売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E04324 Japan GAAP


2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1) 業績の状況

当第3四半期連結累計期間における世界経済は、コロナ後のリバウンド需要の一巡、製造業・デジタル関連財の貿易停滞等不透明な状況が続きました。米国では、雇用情勢が良好につき個人消費は底堅く推移していますが、資金調達環境の悪化から住宅市場・設備投資の低迷、製造業の調整局面が長期化しております。中国では、ゼロコロナ政策解除後、サービス消費の回復が続くも、輸出入の減速の動き、不動産不況、デフレマインド等により景気回復ペースは緩やかとなっております。東南アジアでは、インバウンド需要の回復、サービス業の雇用者回復により内需シェアが高い国々で経済成長が続いておりますが、輸出依存度が高い国々では苦しい局面が続いております。国内経済では、新型コロナウイルスの5類感染症移行後、経済活動の正常化が進み、インバウンド需要や消費活動が回復し、価格転嫁の動きがみられます。一方、製造業における生産活動は、世界的な需要の低迷を受けて輸出が伸び悩んでおります。

 

このような経済情勢の下、当第3四半期連結累計期間における売上高は4,219億17百万円前年同四半期比3.4%の減収、利益面においては営業利益が270億24百万円9.2%の減益前年同四半期に比べ東南アジアでの倉庫火災に伴う保険金受取の剥落により経常利益が281億80百万円12.6%の減益親会社株主に帰属する四半期純利益が185億28百万円7.9%の減益となりました。

 

セグメントごとの業績は次のとおりであります。

① 物流事業

港湾国際では、国内の海上コンテナ取扱いの減少や、これに伴うヤード内作業・保管作業が減少しました。また、国内外での海上・航空運賃の下落および輸出入取扱いの低調な推移に加え、プロジェクト輸送案件の減少がありました。3PL一般では、3PL作業の新規取扱等の増加はありましたが、一般物流では、中国域内での自動車部品・消費財の輸送作業等が低調に推移し、更に国内では化成品・消費財の取扱いが減少しました。構内では、中東では一部追加コストの計上がありましたが、昨年度の装置不具合対応コストが剥落し、加えて国内客先の単価改定の進展や、南米・中東での構内作業の増加で堅調に推移しました。

以上の結果、物流事業全体の売上高は2,142億90百万円前年同四半期比6.2%の減収セグメント利益(営業利益)は71億58百万円前年同四半期比14.5%の減益となりました。

なお、当第3四半期連結累計期間の売上高に占める割合は50.8%であります。

 

② 機工事業

設備工事では、昨年度完工した東南アジアでの石油化学製造設備の建設・化学関連設備増強工事等の剥落がありました。メンテナンスでは、東南アジアでの工事量は増加しましたが、国内SDM(大型定期修理工事)の工事量がマイナー年のために減少しました。

以上の結果、機工事業全体の売上高は1,875億14百万円前年同四半期比1.1%の減収セグメント利益(営業利益)は181億64百万円前年同四半期比8.7%の減益となりました。

なお、当第3四半期連結累計期間の売上高に占める割合は44.4%であります。

 

 

③ その他

鉄鋼・化学関連工事への機材・資材貸出しの増加や、道路・付帯設備補修工事の増加に加え、システム開発案件の受注・機器販売が増加しました。

以上の結果、その他全体の売上高は201億12百万円前年同四半期比9.5%の増収セグメント利益(営業利益)は15億50百万円前年同四半期比17.0%の増益となりました。 

なお、当第3四半期連結累計期間の売上高に占める割合は4.8%であります。

 

(2) 財政状態の分析

① 流動資産

当第3四半期連結会計期間末における流動資産は2,699億81百万円であり、前連結会計年度末に比べ193億52百万円、7.7%増加しました。主な要因は、工事の進捗に伴う契約資産の増加等によるものです。

 

② 固定資産

当第3四半期連結会計期間末における固定資産は2,377億31百万円であり、前連結会計年度末に比べ66億98百万円、2.9%増加しました。主な要因は、時価の上昇に伴う投資有価証券の増加等によるものです。

 

③ 流動負債

当第3四半期連結会計期間末における流動負債は1,248億12百万円であり、前連結会計年度末に比べ79億50百万円、6.8%増加しました。主な要因は、季節資金等の支払を目的としたコマーシャル・ペーパーの発行と支払手形及び買掛金、未払法人税、賞与引当金の減少との差等によるものです。

 

④ 固定負債

当第3四半期連結会計期間末における固定負債は1,061億54百万円であり、前連結会計年度末に比べ138億87百万円、15.1%増加しました。主な要因は、長期借入金の増加等によるものです。

 

⑤ 純資産

当第3四半期連結会計期間末における純資産は2,767億45百万円であり、前連結会計年度末に比べ42億12百万円、1.5%増加しました。主な要因は、利益剰余金および、為替換算調整勘定の増加等によるものです。

当第3四半期連結会計期間末の自己資本比率は、前連結会計年度末を2.1ポイント下回る53.8%となっております。

 

(3) 経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社連結グループの経営方針・経営戦略等について、重要な変更はありません。

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社連結グループが対処すべき課題について、重要な変更および新たに生じた課題はありません。

 

(5) 研究開発活動

特記すべき事項はありません。