売上高

利益

資産

キャッシュフロー

配当(単独)

ROE

EPS BPS




E04285 Japan GAAP


2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間の経済環境は、国内においては設備投資など一部に足踏みも見られますが、個人消費の持ち直しの動きが続くなど、景気は緩やかに回復しました。海外においては、米国ではインフレ抑制のための金融引締めによる影響が懸念されたものの、個人消費が堅調に推移し、景気回復が続きました。中国ではゼロコロナ政策の終了により景気に持ち直しの動きが見られたものの、不動産市況の低迷などの影響や個人消費の回復の足踏みにより、その動きは力強さを欠きました。

このような情勢のもと、当社グループにおきましては、前連結会計年度に海運子会社の株式等を譲渡したのち、中期経営計画で掲げた事業戦略に基づき、コア事業である物流事業及び不動産事業に経営資源を集中させ、持続的な成長を目指して諸施策を遂行してまいりました。

物流事業では、国内においては2023年10月に静岡県袋井市で新倉庫を竣工させ、同月に福岡市における新倉庫の建設に着手しました。海外においては2023年5月にタイのレムチャバン地区に新倉庫を稼働させるなど、国内外の物流ネットワークの更なる拡充に取り組みました。不動産

事業では、2023年6月に大阪市中央区において賃貸用オフィスビルを取得するなど、収益規模の拡大を図るとともに、販売用不動産の売却も実施しました。

このような取組みのもと、当第3四半期連結累計期間につきましては、倉庫貨物の保管残高は概ね堅調に推移しましたが、前連結会計年度に海運子会社を連結の範囲から除外したことや高騰していた海上運賃相場の下落等による国際輸送収入の減収等により、営業収益は1,407億34百万円(前年同期比20.9%減)となりました。また、営業利益は海運子会社の連結の範囲からの除外に加え、人件費及び傭車費等の増加もあり、102億83百万円(同53.9%減)となり、経常利益は140億31百万円(同44.8%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は92億16百万円(同51.8%減)となりました。

 

セグメントの経営成績は、次のとおりであります。

①物流事業

倉庫業では、機械部品等の取扱いが増加し、また保管残高も概ね堅調に推移したことから、倉庫収入は235億82百万円(前年同期比3.4%増)となりました。港湾運送業では、米国における在庫高止まりや中国の生産及び消費の回復の遅れ等により、一般荷捌及びコンテナ荷捌の

取扱いが減少したことから、港湾運送収入は232億15百万円(同5.6%減)となりました。国際輸送業では、高騰していた海上運賃相場が下落したこと、加えて国際一貫輸送及び航空貨物

輸送並びに海外子会社における取扱いがいずれも減少したことから、国際輸送収入は392億42百万円(同31.3%減)となりました。陸上運送業及びその他の業務では、情報システム子会社におけるシステム開発等の業務が好調に推移したことやeコマース関連輸送の取扱いの増加などから、陸上運送ほか収入は464億73百万円(同1.1%増)となりました。

以上の結果、物流事業全体の営業収益は1,325億14百万円(同12.0%減)となり、営業利益は102億93百万円(同14.1%減)となりました。

 

②不動産事業

不動産事業では、販売用不動産を売却したこと、訪日外国人数の回復に伴い一部の賃貸用不動産物件の稼働率が上昇したこと、加えて当第3四半期連結累計期間に新たに取得した賃貸用オフィスビルが寄与したことから、営業収益は86億45百万円(前年同期比8.1%増)となり、営業利益は取得時一時税金の発生があったものの、40億45百万円(同3.8%増)となりました。

(注)1.上記の各セグメントの営業収益には、セグメント間の内部営業収益4億24百万円(前年同期16億66百万円)を含んでおります。

2.上記の各セグメントの営業利益は、各セグメントに帰属しない全社費用等40億55百万円(前年同期37億52百万円)控除前の利益であります。

セグメント別の営業収益内訳

内訳

前第3四半期

連結累計期間

(自 2022年4月1日

 至 2022年12月31日)

当第3四半期

連結累計期間

(自 2023年4月1日

 至 2023年12月31日)

前年同期比増減

増減額

比率%

物流事業

     150,502百万円

     132,514百万円

  △17,988百万円

△12.0

(倉庫収入)

(22,811)

(23,582)

(771)

(3.4)

(港湾運送収入)

(24,587)

(23,215)

(△1,372)

(△5.6)

(国際輸送収入)

(57,133)

(39,242)

(△17,890)

(△31.3)

(陸上運送ほか収入)

(45,969)

(46,473)

(503)

(1.1)

海運事業

21,026

△21,026

(海運事業収入)

(21,026)

(-)

(△21,026)

(-)

不動産事業

8,001

8,645

644

8.1

(不動産事業収入)

(8,001)

(8,645)

(644)

(8.1)

179,529

141,159

△38,370

△21.4

セグメント間内部営業収益

△1,666

△424

1,241

純営業収益

177,863

140,734

△37,128

△20.9

 

(2) 財政状態の状況

資産合計は、株式相場の上昇に伴う「投資有価証券」の増加等により、前期末比5.2%増の4,057億96百万円となりました。負債合計は、投資有価証券の評価差額に係る「繰延税金負債」の増加等により、前期末比2.7%増の1,610億38百万円となりました。純資産合計は、株式相場の

上昇に伴う「その他有価証券評価差額金」の増加等により、前期末比6.9%増の2,447億58百万円となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

①営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前四半期純利益及び減価償却による資金の留保等により154億74百万円の増加(前年同期は237億84百万円の増加)となりました。

②投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に譲渡したWestwood Shipping Lines,Inc.株式の売却対価のうち未収額の入金がありましたが、有形固定資産の取得による支出等により、133億21百万円の減少(前年同期は20億7百万円の減少)となりました。

 

③財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の増加がありましたが、配当金の支払い等により、91億35百万円の減少(前年同期は196億68百万円の減少)となりました。

当第3四半期連結累計期間の四半期連結キャッシュ・フローは、以上の結果に「現金及び現金同等物に係る換算差額」(5億72百万円)を加えた全体で64億10百万円の減少となり、「連結の範囲の変更に伴う現金及び現金同等物の増減額」(6百万円の減少)を加えた現金及び現金同等物の四半期末残高は、401億5百万円となりました。

 

(4) 経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6) 研究開発活動

該当事項はありません。

 

(7) 従業員数

当第3四半期連結累計期間において、従業員数に著しい変動はありません。

 

(8) 生産、受注及び販売の実績

当第3四半期連結累計期間において、生産、受注及び販売の実績に著しい変動はありません。

 

(9) 主要な設備

当第3四半期連結累計期間において、主要な設備の著しい変動並びに新設及び改修計画の著しい変更はありません。