売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E04194 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)財政状態及び経営成績の状況

 ①経営成績の状況

 当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、コロナ禍明け後の経済活動の正常化が進み、個人消費の持ち直しの動きや円安によるインバウンド需要があったものの、食品や電気料金など生活必需品の値上げを含め物価高が続くなかにおいて全体として伸び悩んでおります。一方で、ウクライナ情勢の長期化、緊迫する中東情勢、中国経済の先行き懸念など、依然として先行きの不透明な状況で推移しております。

 このような経済環境の中、物流業界におきましては、国内における貨物量は小幅ながら回復傾向にあるものの、国際貨物の荷動きは全体的に停滞し、電気代をはじめエネルギー価格の負担も懸念されます。また、2024年4月から適用される自動車運転業務における時間外労働時間の上限規制(2024年問題)に向けた対応も大きな課題となっており、引続き厳しい環境にあります。

 当社グループにおきましては、国内部門では、前々期から前期にかけて獲得した新規営業や既存取引の業容拡大、M&A等の要因に加え、これまで行なった燃料価格や各種調達コストの上昇を踏まえた適正運賃の確保が進んだことから、前年同期比増収増益となる一方、国際部門では、全体的な荷動きの停滞に加え、前期までみられた需要逼迫による特需的な要因の解消が継続していることから、前年同期比減収減益となっております。

 以上の結果、当第3四半期連結累計期間の営業収益は38,586百万円(前年同四半期比1.5%減)となり、営業利益は2,715百万円(前年同四半期比27.3%増)、経常利益は2,797百万円(前年同四半期比27.9%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,809百万円(前年同四半期比38.8%増)となりました。

 

セグメント別の経営成績は次のとおりであります。

 

(貨物自動車運送事業)

貨物自動車運送事業につきましては、コロナ禍明け後の経済活動の正常化が進み、貨物輸送量が全般的に回復傾向にある中で、これまで獲得してきた新規営業や既存の取引が拡大をみせたこともあり、貨物自動車運送事業収入は29,147百万円(前年同四半期比5.1%増)となり、セグメント利益は各種コスト増を踏まえた適正運賃の確保が進んだことから2,137百万円(前年同四半期比50.3%増)となりました。

(国際物流事業)

国際物流事業につきましては、これまでの特需的な需給逼迫による要因は解消が継続しており、全体的な荷動きの停滞もあることから国際物流事業収入は8,073百万円(前年同四半期比20.6%減)となり、セグメント利益は876百万円(前年同四半期比11.0%減)となりました。

(不動産賃貸事業)

不動産賃貸事業につきましては、不動産賃貸事業収入は664百万円(前年同四半期比0.8%減)となり、セグメント利益は411百万円(前年同四半期比4.7%減)となりました。

(その他)

リース業、コンピュータソフト開発保守業、保険代理店業、部品販売業、太陽光発電業、清掃業、事務代行業を中心としたその他事業収入は721百万円(前年同四半期比15.5%増)となり、セグメント利益は94百万円(前年同四半期比704.3%増)となりました。

 

 ②財政状態の分析

(流動資産)

 当第3四半期連結会計期間末における流動資産の残高は、18,984百万円(前連結会計年度末は16,427百万円)となり、2,556百万円増加しました。現金及び預金の増加1,083百万円、受託現金の増加1,328百万円、受取手形、営業未収金及び契約資産の増加159百万円、リース投資資産の減少119百万円が主な要因です。

(固定資産)

 当第3四半期連結会計期間末における固定資産の残高は、27,446百万円(前連結会計年度末は25,878百万円)となり、1,567百万円増加しました。建物及び構築物(純額)の増加1,580百万円、土地の増加1,904百万円、その他(純額)に含めて表示しております機械装置及び運搬具(純額)の減少186百万円、投資その他の資産に含めて表示しております差入保証金の減少1,507百万円が主な要因です。

(流動負債)

 当第3四半期連結会計期間末における流動負債の残高は、15,329百万円(前連結会計年度末は14,018百万円)となり、1,311百万円増加しました。預り金の増加1,452百万円、その他に含めて表示しております未払金の増加182百万円、未払法人税等の減少172百万円、賞与引当金の減少214百万円が主な要因です。

(固定負債)

 当第3四半期連結会計期間末における固定負債の残高は、7,605百万円(前連結会計年度末は6,255百万円)となり、1,350百万円増加しました。長期借入金の増加1,652百万円、リース債務の減少273百万円が主な要因です。

(純資産)

 当第3四半期連結会計期間末における純資産の残高は、23,495百万円(前連結会計年度末は22,033百万円)となり、1,462百万円増加しました。利益剰余金の増加1,504百万円が主な要因です。

 この結果、自己資本比率は1.5ポイント減少し、50.6%となりました。

 

(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について、重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

(3)研究開発活動

 該当事項はありません。

(4)経営方針・経営戦略等

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。