け需要の持ち直しが見られるものの、各種建築資材の高騰や労務費上昇による建設投資停滞の側面もあり、事業環境は予断を許さない状況となっております。

このような状況の下、当社グループは長期ビジョン<TOLI VISION 2030>の実現に向けて、2021年度から2024年度を対象期間とする中期経営計画『SHINKA Plus ONE』で掲げる5つの重点戦略(A.コア事業の強靭化、B.伸びしろ事業の成長拡大、C.第5事業の創造、D.グループ横断機能の強化、E.成長を支える経営基盤の構築)を推進しております。当期につきましては、広化東リフロア新3号ラインの本格稼働やタイルカーペット用ナイロン原糸の内製化拡充、タイルカーペットリサイクルプラントを活用したリサイクル率向上など、安定供給体制の構築及び製造原価低減に注力し、収益力のさらなる向上に努めました。

これらの結果、当第3四半期連結累計期間における連結業績は、売上高73,209百万円(前年同期比8.6%増)、営業利益2,862百万円(前年同期比101.0%増)、経常利益3,040百万円(前年同期比103.4%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,947百万円(前年同期比117.0%増)となりました。

セグメントの業績は、次のとおりであります。なお、セグメント間の取引を含めて表示しております。

<プロダクト事業>

当期は10月から11月を中心に新製品を発売し、4年ぶりに新製品発表会をリアル開催するなど、対面による販促活動を強化いたしました。

ビニル系床材では、簡単リフォーム床材「LAYフローリング ピタフィー」や原材料の一部に卵殻を再利用したバイオマス由来のコンポジションビニル床タイル「バイオミックストーン」を12月に発売し、今後の売上拡大が期待されます。また、ワックスメンテナンスが長期間不要なビニル床タイル「イークリンNW-EX」等の高機能商品の採用が進んだことで、売上高は前年を上回る結果となりました。

カーペットでは、シリーズとしてグッドデザイン賞を受賞しているグラフィックタイルカーペット「ソコイタリ」に『音の情景』をコンセプトとした「ソコイタリ サウンドスケープ」を新たに加え、販促活動に注力いたしました。また、TOLI完全循環型リサイクルシステムの推進役を担う「GA-3600 サスティブバック」が環境ニーズの高まりを背景に採用が増加するなど、売上高は伸長しました。

壁装材では、新築・リフォームに最適なビニル壁紙を厳選した「住まいの壁紙100選」を10月に発売したほか、当社独自商品の不燃化粧仕上げ材「リアルデコ」が好調に推移し、売上高は前年並みに推移しました。

カーテンでは、6月に刷新した総合ブック「フフル」が徐々に売上を伸ばし、学校・医療福祉施設向け「コントラクトカーテン」も好調に推移したことにより、売上高は前年を上回りました。

これらの結果、プロダクト事業の売上高は44,522百万円(前年同期比8.6%増)、セグメント利益は2,166百万円(前年同期比145.9%増)となりました。

<インテリア卸及び工事事業>

インテリア卸事業では、各種インテリア関連商材の仕入れコストの上昇が続く中、販売価格への転嫁を進めつつ、東リブランド新製品を中心とした商品提案に注力いたしました。工事事業では、グループの施工力を活かして、リニューアル工事を含めた受注獲得に注力したことで、売上高は前年を上回りました。一方で、東璃(上海)貿易有限公司では、中国不動産業界の混乱などを起因とする経済成長の鈍化で先行き不透明な状況が続いておりますが、大型現場への採用が進んだことで同社の第3四半期(2023年1月~9月)の売上高は前年を上回りました。

これらの結果、インテリア卸及び工事事業の売上高は47,810百万円(前年同期比7.7%増)、セグメント利益は1,134百万円(前年同期比39.3%増)となりました。

(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

(3)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、641百万円であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。